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宮城県石巻市にある日本製紙石巻工場が東日本大震災で被災し、完全に停止した状況から半年で復活を遂げるまでの物語。
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東日本大震災の日本製紙石巻工場へのインタビュー本。
すごい久々に紙の本で。
1つの企業にフォーカスし、その中での色んな役割や時間軸で「日本の出版社のために」っていうことをまとめた1冊。
実際に大変だったんだろうなーと思ってたけど、しばらくたったこのタイミングで見れたのもよかった。
http://shotahisahiro.hatenadiary.com/entry/2014/07/06/230009
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これは本に携わる人みんな読んだほうがいい。そして思いめぐらせたほうがいい。今手にしている本の紙、ページをめくる手触り、その音、文章を引き立たせる地の色、本を愛すべきものにするその全てが、どこから来ているかを。だれが作っているかを。その想いを。
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2011年3月28日から入った私にとって、この3年間を思い返す作品となりました。
リアルな描写は、よそ者の私に対してすら気づかぬうちに心に震災の爪痕を残していることを気付かされました。
震災が何だったのか。失われたひとつひとつの命。生き残った人の命。受け止めるには重すぎますが、今生きている人たちは、受け止めようとしながら、日常生活を取り戻そうとしているのかと思いました。
災害大国の日本。台風8号で多数の被害が発生していますが、大規模災害も私たちが生きている間に起きるに違いありません。
3.11、何が起きたのか。人々はどうなったのか。ぜひ感じてほしい。そして、次に活かしてほしい。
最後に、日本製紙や協力会社の方々に対し、言葉が見つかりませんが、感謝をお伝えしたいです。
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日ごろ手に取っている本の紙がどこで作られているか、ご存知ですか?日本国内で消費される洋紙の4割を日本製紙石巻工場が生産しています。「永遠の0」の百田尚樹作品、池井戸潤の半沢直樹シリーズなど、ベストセラーの単行本や文庫本、辞書や雑誌、「コロコロコミック」などの漫画までありとあらゆる種類の本の紙を作っています。その工場があの東日本大震災で壊滅的な被害を受けました。その復興のエピソードです。「文庫の紙はそれぞれ出版社によって色を作り分ける」、「コロコロの紙は子供が紙で手を切らないように厚く、でも軽くする」、「書店で本を手に取れば独特のクセで自分達が作った紙だとすぐに分かる」など紙に対する愛情あふれる従業員の方の言葉がちりばめられています。是非、読んでみて下さい!きっとこの本の紙も石巻工場で作られた紙なのでしょう。
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正直、紙がどんなふうに作られているなどと思ったことはなかったし、それが本にあわせて高度な技術で作られているなどとは考えたこともなかった。
日本の出版を左右するような大きな製紙工場があの震災で被災し復興するまでの物語だが、正直内容に興味があったわけでもなく、本当にたまたま手に取っただけなのだが、一気に読んでしまった。
震災の描写も興味深い。「略奪などはなかった。日本人はいい人」といわれていたが、そんなことは決してなかったことがきちんと書かれているのもいい。
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あの未曾有の混乱の中でも立ち直った工場の人達に、感動の涙が止まりませんでした。
印刷に携わる者として、残して行きたい1冊です。
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何度も胸が熱くなった。 震災の壊滅的な被害を受けた日本製紙工場が、短期間で再生を果たした。本をこれからもたくさん買って、たくさん読みたいと思う。
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ぼんやりと、見学に行かせてもらったときのことを思い出しながら、読みました。うまく言葉にはならないけど、読んでよかった。
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本は好きだし、紙にこだわりを持っている本というのはあると思っていたが、真剣に紙のことを考えたことはなかったと思う。震災で大打撃をうけ、存続の危機にあった日本製紙石巻工場が、日本の出版を守るために、工場を再建する話。この本の紙もやわらかくて、感じのいい紙。もちろん、ここで作ったのだと思う。思わず、電車の中でウルウルしてしまった。
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東日本大震災から奇跡的な復興を遂げた、日本製紙石巻工場と日本製紙石巻硬式野球部のお話。
もう長いこと読書を趣味としてきたが、本の紙なんてあまり気にしたことがなかった。しかし書籍用の紙には出版社のこだわりが沢山詰まっていて、あのアメリカの週刊誌『TIME』も、この工場で生産した紙を使用しているそうだ。
そして日本や海外の出版業界の期待に応えるため、工場の復興に尽くした人たちがいたことも、恥ずかしながら今回初めて知った。
野球部の活動再開に際して同社の中村会長が、「金のことなんか心配するな」と語るシーンが非常に印象的だった。基幹工場が壊滅的なダメージを受け、経営資金には余裕など無いはずなのだが、結果的にこの判断が従業員の士気を上げ、早期復興の原動力の一因になったのだと思う。
あの日から約3年半経ったが、実は震災関連の本を手に取ったのはこの作品が初めてだった。甚大な被害をテレビや新聞で知りながら、わずかな寄付と祈ることしかできなかった自分に対し、自責の念のような気持ちがあったからだ。
でもこれからは出来なかった事を悔いるより、誰かのために自分ができることを考えて行きたい。
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本が大好きなのに、その本の紙がどこで作られてるのか知らなかった。
読んでみて何度も泣き、何度も心が震えた。震災後、日本人は被災してもマナーが良いと言われていたけど本当の被災地には心ない人もいたという知らなかった被災地がこの本にはあった。
日本製紙、石巻工場の人々の熱い尊い想いが色んなものを救ったのだと思う。
本を作る紙が出版社によって違ったり、子供が漫画を読んで指を切ったりすることのないように紙が作られていたりなど素晴らしい、誇るべき技術が紙にたいして使われているのに、自分はあまりにも無知だったと思った。
家にある本、これから買う本を大事にしていこうと思った。電子書籍よりもやっぱり本は紙だと思う。
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工場の再生に感動するよりも荒れた震災後のようすはやがて来る未来であろうと暗澹たる気持ちになった。報道されない闇はやはりあるのだ。
各社文庫の紙が違うと考えたことはなかった。そういえば赤い紙の文庫があったな。意識していなかったけどお世話になってます……なるほど。
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話題の本、読んで本当に良かった!!
この本をよくぞ書き上げてくれたと、佐々涼子さんに感謝したい気持ちになりました。
あの大震災から約3年半。今だからこそ冷静に読める被災地の真の姿。きれいごとだけではなく、報道からは知り得なかったかなり生々しい実態も書かれ、衝撃を受けました。
過酷過ぎるほど過酷な中、地域を背負う大企業の役目として絶対に復興させなければならない立場にあった日本製紙石巻工場。巻末にも被災直後と復興後の写真がまとめて載っていますが、どれほどに大変な作業だったか・・・
みんなの想いが奇跡を生んだ姿です。
そして、今まで本を読んでいても紙に対しては無意識でしたが、その製造工程や様々な違い工夫があることも知ることが出来、色んな意味で本当に良い一冊でした。
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製紙業界のはしくれとしては読まなくてはならない、と思い。
震災のことを語ることはタブーではないと思うけど、やはり何を伝えて、何を目指すのか。
石巻には震災後に行って大変さを100%はわからないながらも見てきたこと、仙台だって再建できない実態を知っていること、製紙のマシンを知っていること。
いろんな意味で不可能を可能にしたのか、と。
そして、綺麗事だけでなく、震災後の闇、も描いてあって、切なくも哀しくも、そして勇気づけられる本です。