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もの凄いエネルギーのようなものを感じた。
笙野頼子本人が、私小説作家として、自身の作品に新たな解釈の手掛かりを与える? 与えているようで与えていないのかな。作家研究と小説の解釈は違うような。過去の小説を書いていたとき、笙野本人は病気について知らなかったのだから。
もちろん、読者に新たな読み方を与えてはいる。でもそれは解釈とは別物であるような。
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自由自在な文に翻弄されながら、引き込まれる。闘病記というより、頭の中の取り留めも無いものを徒然に…という感じで、生身の感情とか、病と幸福感とか、後書きなどでもまた、人類の普遍的なものに通じるような。
病が日常になると、欲が出ることは、我が身を持って、頷く。
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難病になった著者。いや、難病であったことが判った著者、というべきか。
専門医にかかり、治療をうけて、今までの(人には判ってもらいにくかった)種々の不調や難がそれなりに軽快し、へたりへたり、ぶり返しぶり返しながらも一応「なんでも/できる」ようになった、その自分なりには「上出来」のようすを綴る軽やかさ。
調子が悪くないって、こういうことやったんかーという感動。それは、体力なし子で一時は慢性の病名を告げられたことのある私にも少し分かる。想像できる。
「あとがき」に、著者が自分のこの身体性こそが社会性だと書いていて、そこに共感した。腑に落ちた。
▼心の内側から見た時見えるものがある。構造から自由なもの、生きているかのように描かれるもの、それが文学だ。
精神とは個人の中で宇宙となり、外との直な関係性なしで動きうるものだ。それを描き究めることは自分のしたいこと、文学の役割のひとつだと言いたい。
…(略)…
結局、どんなに私小説から遠い作品を書いても、どんなに身の回りの「自分の事だけ」を書いても、「他者がない」と言われても私にはこの病がちの肉体があった。どう出るか判らない他者としての持病。 …(略)…
これからも「他者がない」と誤解される小説を平気で書いていく。身体性は私の社会性だから。(pp256-258)
この著者の名は知っていて、なんどか本を手にとったこともあるのだが、難しかったり、よくわからなかったり、これまでどうも読めなかった。が、この本を読んで、ちょっとまた挑戦してみようと思い、なんどか文中にも出てきた過去の作品が入った『三冠小説集』の文庫を借りてきてみた。
(3/14了)
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ひとくせある文体で最初は読みづらかったけど、だんだん慣れて楽しめるようになった。これはエッセイ?私小説?他の作品はどうなんだろうなあ。
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「混合性結合組織病」と診断された作者の記録。
記録は詳細で、専門用語を使った説明もあって、ちゃんと「闘病記」として成り立っている。
でも、笙野頼子らしさは全開。
当たり前だけど、ある病気と診断されたからといって人は急に変わるわけではないし、逆に人が全く病気に影響されずに生きるというのも無理な話、と気づかされた。
病気の症状もその人らしさに影響するんだな、と思った。
あと「あとがき」がものすごく良い。
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病気であったことがあとから分かった。今までなぜ人と比べて出来ないのだろう、苦しいのだろうと思っていたことは、病気のせいであることが分かった。
タイトルの通りの膠原病、混合性結合組織病である著者の病名の確定から安定した段階までの手記というか何というか。
もともと純文学で独特な表現として受け取られていた、表現が病状だったというのは腑に落ちる。その人にしか見えないものを書くのだろうから。しかし、この病状が安定しない時から安定したときまでを淡々と、己を他人のように突き放して表現し続ける著者の執念はどこから来るのだろう。遺伝子を持ったとしても発現は後天的なものだという。生きることは書くこととなる性質は後天的なのだろう。すごい。
この人にしか書けないな、と思う本はたくさんある。けれども、もしかしたらすべての物語は、その人にしか書けないものなのかもしれない。
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膠原病の一種、混合性結合組織病と診断された作家の闘病記のような私小説のような、語りの本。
著者の病気以外の面も含めた生きづらさはなんとなくわかりつつも、文体がとにかく読みにくい。こういう作風の人なのだろうけれども……
とにかく著者の自己主張の強さは良くも悪くも圧倒的だった。
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ほんと書き殴ったかのやうな文章ですねぇ…難しい病気ですけれども、著者がなんとなく前向きですのでそこまで暗くならずに済みます…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
表紙の猫ちゃんがイイですね…! まあ、それだけ…と言ってはナンですけれども、うーん…これまでの著作にも言及されていますねぇ…。
実は著者…気が付かなかっただけでずっと「膠原病」だったような…そんな述懐をされておられますねぇ…その症状については何度も自らの作品の中に書いてきたとか…。
僕はまだ彼女の作品をあまり読んでいなのでなんとも言えませんが…まあ、著者のファンなら読まずにはおれないエッセイでしょう…! 多分…。
さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー
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表紙の猫が可愛かったから。あと、病気のことか多少気になったから読んだ。うわー、話進まねぇーと思いながら読んでました。生まれ育った時代も場所も自分とは違うからわからないから、なんとも言い難い。とりあえず、知らない人の売り言葉までも、作品使って買ってるのは難儀だなぁと思う。ただ、具合が良くなくて周囲と話が噛み合わない件は自分も経験があるなぁと思う。他の人のこと、『こんなに苦しいのに元気に生活しててすげぇな』とずっと思ってたんだけど、そうじゃなかった事がわかったのは私の体調が上向いてきてからだったから。