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インドにおける貧困の怖ろしい実態を、筆者が最下層に生きる女性達と過ごす日々から伝える。インドの絶対貧困層が2億6000万人、ホームレスが7800万人という膨大な数に驚く。施し(バクシーシ)や売春でお金を必死で旅行者からせびるしか生きる道がない女性達。夢見ることは許されず、その娘達もまた同じ道をたどることしか生きる道はない。日本でも貧困と格差は広がっており、インドの姿は日本の将来の姿を見せているように感じる。決してそうさせてはならないのだが。
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インド・コルカタの貧困層の人々の触れ合いを描いた作品。現地の人、主に売春婦との出会いを通じてインドの貧困の底知れない深さを描いている。カースト制により貧困は固定化され1日2ドル以下で生活している人が2億人以上いるという。筆者はこうも書いている。
「貧困は社会的に弱い立場の人たちから「感染」していく。高齢者が追い詰められ、シングルマザーが追い詰められ、単身女性が追い詰められ、子供たちが追い詰められる。託児所が用意された風俗店で働く日本女性は、子供を抱えながら売春するインドの貧困女性とどう違うというのだろう。(略)
だから、私は先進国である日本に戻って来て、いつも自問自答してしまうのである。インドで見てきたのは「日本の過去」だったのか。それとも、「日本の未来」だたのか‥‥」
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「親ガチャ」と言う言葉があるが、ある意味そうなのだろうと思った。
インドで最下層に生まれたら、どんなに頑張ってもまず幸せになれない。圧倒的な貧困の中で、目先の事しか考えられなくなる。夢など見ない、幸せな未来などない。
日本にはセーフティーネットがあり、インド程の貧困はないはず、それなのに自殺が多く、親ガチャという言葉が出てくる。人生を楽しめていない。やはり夢を見ない。
人の幸せとは何なのか、考えさせられる。