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企業経営に関する「超入門」的な本だと思います。
本書の構成としては、まず前段で昨今(といっても本書が出版された2014年ごろ)の企業経営のトレンド、例えば「CSR」や環境にやさしい「循環型経営」、BCP(Business Continuity Plan)といったトピックにふれ、それから実際の経営論に話が及びます。
経営論においてはまずは「確固とした経営理念の必要性・重要性」の説明や「勝負すべきビジネスセグメントの設定」といった戦略論など、”大きな話”から始まり、組織の運営や人材の管理などのオペレーショナルな話(”細かな話”)に移っていきます。構成としてわかりやすい。
説明領域も基本的な経営戦略論(事業ドメイン、PPM、アドバンテージ・マトリクスなど)から、マーケティング、組織管理、人材管理、資金管理と、一通りを網羅しているのではないかと思います。
この手の書籍は教科書的な記述が多いので「生きた知識」になりにくい(具体的な実感がわかない)のが常ですが、著者もそれを意識したのか、各所で「ミニケーススタディ」というコーナーが設けられています。
例えば「経営理念」でのミニケーススタディでは「マザーハウスの思い」と題して、山口絵里子さんが立ち上げたベンチャー企業・マザーハウスが紹介されています。
この会社はバングラディシュやネパールといった発展途上国でアパレル製品・雑貨の生産を行っていますが、このような(言ってしまえば)貧困国でも世界に通用する製品を生み出せることを証明せんとするこの会社の熱意(=経営理念)を説明してくれます。
このような実例を紹介したコーナーや記述が各所にあるので、実感の湧く構成になっています。
まずは企業経営の考え方について手軽に感覚を得たい、といった用途に本書は向いていると思います。
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単身引越し後の暇を埋めと、電車通勤用に軽めの文庫本を購入。
感想。
開く浅く、文庫本で、でも著者はローランドベルガーの遠藤代表、ということで、その想定からすると合格。
備忘録。
・企業経営のポイントは、合理性、実現性、納得性。合理性とは、厳しい競争に勝ち抜くために最も合理的な戦い方をするということ。実現性とは、合理性のもとに作ったゲームプランが、外部環境や内部環境からしてワークするか。納得性とは実際に行動する従業員が動くか。
・バングラデシュやネパールの発展に取り組んでいるマザーハウスの事例。「0から1を生み出すのは人間の思い」。
・結局、戦略の要諦は「選択と集中」。経営者の仕事は資源配分の意思決定だから。
・ブランドマトリックスは初めて知りました。マグネット、金看板、落ちた偶像、単なる知名度。
・企業は戦略の集合体。この足算よりも大きな力を発揮させるために必要なのが組織マネジメント。
・松下幸之助「松下が何を作っているかと聞かれれば、人を作っているところだと答える。そして併せて商品も作っている。」。
・トヨタの連結従業員は33万人。うち単体は7万人。日本人中心に考えていてはダメ。
・多面的な評価の仕組みは要るよね。
・孫正義「手が届かなけばり梯子を使えばいい(レバレッジかければ良い)」。
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ざっくりわかる本。まぁそうだな、くらい。
一箇所印象に残った箇所。
キャリア開発は、能力、自信、人脈、信用の4要素。4C。
巻末の次の1冊の推薦図書は良さそう。
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・参考図書指定科目:「企業経営入門」
<OPAC>
https://opac.jp.net/Opac/NZ07RHV2FVFkRq0-73eaBwfieml/fjyUGH1PXCtYfKzxA9_rsfLQmIc/description.html