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遺伝子の配列が生物個体の一生を単純に決定する訳ではなく、環境因子の変動を受けDNAのメチル化やヒストンのアセチル化等により遺伝子発現制御に影響する事を簡潔な事例を交え丁寧に説かれており大変勉強になった。
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エピジェネティックな特性とは、DNAの塩基配列の変化を伴わずに、染色体における変化によって生じる安定的に受け継がれうる表現型である、とのこと。
遺伝情報ではないが、胎児時に栄養が貧しいと、将来冠動脈疾患で短命になりやすいとか(仮説の段階であるが)いろいろあるらしい。
この原理らしきものを、DNA、ヒストン修飾、メチル化などの用語を駆使して説明しているが、内容はとても複雑だ。これでも精一杯やさしくという誠意で貫かれているということは感じる。
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【由来】
・東洋経済
【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
・
【目次】
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1944年の冬はオランダの飢饉だった。オードリーヘップバーンは、15歳でバレリーナだった。華奢な体は飢饉の影響があったと考える人もいる。
ホバーの反証可能性。
トーマスクーンが提唱したパラダイム=理論的枠組み=新しい現象が出ても否定されずにそれを取り込んで理論を維持する。耐えられなくなった時、新しいパラダイムが生まれる。
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「細胞が分裂しても引き継がれうる、DNAの塩基配列によらない情報が存在する」という興味深い内容ですが、難解でした。
しかし、遺伝子のあり方やエピジェネティクスなど、生命というものの不思議さや奥深さは感じることが出来ました。
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簡単な言葉で説明できない、だけど、わかると非常に面白い生命現象。難しい内容から逃げずに、正面きって解説してくれる。「研究内容を正しく一般の人に広く伝える」著者の姿勢に恐れ入る。
恥ずかしながら、私が数十年前に習った遺伝子関連の知識では、その後の最先端の学術情報には次第についていけなくなっていた。大きな声で言えないけど、そうか、こういうことだったのかと理解したたところが少なくない。
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エピジェネティクな特性とは、"DNAの塩基配列の変化をともなわずに、染色体における変化によって生じる、安定的に受け継がれる表現型である(p21)".この文章を最初に読んだ時、何だこれは! と感じたが、本書を丹念に読んでいくと、分かってきた.さらに "最終的な遺伝子発言機構は、ヒストン修飾やDNAメチル化制御を介しておこなわれる.(p178)"という表現も、何かなじめる感覚を持てるようになった.難しい解説の間に、ほっとするようなエピソードがうまく挿入されており、楽しめた.遺伝子の転写の失敗ががん発生につながるようだが、画期的な治療方法がエピジェネティクスの技術から生まれてくる感触が高まってきた感じだ.
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人間の幸福感にも関係しているとされるエピジェネティクスについての概要。
難解な記述も多いが、教科書のレベルまで落とし込まれていると思う。
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エピジェネティクスについて著者が真面目に解説した本。
いつもは大阪弁丸出しの親しみやすい文章ですが、今回は学術的なトーンです。とても勉強になる。名前は知っているけど、ヒトに説明できるまでには至らない知識について得るには最適と思います。
エピジェネティクス
最大公約数的な定義として「エピジェネティックな特性とは、DNAの塩基配列の変化をともなわずに、染色体における変化によって生じる、安定的に受け継がれうる表現型である」
”受け継がれうる”なので、遺伝したり、しなかったりななんですね。そーかぁ。
DNAのメチル化についても、ある遺伝子のDNAが高度にメチル化されると、その遺伝子の発現が不活性化され、その遺伝子がコードするタンパク質が作られなくなる、
で、ヒストンがアセチル化をうけると遺伝子発現が活性化される、とざっくり覚えておけば良いという、ざっくり感が名著たる所以と思います。
他にもポストイットを結構貼付したのを見て、あー勉強になったな、と思えた本です。
おすすめ。
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科学雑誌の特集で女子に人気なのは遺伝子ネタで、格別に不人気なのは天文ネタだと聞いたことがある。遺伝子という、決められた運命的な、そう運命的な感じのするものに惹かれるのではないか、と勝手に想像している。
ところが。
なんでも運命のせいにしていいわけでもなかったのである。受精後に獲得した現象が後々まで尾を引く、誤解を恐れず言えば三つ子の魂百まで、的なことが起こる。
背景のテーマは大変おもしろい。ただ、マスメディアに説明しても、むむむ…という感じになって取り上げてくれにくい、という。それは、運命的じゃないからですよ、きっと。
著者はIPS細胞のノーベル賞受賞のシンプルさを「美しい」実験、という。あとがきにはリプログラミングで有名になった某細胞のことが少しだけ触れられていた。そう、結局大衆は運命や美しさやゴシップを好むのだ。でも待ってよ。そういう結着では面白くない。
下級武士が育てていた朝顔の変異は、実はエピジェネティクスだったという。どう? 面白そうでしょう?
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エピジェネティクスと云う言葉をはじめて知りました。
エピというのは、ギリシャ語で、後で、上に、という意味の接頭辞だそうです。
遺伝子の後で、上に、という意味だそうです。
遺伝子を本に例えると、ここの部分は大事だから読むようにとか、ここの部分はとばして、のように付箋の働きをする今年や、一部の文章をの上に不透明のテープを貼って伏せ字にするようなことらしいです。
遺伝子は同じなのに、食べ物などの影響で女王蜂になったり、働きバチになったりするのもエピジェネティクスの仕業ということです。
DNAの分子配列だけでは生命は決まらないということですが、生命って奥深いと思いました。