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酒、酒、酒、、。普段飲まないので分からないのですが、お酒を飲んだことをきちんと文章に書けるってすごいなって思いました。酒飲み×ライターって矛盾しているようで、成立しているのがすごい。あとカートも気になった。酔いたい、という気持ちにまっすぐに向き合っていること、自分の目でしっかり見て、人や文化を知りたい、感じたい、判断したい、と思っていることが、強い人だなと思いました。(個人的には写真はない方が想像力が沸くので好き)
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テーマとしては興味深い。
でもちょっと書き方が文字を増すためにごちゃごちゃ書いてしまっているようで少し残念。でもあくまで現地の人がワイワイ飲んでいるような地酒を求めるパッションはすごい。
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高野さんのドキュメンタリーはたまに読みたくなるので購入した。
お酒が禁止されている地方で如何にしてお酒を探して飲むのか、という事に特化された話であり、まぁ、お酒に対する執念がものすごく強くて面白い。
オイラも酒好きなので、お酒を探す気持ちは分からなくもないけれども、なにもここまで酒を探さなくても良いのに、と思ったりもして、共感できるような共感できないような不思議な気持ちに包まれた。
あと、著者が後書きにも書いてあるとおり、イスラム圏と単純にひとくくりするのではなくて、多様な人間が自分たちの流儀で暮らしている地域があたくさんある、というのが理解できた事が相当良かった。
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酒飲みによるイスラム圏でこっそり飲酒する本。
なんでも本音と建前があるし、歴史的に見ても飲酒してきたことを、都合よく?解説したりする本。
為にはならない本だけど、なぜか楽しくなる本だ。
みんなハッピーになる。それが本当の酒飲み。
あと、カラー写真が綺麗。
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面白かった。表向きは飲酒が善とはされていないイスラム圏で酒を探し求める。酒欲をエンジンのように突き進む著者の逞しさよ。よく知らない国のことも知れた。酒と酔っぱらいは世界共通。
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飲酒が禁止されている国で酒を求める著者。危険な匂いもするけど、地本の人とお酒でワイワイガヤガヤするのは楽しそう。自分は絶対できない。
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2020年2月16日読了。
●イスラムでは酒よりマリファナを始めとするドラッグの
方に寛容と思われる地域が多い。
教祖であるムハンマドの時代に大麻やアヘンがなく、
コーランで禁止されなかったからとも解釈できるのだ
が、明らかに酒と同等かもっと悪性のものだ。
国家の法律でももちろん禁止され、処罰も厳しい。
なのになぜ寛容なのだろうと以前から不思議に思ってい
た。多分それは「匂い」だ。
●P63
アフガニスタンのカブールでは、政府の建物に何も表示
がない。外務省も保健省も厳重な塀が巡らされ、入り口
には重を構えた兵士がいるだけで、それが何の施設かも
見ただけでは分からない。
各国大使館や各国料理のレンストランなども同様。
●P86、88
チュニジア
→リビアとアルジェリアという2つのちょっと問題の
ある大国の間にある国で、「旧フランス植民地の優
等生」と呼ばれるだけあり、イスラム復興主義を
避け、フランスを始めとする西洋諸国との親密な
関係を保っている。
→故にお酒にも寛容。
→ロゼ・ワインが有名。理由は気候が暑いから。
白の冷やして飲む美味さに赤の力強さを。
ブッハ
→イチジクから造る蒸留酒
アルコール度数40度のスピリッツ
→最近は、ドイツでも人気で値段が上がってきた。
●イランでの一コマ
→盗聴だけではない。街角でカメラを構えて写真を
撮っていたら私服警察の鼻腔が付く可能性がある。
スパイもあちこちにいる。要するに、外国人は常に
監視下にあると考えた方がいいと思う。
●P127
スーフィー
→イスラム神秘主義のこと。
スーフィーには伝統的に各地を放浪する修行僧が
存在するという。日本で言えば「乞食僧」にあたろ
うか。
それをペルシャ語で「ダルヴィージュ」と呼ぶ。
●P175
マレーシア・マラッカの「ババ・ニョニャ」
→その昔、中国大陸から来た人の子孫だという。
しかし、いわゆる華人(華僑)ではない。
華人は基本的にみな中国語(福建語や広東語が多い
が)を話す。ババ・ニョニャは中国語を解さず
マレー語を母語とする。
その昔、大陸から来た中国語系の男(ババ)が現地
マレー女性と結婚した。
その子供たちを男子はババ、女子はニョニャ、
合わせてババ・ニョニャ(一般的には「ニョニ
ャ」)と呼ばれるようになった。
中国人の定義とは中国語を多少なりとも話せること
だから華人とは一線を画し、建築や料理では中華と
マレーを折衷した独自の文化を作っているという。
●トルコはイスラム圏では最も酒に寛容な国ひとつだ。
建国の英雄にして「国父」であるケマル・アタテュルク
が政教分離を国是とした結果だ。
〜
アタテュルクがアル中に近かったが、それがあまり知ら
れていない。その理由は、トルコにはいまだに「アタテ
ュルク侮辱禁止法」という法律があり、アタテュルクに
対してネガティブな意見を言うことが法律で禁止されて
いるというのだ。
アタテュルク本人が作ったのではないが、
彼の右腕だった二代目の大統領が定めたという。
●シリア南部で美味しいワインを作っているムスリムの
ドルーズ派。シーア派の流れを汲んでいるが、酒どころ
か豚肉もタブーでなくラマダン(断食)を行わず、
「コーラン」ではない自前の聖典を持っているという。
●シリアにおけるクリスチャンの立ち位置
→イスラムが圧倒的なマジョリティを占める中で
(大統領はムスリムでなければならないと憲法に定めら
れている)東南アジア諸国における中国系に匹敵する
か、それ以上の地位かもしれない。
●カート
→イエメンやエチオピア、ケニアなどアフリカ・中東の
多くの国で合法だがサウジアラビアのように
「酒や麻薬に準じるもの」として非合法としている国
もある。(それでもサウジにはイエメンから大量の密
輸カートが流入しているという)
カートの木は山茶花や椿によく似た広葉樹で、葉っぱ
もやはり山花茶や椿そっくり。朝にカート畑で摘まれ
た若い葉っぱを、昼休みや夜、友人たちと一緒にむし
ゃむしゃとヤギか牛のように食べる。
すると、だんだん気分がハイになっていき、周囲の人
がみんな自分の親しい友人に思えてくる。
イエメンでは、政府の重要事項でも閣議でではなく
て、大統領主催のカート宴会で決定されるといわれ
る。
●P264
ソマリランドで入手できるのは人だけだという。
なぜならエチオピアでは美味いウーゾがあるからだ。
エチオピアのウーゾはギリシアのウーゾと同じで、
もっと言えばトルコのラク、シリアやレバノンのアラク
とも同種である。
葡萄から造った焼酎で、水で割ると白濁する。
エチオピアではビール以外ではジンとウーゾが人気を
二分している。
「ソマリ人が好きなのはビールとジンだけだ」とワイヤ
ップはいう。
「でもビールは輸送が大変だからジンしかない」
●アッバヤーバ(カート)
→ソマリ語で「お父さんもびっくり」という意味。
値段は安く、味もよくないが、とにかく効き目が
強い。
●ミャンマーとの国境地帯はチッタゴン丘陵と呼ばれ
主に少数民族が住んでいる。
彼らはチベット・ビルマ語族系の言語を話す人々で
ミャンマーやタイの多数派と同様、上座部仏教の信徒で
ある。 彼らは昔から普通に酒を造り、飲んでいる。
バングラデシュ政府もあえて咎めることをせず
黙認していると聞いていた。
●一般のベンガル・ムスリム世界では豚肉など食べないが
筍もまたベンガル人は食べないという。
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いや、充分にアル中だろ!笑
イスラームとされている地域でも、イスラーム以外の人が居てその人たちとの共存をはかるために黙認されている部分があったり、後はイスラームの「建前」と「本音」。
飲酒は文化。
最後に実は仏教徒の方がぶっ飛んでるんだぜ!というのを気づかせる構成もよい。
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“私は酒飲みである。まだ休肝日は無い。”で各章始まる。
禁酒なはずのイスラム圏での酒を巡る(求める)冒険。
どの国も面白かった。
私も若い頃は日本とは違うところとう意味でイスラム圏を旅行しました。
異なる文化圏の旅は発見があって面白い。高野さんほどの冒険をする勇気はもちろん無いけど。
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椎名誠と対等におバカな旅ができる方だなと思った。
イスラム圏で、いかにバレずに酒を飲むか。命懸け(?)で旅する様子が最高におバカだった。イスラムの酒飲みとこっそり酒を酌み交わす様子がまた、国や宗教を越えて人間同士が繋がっていく平和のツールであることを訴えていると感じた。
楽しき本でした。
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読む前のイスラム教のイメージ
・イスラム教って飲酒はダメなんでしょ?
・イスラム教ってなんか怖い
・男性が強くて女性の権利が弱い
まったくそんな事はなかった
本音と建前というものがよくわかる
そもそも仏教も飲酒が禁じられているという事をすっかりと忘れていた
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どうしてもお酒が飲みたい。そんな動機からはじまり、実は多様な宗教や文化が入り混じるイスラム世界の姿にたどりつく。しかしその道のりの困難さがなぜか面白い。
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飲酒が禁止されている国々を巡っていながら、イスラム圏にはそういうお酒があるのかぁと、新たな酒知識を与えられる不思議。単純に「現地で楽しく酒を飲みたい」と言っているだけなのに、それが無謀な賭けになる場所だから可笑しいし、高野さんの酒に対する執念と引き寄せ力が際立っていて面白かった。酒飲みをテーマに、おそらく生涯訪れることはないだろう地で暮らす人々の素顔を垣間見ることができた満足感は大きい。
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いつもながら、本のコンセプトが面白い。地元の人とあっという間に深いコミニュケーションが取れるスキルにも脱帽。
各地の経験を紹介した内容もさることながら、最後のエピローグで、イスラムの寛容と多様性に触れているのが、唐突でない。本文のエピソードが濃いだけに、納得させられる。
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国によっての差がそこまで激しくなくて、途中からはイスラム国家で酒を手に入れるのが普通のことに思えてきてしまった(実際現地の人はそうなのだろうけど)
この本のために書かれた文章じゃなく、寄せ集めだったので、もう少し内容が充実していてもいいなと思ったけど、面白かった