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雨上がりのテニスコートの中央付近に絞殺死体。ただし足跡は被害者のものと発見者のもののみ。
発見者の女性を守ろうと弁護士のヒューはあの手この手を弄するのだが…。
カーだ。不可能犯罪ものだ。大好物だ。
愛する女性を守ろうとするヒューの涙ぐましい努力が生み出す面白さ。
そして随所に散りばめられた手がかり。
フェル博士の魅力。
突っ込まずにはいられないトリックまで含めて堪能。
旧訳の重厚さも捨てがたいけど、新訳は読みやすくてカーにまた違った魅力が出来たような印象。
できればどちらも読みたい。
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雨上がりのテニスコートの中央に転がる絞殺死体。足跡は被害者のモノと、発見者のヒロインが往復したものだけ。犯人はどのようにして彼を絞殺してその場から立ち去ったのか?
ヒーローの弁護士ヒューとヒロインのブレンダに視点の重点を置いて、サスペンス色を増した感じの展開にしていて、クスリと笑えるポイントはちょっと少な目でしたな。(テニスクラブに秘書を実験に行かせた辺りの報告問答は面白かった)まぁ、トリックのアレはアレという事で……。
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確かに,どちらかというと長編と言うよりは中編.久しぶりにカーを読んだけど,こんなにメロドラっぽくてバカっぽかったか?
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話の構造が面白い。
カーの作品はどれも違った雰囲気があり、同じ著者の作品にありがちなマンネリ感が少ないのが良い。
だが、本書の見どころは中盤のスリリングな展開であり、事件の結末自体はちょっと無理のあるものだった。
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・私の中の分類では比較的物理的に凝ったトリックだと感じた。紐やらグッズを色々使ったトリック自体はコナン等ではよく出てくるが、HMシリーズや、ホームズ、ポアロ等等古典ミステリ(と勝手に分類している)では、あまり無い印象だったので…
・解説に書かれている通りだと思ったけど、ヒューとブレンダという若い男女側から見た展開となるため、ちょっとサスペンスチックなストーリーとしてさくさく読めた。そういった意味では、HMシリーズのパンチとジュディに近いものがあったかも。
・フェルシリーズ、初めて読んだ。
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フェル博士シリーズ11冊目▲足跡のない殺人。雨上がりのテニスコート。その中央付近で、仰向けになった絞殺死体が…▼もしや、これは倒叙なのか?勘違い系ラブロマンス?ドタバタ・サスペンスは確実?思惑が絡みに絡み、欲望が絡みに絡むミステリー。一番気持ちがわかる登場人物が、ヒュー・ローランド父とは如何に⁉「イェーイ!」と言わせる笑顔とは、どんなんよ!バカミス側に振るという意味で、現代性を感じさせる。トリックなんて、妄想をめっちゃ膨らませ、頑張りさえすれば、無限に応用を効かせることができると言いたいの?(1939年)