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意外と読みにくいというのが印象。出来るだけの意訳をさけてるせいなのかな?
遠野物語という世界が、その分複雑で深い世界なのだと示しているのかもしれない。
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岩の上の肌が抜けるように白い女、川岸に足跡を残す赤い顔の河童―。岩手県遠野の古くから伝わる、不可思議な説話を集めた『遠野物語』。日本民俗学の黎明を告げた柳田國男の記念すべき名著を、京極夏彦がリミックス。
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2016年、17冊目、ブクログ登録200アイテム目は京極夏彦×柳田國雄『遠野物語 remix』。
現在の岩手県、内陸に位置する遠野郷。そこの出身である佐々木鏡石が語る民間伝承的、説話。それは、柳田國雄の筆により編まれ、『遠野物語』が生まれた。そして、現代、その『遠野物語』は京極夏彦の筆によりremixが施された。
山男、山女、赤い河童、経立(ふったつ)、座敷童衆(ざしきわらし)、etc。此岸と彼岸の接合点を思わせるモノ等々。世界観は大好物の部類。一方、「もぅ終わり?」「オチは?」と、話に奥行が感じられる前に終わってしまうモノも多くあったような印象。
ハードカバー出版当時から、気になっていた一冊だったので、「ハードル上げ過ぎちゃったかな?」「やはり原典を読んでから、挑むべきだったのかな?」その辺りが★評価が伸び悩んだ要因。
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独特な文体に目が行く。
簡潔な短い文が重ねられている。ここは読点なのでは?と思うところで句点だったり。
京極夏彦の文章を読むのは実は初めてで、これが京極調なのかどうか、わからない。多分、柳田の文章に合わせて工夫したものなのだろうとは思う。
経立(ふったち、長生きした獣)や、座敷童、山神、山人といった不思議なものたちには、心がひきつけられる。
そして、それらが土地の地形や地名と深く結びついていると感じた。
きっと遠野だけではなく、全国各地にこういった話はあったはずなのに、どうして残らなかったのだろう。
ほら、この岩にはその時の熊の爪の跡がのこっているだろう―といった形で、自分の生まれ育った土地の話として読んでみたい気がする。
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三度目の正直で読み終わることができた。
単に怖いだけの話ではない。日本においての怖いとは、同時に切ないというものが付いてくるのかもしれない。そう思った。
遠野に行きたい。
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山男、山女、天狗、カッパ、ヤマハハなどの話。
夜の囲炉裏のお話だったのかな。
originalの順番を入れ替えている。
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数年前に柳田國男の『遠野物語』を読みました。
泉鏡花が好きで妖怪や怪異が登場するお話に興味があるので読んだのですが、文語体ということもあり正直良く分からず苦労して読了した記憶があります。
しかし、今回は前回の苦労が嘘のようにあっさり読了。
京極夏彦の口語訳が分かり易かったというのも勿論ですが、物語の順番を再構成していた点も大きなポイントかなと思いました。
再構成によって柳田の『遠野物語』よりも全体が繋がってる印象に。
最初から最後まで大きな流れに乗って読めた感じでした。
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民俗学に造詣の深いミステリ作家の京極夏彦が、柳田國男の『遠野物語』を再構成した作品です。
現代の文章で書きなおされた本書を通して原作の魅力に触れることができるという意味では、評価されてよいのではないかと思います。
解説を担当しているのは民俗学者の赤坂憲雄で、民俗学と文学の境界を侵犯する『遠野物語』のテクストに秘められた現代的な可能性が本書によって解放されることになったと述べられています。もちろん民俗学的な想像力をミステリに引き入れるという仕事は、著者や三津田信三、佐藤友哉らによっておこなわれており、さらに山岸凉子の少女マンガなども同様の試みとみなすこともできると思いますが、そうした方向から柳田民俗学に関心をもった読者にとっても、本書は手にとりやすいのではないでしょうか。
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遠野に伝わる数々の伝説の情景が脳裏に色濃く浮かび上がってくる。
原風景への憧憬もさることながら、このような話を伝える語り部たちがどれほど残っているのだろうと、少し寂しくなる。
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2013年刊の単行本の文庫化
柳田邦男没後50年で、著作権の切れた「遠野物語」を京極夏彦が3つの部分に分け、並べ替えて編集したもの。
元々柳田邦男が聞き取り編集したものだから、その再編集版だという解説者の論はその通りだ。
京極夏彦版にもっとおどろおどろしいイメージをもっていたが、素朴な言い伝えのままだった。
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怖いとも怪しいとも言いきれない、なんとも不思議なエピソードの数々。明治期の日本には、非日常が日常のすぐそばまで迫っていたのかと。
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現代語訳されて再編された、柳田國男の遠野物語。
東北の薄暗くも寒々しい原風景に息づく、怪異の姿がありありと思い浮かぶ。
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面白い。
原文と対比して読めばさらなる面白さ。クセはあるものの、京極夏彦のセンスはさすが。解説も読み応えあり。
現実と非現実、時間の狭間の朧な光景。暖かな羊水に包まれて微睡んでいた、遠い日に繋がる血の記憶のような…
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もともと民俗学に興味があったので、面白く感じた。
読んでいると、自分も遠野の地に行ってみたくなった。一つ一つの話が短く読みやすかった。
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図書館。遠野物語本体を紐解きたい気持ちが前々からあったが、なかなか手が出ず、ちょうど京極夏彦がリミックスしたものを手にする機会があったので。
オシラサマやその他の怪異をよく知ることができて良かった。山の怪は動物の見間違いや動物の声の聞き違いがあることが多いけれど、理屈では説明できないことも多々。
このへんの地名も「〜ナイ」「〜ウシ」とアイヌ由来であることがよくわかった。興味深い。
願わくはこれを語りて。
平地人を戦慄せしめよ。
最高。