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評価内訳
2014/06/26 13:51
投稿元:
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シリーズ第4弾。南の島から毎日届く手紙の主は誰なのか?現実と虚構の境界線を揺さぶる名作の誉高い『波の上の甲虫』とミニコント風味溢れる童話モチーフの連作『からっぽ男の休暇』を収録。
2020/08/18 22:50
題名の通り、南の島を舞台にした中編「波の上の甲虫」「からっぽ男の休暇」という二本を収録。舞台が南の島で年寄りでも若者でもないまぁまぁ若い男性がしばらく過ごすというということの他はバラバラの二本ながら、どちらも語り手が実は著者のいとうせいこうさんなのではないかと疑わせるような文章で、特に何が起こるでもなくストーリーもあるような無いような感じなのですが今年(2020年)の猛暑の中、30代で良く旅行に行っていた東南アジアのじっとりした空気感を懐かしく思い出しながら読了。特にボラカイは行ったことがあり、イングリッシュ・ベーカリーで朝食を食べたこともあり、おお!と思いました。「波の上の~」でやや不穏な気持ちになったところ、「からっぽ男の~」で水戸黄門的な予定調和の話を読んで安心しました。細部を見れば丁寧でキレイなのに全体を見るとなんとなく不安な気持ちになる表紙のイラストが、作品の雰囲気を良く表していると思いました。