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鳴神学園に転校し、2日目の火曜日。貴方は、今日も様々な話を聞かされます。この学園には本当に語り尽くせないほどの怖い話がまだまだ眠っているようです。中には命に関わる怖い話もあるというのだから、本当に恐ろしい限りです。
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先日読んだ月曜日に続き、火曜日。つまりこのシリーズの2巻目であるわけだが、前回もなかなかに怖かったが、今回はさらにパワーアップしている。 挿絵が差し込まれたりしてより場面が想像でき、一層凝った作りになっている。今回もなかなかに変わった性格のクラスメイト達が出てきて、次々「あなた」に話をしていく。今回はSFホラーや、オカルト、妖怪ものなど様々な怖い話が展開されていた。 その中でも特に恐ろしかったのが、やはり一番最後の話。(前回放課後ページで話された怖い話の続きじゃなったのはやや残念)それまでにあったレコードの話も非常に面白かったが、正統派な学校の怪談チックであるこちらの方が私は好み。無限廊下と名付けられたその廊下は、一見すれば何の変哲もない廊下だが、その昔、見回りをしていた先生が忽然と姿を消してしまったという曰くつきの場所。以来その場所では不可思議なことが起こり続け、学園をよく知る者なら、利用しない、魔のスポットらしい。この怖い話の発端となった、先生の消え方も気持ちが悪いが、そのあとに続いた奇妙な出来事も気持ち悪かった。 人によっておこる現象が違うのも、一貫性がなくてどうにも座りが悪い。霊感がある人間にこの廊下を見せると”本当に何もいない”のだそうだ。何もいないはずなのに、起こり続ける怪奇現象。これほど不穏なものはないだろう。この話も真相は語られずじまいで、闇の中。
前回の放課後に語られた話も、結局真相は語られなかった。最後の章は、こうやって謎は謎のまま、想像する余地があって、なお恐ろしい。というテイストなのかもしれない。それはそれで、いろいろ考察できて面白そう。でも、月曜日の放課後に語られた話についてはもうちょっと詳しく聞きたい。 次巻の水曜日で明かされることを願いつつ……。