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原発事故が原因で無人になった町(猫的に言うと「またたびの町」)に住む猫と少女の物語。「光」の物質を食べることによって歴史を縦横無尽に旅する猫の系譜が楽しい。
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小林エリカ作品初読み。
キュリー夫人に震災にコロンブスやらその他もろもろを盛り込み過ぎて何が何やらさっぱり分からない。
他の作品を読んだことがないのでよくわからないが多分この作家さん合わないと思います^_^;
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この人の本はじめて読んだけど、ジャネット・ウィンターソンの系譜という感じした。フクシマ以後のマジック・リアリズムとでも言うのだろうか。
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光を見ることの出来る片目の猫と光の声が聞けた死んだママの録音から猫に会えると信じている少女の二つの物語が交差すること無く、過去にさかのぼる形で解け合ったような、不思議な物語、もちろん根底には福島の原発事故がある。
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歴史をしりたいと思った。今までぼんやりしたイメージしかない電球の発明家のことや、それからずっとあとの広島のピカドンのこと、点と点が結ばれて絡まって解かれていく過程は魅力的で、歴史をしりたいと思った。本当のことがしりたいな。
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1986年、ロシアのチェルノブイリで起きた原子力発電所事故。
死の土地となったそこは、猫にとっては「またたびの地」と呼ばれ、人間に邪魔されない楽園だった。
その土地を離れても、放射能という「光」に憧れ、街に漂う「光」を食い尽くして死に至るまで走り続けた猫。
2011年、東日本大震災の年に生まれた私は、すでに母を亡くしていたけれど、放射能の声が聞こえるという母や祖母の言葉を半信半疑ながらも、どこかで信じていた。
猫が光のなかで見た遠い昔のアメリカの地で起きていたこと。
処刑の電気椅子の開発のために、大量に動物実験で殺された犬猫たち。
1903年にエジソンの会社の宣伝のために感電死されられたゾウのトプシー。X線の実験で被曝して死んでいった人。放射能研究でノーベル賞を受賞したキュリー夫人。
歴史を知らないとならない、と思ったね。
猫編では、またたびの街とアメリカの地での出来事がつながらなくて同じ猫の話?別の猫の話????だったり
人間編では母の父はアメリカ人で未婚のはずが、帰宅するとパパがいるのとか????だし
読む力ないと読みきるの難しいし実際話がつながらなくてよくわかんないし
動物が感電死とかゾウの処刑とかチェルノブイリとか電気椅子処刑人の第一号者の死ぬまでに8分もかかったとか放射能が原因でエジソンの助手もキュリー夫人も死んだとか読んでて残酷で非常にコワイ。
世界が作られてきた足あとを知ること。)^p^(
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主人公のネコと女の子のエピソードが放射能というものを介して、それぞれ語られていくスタイルは幻想的で感覚的に読めて、すごく好きなんだけど、後半になるにつれて作品が軽さを失って窮屈になっていく印象があるかなぁ・・・。
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題名となんか表紙の感じが好きだったので手に取る。
猫と少女となんかよくわかんない記述が交互に。
とても不思議な感じ。
猫の方が、意識が強い気がする。
光へ、光の中へ。
消えない光、その消えないことに私たちは恐怖し、不安を覚えるのだが、その消えないことに違うなにかを見いだす存在。
エジソンの死刑台実験やら像の死刑実験やら
なかなかショッキングな歴史にびっくり。
まあ、結局は人間は発見しちゃうとそれを研究して、
使っちゃうんだよなあ。
どーも分かったような、分かんないような読後感ではあるが、嫌いではない。
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(2015/11/27読了)
大好きな作家・西加奈子さんのエッセイ「まにまに」の中で紹介されていた作家さんと本なので、初めましての作家さんだけど、読んでみようと思った。目次から見ると料理本みたいだけど、そうではない。
東日本大震災による原発事故。目に見えない恐怖。
全般暗く、読書中も読後も暗鬱な感じ。最後まで読んだのは、話の到着点が見たかったから。残念ながら、西さんと同じような気持ちにはならなかった。
(内容)
「東の都市」へと流れて来た猫と、震災の年に生まれた少女・雛。目に見えないはずの“放射能”を、猫は「光」として見、少女の祖母は「声」として聞く―。キュリー夫人やエジソンなど、実際のエネルギー史を織り交ぜながら時空を自在に行き来し、見えないものの存在を問いかける。卓越した想像力が光る、著者初の長編小説。
(目次)
一 卵を茹でる
二 鶏を焼く
三 果実を煮る
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3.11後の東北と思われる町での猫たちや、人間の少女の観察眼が交互に現れる。
マダムキュリーの愛読した料理本から、卵料理を作りつつ原子力を考える。
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装丁にやられてお持ち帰り。人文社会科学と自然科学をどう橋渡しするかみたいなことを最近考えていて、ヒントになるかなという下心も。
戯曲のような。カギカッコ付き「純文学」のような。整合性は期待できない。拒否反応を起こしてしまう人もいそうだなぁと心の片隅では呟きつつ、私はというと、すっすっと読み進められた。寝る前に読んでいたので、深夜テンションかもしれないが。それかネコへの盲目的な愛。アイディアは面白いと思うのだ。知ることを拒まない人間にとっては。
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光が全ての事柄を留めているとしたらどうだろう?光を辿り、光が留めた光景を、この目で見ることができたとしたらどうだろう?… 原発事故により人のいなくなった街に生まれた一匹の猫は放射能が光に見えた。
例えばラジウムの半減期は1600年、それだけの期間の事柄を留めれば猫の目には時代が走馬灯のように駆け巡るだろう。
着想は素晴らしく大傑作の予感がしたが残念ながら前半戦で失速、その後に至っては作り手のテンションばかりが盛り上がり読み手がおいてけぼり…ちょっと盛り込み過ぎたようである。
しかしもう少し追いかけたくなるような不思議な読後感、次作に期待
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小林エリカさんの他の作品にトライしたい。テーマや内容ではなく、この作品での描写が(猫目線での光の見え方表れ方など)あまりスッと入ってこなかった。