紙の本
海洋研究
2020/07/14 09:05
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
まだまだ未知の部分が多い海洋について、興味深く読むことができました。海洋地球研究船の活躍が、楽しみになりました。
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幾度も研究船「みらい」で長期航海を体験した研究者の3人が、普通の人ではまず体験することのできない熱帯や南極、北極の海上で、本職の研究の傍ら、信じられないような絶景写真を撮りためていた。
それが、一冊の素晴らしい写真本に仕上がった。
目を疑うような絶景の一つ一つに目を奪われるのはもちろんのこと、写真に添えられた一線の研究者によるワンポイント解説も、巻末の、研究現場の説明(大事件にも遭遇している!)や地球科学入門のページもわかりやすく、科学に親しみを感じさせられるものになっている。そして、価格も1,400円(+税)とお手頃。たくさんの人に手に取って欲しい本です。
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献本でいただいた一冊。
表紙の、空と海が織りなす青の世界に、まずは引き込まれました。
撮影したのは研究船「みらい」の乗り込んでいる3名の研究者。
熱帯から北極、そして南極へ、文字通り、
地球を股にかけた航海の中で撮り溜めた写真となります。
普通では絶対に見ることができない、空と海、
そしてその境目から立ち上る色彩の美しさ。
波の無い“鏡の海”、天使の梯子、緑の太陽、
ブルーモメント、オーロラ、流氷、深夜の夕焼け、、
“地球”という存在の大きさと、美しさ、
悠久の時を経て浮かび上がってくる、その景観たち。
こんな景色に出会うために、研究者になる
それもまたロマンでしょうか、なんて。
面白いのは、写真とにワンポイント解説がある点、
変に小難しくなく、非常にわかりやすい内容となっています。
研究の成果を“普遍的な言葉”で伝える、
これもまた研究の社会的使命の一つでしょう。
それができないのであれば“研究”をしているとは言えない、
職業柄、そんな風にも感じることも増えています。
子どもにも“自然と”手に取ってもらいたいな、と思います。
ん、『宇宙飛行』と並べて本棚に並べておきたいと思います。
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「地球が魅せる空と海、そして時空のイリュージョン。」
北極圏から赤道直下、そして南極圏まで、海洋地球研究船「みらい」が見た空と海のとっておきの表情を収める写真集。地球の「生態」を空と海から探るその研究の最前線よりのリポートも収録。
波もうねりもなくただ真っ青な空を映して眼前に静かに広がる熱帯の「鏡の海」。
太陽が昇る瞬間や沈む瞬間、水平線上に幻想的な緑色の光を放つ「グリーンフラッシュ」。この光を見ると幸せになるのだそうだが、世界中でいったい何人の人がこの幸福の光を見られるのだろう。
北極圏に船を進めれば、やはり心を奪われるのは「オーロラ」だ。周りに遮るものが何も無い海上で船がオーロラの真下に入る(!)と「天から降り注ぐように揺らめ」くのだという。天の宮殿のカーテンの、なんと壮大で幻想的なことか。
北極圏とは北緯66度33分以北を呼ぶのだそうだが、地図上ではロシアアメリカ国境のベーリング海峡から北のエリアのこと。この現実離れした世界が、日本から見ると距離的には実はハワイへ行くより近いというのは新鮮な驚き。
一方南極圏では、大陸のある南極ならではの巨大な氷山の存在が、極寒の海に変化に富んだ険しい表情を生む。何千年もかけて南極大陸に降り積もった雪が、自らの重みで海にせり出し、その先端が海に崩れ落ちたものが氷山になるのだそうだ。
壮大なスケールの氷山の様々な造形は、あたかも巨大な石膏に地球という職人が大鉈をふるって形作った美術品のよう。その白一色と灰色の空と海の世界に時折、青い光以外をすべて吸収してしまう高密度の氷が生む「アイスブルー」が彩りを見せる。
海洋地球研究船「みらい」は地球の特性である「空と海」つまり「大気と水」を手がかりとして、北極から南極まで地球の今を観測し注視する、いわば地球の健康を管理するドクターとしての役割を担っていることがわかる。本書はそんな「みらい」だからこそ眼にできる得がたい地球の表情のお裾分けにあずかれる写真集となっている。
ちなみに個人的に最もツボだったのは、青い海に2つの島が重なって写っている一枚。おそらく本写真集では最も何の変哲も無い写真だ。実はこの写真、ベーリング海峡のど真ん中にある双子のダイオミード島。手前の島がアメリカ領で、奥の島がロシア領、2つの島の間には国境と日付変更線が通っている。
つまりこの一枚には地球の「昨日」と「明日」が同時に写っていることになる。2島間の距離はわずか3.7Kmで、冬は凍結し歩いて渡れるそうだ。ロシアからアメリカ、そして昨日から明日へ、まさに時空のイリュージョンだ。
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空に架かる七色のアーチを見たのが初めてであれば、
(あれは渡れる。)
と、カン違いしてたっておかしくは無いはず。
やがて、本なり、先生なりが
「いや、あの正体は光の原子が…屈折して…」
↑
(今も、曖昧…^^;)
正体を明かしてくれるので、「ふ~ん」
と、知る事になる。ただそれだけ。
私は
南極の空を見たのは初めてだ。
天に向かって行く雲は、
きっとよじ登れるであろうし、
波の無い鏡の海には、おそらく真実の姿が映るのだ♪
空も海も自分以外、朝焼けに全てが包まれている瞬間には、<死>すら近づけない畏怖感がある。
観測船で、この雄大な景色を撮影している研究者達は、
残念ながら(それは違う)事を証明しようと、頑張ってお仕事をしてる人達。
でも、真実を知る前の少しの間、
この雄大な景色のなかで遊びたいし、眠りたいし、触れてみたい。
そう、思いながらシャッターを切っていたんじゃないだろうか?
…と、私は推測しているのであるが♪
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【由来】
・確か図書館のアラート?
【期待したもの】
・きれいな雲の写真がありそう。
【ノート】
・Lifehack.jpの管理人でありMoleskineやevernoteの筋でも有名な堀氏が共著。そんなことは全く知らずに手にとった。研究者だとは知ってたけど、JAMSTECだったのね。
・美しい写真が主体。雲好きなので、それが目当てだった。目を通すのに時間はかからない。それでも、最近の気象や地球環境についての先端研究が極地で行われていることの意味や、その活動内容について概説されているので、単なるアルバムというだけでは終わらない。
・色んな「ニーニョ」がある。
・アルゴプロジェクトというのがある。ラジオゾンデの代わりにアルゴフロート。今は世界に3600個ほど浮かべており、衛星にデータを送って観測している。
・1000年かかる第循環なコンベアベルト。冷たい水が沈み込んだりあがってきたりで地球を巡る。
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写真が美しく、1ページ1ページをめくっていくことで、心が洗われる。ブロガーの堀さん共著なので、手にとった書。素晴らしい知性の持ち主であることがわかる。
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海氷の役割が想像以上に多かった
→・海にとっての日傘
真っ白な氷は太陽光の8,9割を反射
青い海は太陽光の9割を吸収してしまう
だから、氷がないと海水温が上昇しがち
・海のフタ
南極や北極の近くでは大気より海氷のほうが暖かい
海氷がない:海水の熱が大気へ逃げる
海氷がある:熱の移動を遮る
・潜熱による海水温上昇の軽減
海流には表層と深層の2種類ある
世界を航行する研究船だけあって、360°開けていて見たことのないスケールの写真が多かった
特に波がなくなり鏡のようになった海や雲が太陽光を遮ったために空が割れた写真など
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南極に行くアニメを見たけれど、そのときと同じようなワクワク、ドキドキだった
冒険はいつの日だってやってみたいし、新しい場所に踏み入れる瞬間はいつだってドキドキする
JAMSTECに行ったあの日が懐かしくなった
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海洋地球研究船「みらい」の観測航海において撮影された写真集。添えられた文章も、研究者らしく、その美しい現象のメカニズムを説くもので読んでいてとても面白かった。
個人的に特に印象に残っているのが、熱帯では強い陽射しが海水を温め、強い上昇気流を生み、巨大な雲(タワークラウド)が成長するというところ。夏の入道雲って、これと同じ仕組みなのでは…と思うと、これまで何気なく目に映っていたものが新鮮に見えるかも。
グリーンフラッシュや天使の梯子、昨日の島と明日の島など、とてもロマンチックだった。
こうして長い間、空と海を研究し続けてくれている人たちがいるんだな。
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海洋地球研究船「みらい」から撮った写真集です。
海がきれい。
空がきれい。
虹やオーロラなど地球上のきれいがいっぱい詰まった1冊です!