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最初の航海
埠頭
トラック野郎
システム
ニューヨーク対ニュージャージー
労働組合
規格
飛躍
ベトナム
港湾
浮沈
巨大化
荷主
コンテナの未来
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コンテナが無ければどうやら私は今ここにいない。中国は工業国になっていなかっただろう。
ある意味箱は誰でも作れたかもしれないが、それだけでは世界は変わらなかった。船、鉄道、トラックすべて同じ規格にすることは実はすごく大変なことだったがやり遂げると輸送費は劇的に下がり、やがて世界をつなぐサプライチェーンが生まれた。
コンテナの発明前は貨物は港で滞留した。必然的に工業地帯の近くの港が発展する。今では水深が深く大型船が着船でき、効率の良いハブ港が発展する。
本書の発行後だが、2010年上海が世界一となり、ベスト10には中国が6港、2位シンガポールで他には釜山、ドバイ、ロッテルダムが続く。1995年には横浜がまだ7位だったが2010年東京が27位。24時間通関、水深15mと滞留1日を目指しているというが、日本の問題はむしろ高い内国運賃かもしれない。因みに中国も陸送運賃は高いのだが港湾の力が違いすぎる。日本はインフラで負けている。
コンテナの取り扱い単位はTEU(20フィートコンテナ換算)と言うのだが、昨年東京が400万、日本合計1714万に対して韓国2154万、上海3174万(そのうち洋山港だけで日本を超える)、中国1億6100万。私のいる蘇州は長江沿いに3つの港があり合わせて469万。
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積み荷の積み下ろしは働く場だった。その中で人種差別、出身地による対立はあった。労使交渉の中でも見られる。
機械化による人員削減で抵抗する従業員はどうすれば良かったのか。コストが下げられたのは従業員の努力でその分の対価を要求する論理は新鮮。
自由の国アメリカも労働組合は強い。
コンテナでサプライチェーンが進む。
大きな港を持つほど、強い。後から港を作った方が強くなる。
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標準化って、それが目的のようになっちゃう場会があるけど、効率の追求が目的で、その手段なんですよね。
現代では標準化という概念が知れ渡っているけど、それ以前の人にはイメージがわかないでしょうね。
不屈のパワーに脱帽です。
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コンテナの普及がいかに輸送費の低下を実現し、貿易の増加を通じて世界全体の経済に影響与えたかを示す。
コンテナが普及する以前は、多くの場合、運賃は政府が設定する貿易障壁よりもずっと強力な障壁となっていた。
今や消費人の近くに立地することがあまり意味をなさず、世界のウラ側からでも物を運ぶことができる。
発明の経済効果を生み出すのは、発明そのものではなく、それを実用化するイノベーションである。もっと厳密には、組織や制度の変革である。
第二次世界大戦後間もない時期の運送業は非常に労働集約型の産業であった。海上貨物運送にかかる経費の60%から75%は船が海にいる間ではな波止場
立場にいる間に発生していた。
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箱の本!ただの箱だが同時に破壊的技術であったコンテナが、物流・ビジネス・世界経済にどの様に影響を及ぼしたのかを語る。また、標準化の困難さ、及びそのメリットも述べられている。こりゃあ面白い。
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あらゆる変化は誰かをより幸福にし、その分ほかの誰かを不幸にする。
コンテナリゼーションの影響力を知って、改めて感じた。
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コンテナという箱が1960年代に生まれなかったら
今のようなグローバルな生産体制を持つことも
相互に貿易を行うこともきっとなかったに違いないと
思わせるくらい、この箱には大きなインパクトがあったことが
よくわかりました。
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第二次世界大戦後、我々の生活を劇的に変えたものは何だろうか?
第一に電化製品の普及、そしてITを挙げる人が多いだろう。
しかし、忘れていけないものがある。それは輸送産業、物流の革命である。
この本は、今や当たり前となっているコンテナリーゼーションの基盤を作った一人の男性の生涯をもとに、コンテナリーゼーションの過去・現在・未来を描いている。
このコンテナリーゼーションは、港湾事業を変貌さて、国内物流(鉄道・トラック)にさえも影響をあたえ、港としても運命をもかえた。そしてグローバルサプライチェーンを生み出し、様々な生産国の中間財・最終商品を届けるようになった。この勢いはとどまることを知らないどころか、ますます加速されていくであろう。
現在、一番の問題となっているのは、マラッカ海峡を通過できる巨大コンテナ船の実現である。それが可能となったとき、おそらく、港や海運業の流れも変わってくるだろう。
この本を読んだら、ぜひコンテナ船が入出航している港に行って、そこにあるコンテナを見てほしい。なぜそれがそこにあるのか。その理解はたやすくできるはずである。
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特定の規格サイズにした上で、流通の規模と効率を追求して行く姿は、インターネットのパケットの概念に通じる。港がサーバーか。
ベトナム戦争とシンガポール独立との関係性はサイドストーリーとして面白い。
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・コンテナ輸送の発明により、輸送コストが劇的に下がり、その結果、A国で部品を作り、B国で組立て、C国で販売するという国際分業(グローバル化)が進展した。
・コンテナ輸送の発明者マルコム・マクリーンを中心にその黎明期から現在に至るまでを描く。
・コンテナ普及前は、工場と港は近い方が輸送コストを節約できる為、工場の近くにある港が栄えていた。(ニューヨーク、ロンドン)
・コンテナ輸送というと、ベトナム戦争の米軍の兵站(ロジスティクス)が有名だが、当時の米軍が使用していたのは、コネックス・ボックスという小型の箱で、輸送もコンテナ船ではなく普通の混載船で運んでいて、港への荷役も効率が悪く、その為、物資の輸送も滞りがちだった。
・当時、既に民間ではコンテナ輸送自体は始まっていたので、マクレーンの会社が米軍と契約、ベトナムの港にコンテナ設備を建設し、コンテナ船で大型コンテナを輸送する事で、補給がスムーズに捗るようになった。
・米国からベトナムへの物資を輸送した後、空荷となるコンテナ船をどうするか考えたマクレーンが目を付けたのが日本。丁度、当時は日本から米国へと輸出が伸びていた。
・コンテナ輸送の普及は最初から順調だった訳ではなく、なんだかんだで最初の10年ぐらいは余り普及しなかった。
《格言》
・「イノベーションは最終的にはそれ が最も適した用途に応用されるが、初期段階ではうまく適応できないことが多い」 経済学者ネイサン・ローゼンバーグ
・「あらゆる変化は誰かをより幸福にし、その分ほかの誰かを不幸にする」 経済史家ジョエル・モキル
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おもしろかったです!
海上コンテナ輸送について、船会社、港湾荷役、規制、荷主等々いろいろな視点から書かれていました!
なかなか内容が濃くてとても勉強になりました!
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正月読んだ本。
そういえばコンテナって最初はちぃさかった。
物流に及ぼした影響について書いてあるけれど、周辺の話がとくに面白かった。船の大きさはパナママックス超えて次はマラッカマックスね、なるほど~
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ロジスティックを様変わりさせたコンテナだが、最初にアイデアを出してきたマルコム・マクリーンも現代の港の光景は想像出来なかったに違いない.沖仲仕(docker, stevedore)は映画の中でしか実感できなくなった.行政や同業者を巻き込んで、地道にこのアイデアを実現させたマクリーンの功績は大なるものがある.
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個別梱包からコンテナ単位での梱包、輸送の発明によりグローバル物流がいかに進み、世界が変わったかを解き明かす。
2013年ビル・ゲイツお薦めの書。
発行はもっと古いけれど。