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まさに、崩壊と再生と“運命”の物語だった。理想都市そのもののような純粋で優しく冷酷さを秘めた紫苑と、野生の獣に似た美しく優雅で用心深いネズミと。嵐の夜の二人の出会いから、いや本当はそのずっと前から、多くのものが壊され失われてこの終焉に辿り着いた。これからどうなっていくのかなあと考えてみたけれど、きっと紫苑とネズミの関係だけは変わらないのだろうなと思う。何度離れても、何度でも出会う。信頼と愛情と畏怖を抱えて、互いの存在に救われながら、これからを生きていくんだろう。
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炎に包まれた矯正施設から、命がけの脱出を成功させた紫苑(しおん)とネズミ。イヌカシらに力を借り、意識を失ったネズミを病院に運んだ紫苑は、かつて地下世界の住人・老(ろう)から託されたチップを医師のパソコンに差し込んだ。するとーー理想都市NO.6を支配していたのは、誰なのか。崩壊と再生の物語、怒濤の最終章!
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何度目かの再読最終巻。次々と明かされていくNO.6の闇の部分、そしてネズミの過去…。ページをめくる手がとまらず一気に読んでしまいました。生きるということ、今自分が生きている世界のこと、未来のこと、色々なことについて考えさせられた作品でした。この物語の後、紫苑がどのような世界を創っていくのか気になりますが、きっと素敵な世界を創ってくれると信じたいです。この物語に出会えたことを、改めて感謝します。再会を必ず。
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7、8くらいまでは一気読み!
9の完結編は物足りなさや、息切れ感があったかな…。
うーん。
でも総じて、発展途上国と先進国の関係がギュッと凝縮された舞台。世界の仕組みが垣間見るような感覚。自分が幸せ、と思っているとき隣の国はどうなのか。そんなことを考えるきっかけになると思います。
惰性で日常を送る大人と、これから社会に出て行く若者に是非おすすめしたい、一冊です。
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矯正施設からの脱出,ロストタウンの病院へ,全ての真実,エリウリアスとの対面,紫苑とネズミのそれぞれの旅立ち
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完結。
再会は約束された。結末に希望があったけれど、苦しい。紫苑の行動が繰り返しを示唆しているようで、二人の再会は悲劇なんじゃないかと。
それから、終始、「新世界より」がちらついてしまった。
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ついに最終巻。
矯正施設を破壊し、No.6へ突入。
人々が「月の雫」へ押し寄せる大混乱の中を紫苑とネズミは進んで行く…そして、エリウリアスとの対話…。あまりにも早く(ページ数の関係?)、あっさりと決着が着いてしてしまい、少し物足りなさが残ってしまった。
それに、あれほど紫苑の帰りを望んでいた火藍さんが、ようやく紫苑たちと再会できたシーンが、ネズミのたった数行のセリフで終わってしまったのが残念…!この場面はもっと見てみたかった…!!
途中までは紫苑の感情に移入し、彼の目を通してNo.6の世界に入り込むことができたが、8巻にてネズミが敵の弾丸に倒れたあたりから、いきなり紫苑が変化してしまったように感じ、突き放され、置いてけぼりにされたような気分に…
しかし、それとは逆に今まで無頓着だった人の命の大切さを赤ん坊のシオンと過ごすうちに気付き、矯正施設では紫苑とネズミが帰ってくるのを力河と待ち続け、敵にも立ち向かっていったイヌカシが、どんどん好きになっていきました!これからのイヌカシとシオンの成長も見てみたいです。
*
全巻を通しての感想、
「生きる」ということについて凄く考えさせられました。ただ、日々を送ることだけが「生きる」ことではない。頭を使って考え、感じて、動き出す。行動することが大切なのだと気付きました。今のままでは何も変わらない。人から与えられた環境に安住し続け、困難な問題も他人に任せ続けているばかりでは何も問題解決しないのだと…。
紫苑やネズミたちのように、お互いを信じ合い、必死に考え、理不尽な世界に命懸けで抗う力強さを私も見習っていきたいです。
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嵐の夜、二人が出会う。
それが舞台の幕開けだった。それは果たして悲劇か喜劇か。
『再会を必ず』
崩壊した都市を背景に、二人は誓いを胸に退場する。
理想都市の崩壊と再生・・・。
火藍『生命を尊ばなければ。人であることとNO.6であること。二つを分かつのはそれでしょ。他社の生命をどこまで尊べるか、その一線だけでしょ』
紫苑『きみと出逢い、きみと言葉を交わし、きみと生きてきた日々が教えてくれた。ぼくには、誰かの用意した答えではなく、自分で掴み取った答えが必要なのだ。他人ではなく自分の。そうしないと、また同じ結果を繰り返す』
看護ロボットのアリア。ずっと一緒にやってきた”先生”が瀕死の状態で治療をしようとするも、「もういい。もう、無駄だ・・・」と”先生”が止めようとする。しかしアリアは「ムダ、ムダ・・・ニンシキデキマセン。チリョウヲツヅケマス」のシーンが印象に残った。NO.6の中では、このロボットのほうがよほど人間らしいと思える。
二人が運命に立ち向かう。
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とうとう完結です、が、ひとまずひと段落ついた状態でこれからどうなるのか、気になるところで終わっていて、番外編もあるようで続きかどうかはわからないですが読みたいです。何とか再びエリウリアスを怒らせないようにして頂きたいところですが、大丈夫かな、紫苑。何だか極限状態のとき危うかったし、少し将来が心配です。みんなが支えてくれるだろうとは思いますが。
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最後は、あっさりとした終わり方だったと思う。
No.6は崩壊。
復讐という呪縛から解放され、ネズミは本来の生き方に戻り旅に、紫苑は『留まる者』として、no.6のこれからを見届けて行かなければならない。
紫苑とネズミの別れはあったが『希望』が見える終わり方だったので少し安堵した。
あぁ、本編は終わってしまったんだな....と思うと、ちょっと寂しい。
この物語、紫苑とネズミが人気を二分するのだろうか。
私はイヌカシが一番好きだった。
またいつか、彼女の勇士を見るために、読み返したいと思う。
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最後のアレは必要だったのか? 中途半端なBL感なら、無い方がいい。やるならもっと、バーンとやってほしい。
駆け抜けるストーリーは面白かったのに、全体的にくどい言い回しと、じれったいBLが残念。
紫苑がたまに違う顔を見せるのは何だったのか?説明ないまま?そりゃないよ~。
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最後にもやもやさせる展開もあるが、そこはもやもやしている所が面白い所なんだとも思う。火藍とネズミと紫苑が会う場面は見たかったというか読みたかった。次巻のbeyondにも期待したい。
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シリーズものでも一冊ずつ感想を書くことも多いのだが、このシリーズはまとめて書こうと思った。この作者の他のシリーズとは、がらりと違って暗い。環境破壊によって住むことができる地域が限られてしまった地球で、人間は6つの理想都市を作った。飢えや病気に苦しむことのない、衛生的で満たされた社会。しかし、実際には明るい世界の裏には陰となる部分が存在していた。暗い話だけれど、登場人物たちの逞しさとユーモアに救われるところもあり、続きが気になって一気に読みたくなる話だった。
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2019.5.4
所々のBL感に拒絶反応。
悲壮感も中途半端に感じた。
児童文学くらいの位置付けなのか…?
読み切った自分を褒めてあげたい。
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今の世界もNo.6の様な部分があるのかな。ピンクレディが流行ってる最中、別の場所では大量虐殺が為されていた様に。光と陰は案外近いのかもしれない。希望とは、理想とは何か、考えされられる物語でした。