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邪心を先に買ってしまったので、急遽古本屋で見つけて購入。
犯罪被害者支援課の村野が主人公。
他のシリーズ同様、過去にとある事件に巻き込まれ、心にも体にも傷を負っている。
小学校の通学時に車が突っ込み、死者6名を出した事故。
ひき逃げかと思われたが、犯人は自分の足で逃走、事故かと思われたアクシデントも実は事件だった?!
そうなると被害者の悲しみや怒りの矛先も犯人や警察に向けられてくる。
今回も堂場ワールド全開!
被害者の立場まで掘り下げられるなんて、堂場さんは本当にすごい。
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201601/被害者支援課という設定もユニークで面白かったけど、警察モノとしては事件展開は物足りないカンジ。そして登場人物達が好きになれない…。
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犯罪被害者支援課に焦点を当てた堂場瞬一の新シリーズ第1弾。高層マンションが立ち並ぶ豊洲で朝、登校中の小学生3人を含む5人の死者を出したひき逃げ事件が発生。2年前に出た作品なんだけど、最近の歩行者などを犠牲とした事故が頻発している時に読むと、事件がとてもリアリティに感じる。事故を起こした運転者が逃亡を図ると言う展開なのだけど、今回は犯人探しではなく、あくまでも被害者支援の話。これまでの堂場作品とは違った目線で新鮮さもある。主人公の少し疲れた感じと自己犠牲感は他の作品の主人公と被るけど。物語は被害者家族が結託して、犯人に復讐すると言う展開になってしまうが、この先、村野たち、被害者支援課の人間がどのように人の心を救っていくのか、注目していきたいと思う。
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アンソロジーは読んだことあるかもだけど、初めて読む作家さん。文庫と「警視庁犯罪被害者支援課」というので借りてみた。何つーか、すっきりしない感じ。荒木が結局自殺したのも嫌だし、被害者軍団?が荒木の父親の会社に立てこもる、ってのが解せない。しかも爆破で荒木を殺そうとするなんて。犯人を殺したい、というのは分かるけど、みんなが協力するかな。まぁみんなとは書いてないけど。キャラクターもみんなあんまり好きになれない。ということで星3つ。でも続編も読んでみることに。
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「犯罪被害者支援課」の設定が良い視点だと思う。本当にいついかなる時に、心が壊されるようなことが起きないとも限らない。そんな時、警察官がその心によりそってくれるとしたら、幾許かでも慰められるだろうか。
何かを突きつけてくるような1冊である。
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警視庁犯罪被害者支援課シリーズ。登校中の小学生や通勤途中の人々の列に暴走した車が突っ込み小学生3人大人2人(妊婦1人)が死亡する事故(事件)から始まる物語。主人公の警察官は被害者家族を支援する。被害者の悲しみや怒りが復讐へと向かう。地味で重たい物語だった
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これは面白かった。警察物なのに刑事じゃなくて被害者支援の人間が主人公なのが珍しくて面白い。今までの堂場瞬一最高記録塗り替えた。特に後半の被害者遺族の心情の描写が震えるほど良かった。事件としてはがっかりだし課題の多い終わり方だと思うけど、物語としては上手に最後まで一気に終わって好感が持てた。続編を予感させる登場人物達も感情移入ができて良かった。
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このシリーズも好きです。
被害者家族の心のフォロー、難しい仕事だと思います。
現実の社会でも凶悪事件が多く、残された家族が立ち直るのには時間がかかると思います。
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犯人逮捕といった表舞台の華々しさはありません。被害者の心情に寄り添う、主人公の仕事に対する取り組み方に、共感を覚えます。何より、「人の痛みや悲しみは、本人しかわからない」といったことを、どれだけの人が理解しているのだろう。「時には沈黙を選ぶこと」の大切さを教えられました。
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堂場さんの作品は、後半の加速感、疾走感が魅力。たとえ前半がダラダラとしてイマイチに感じられても、ソレがある作品なら、トータルでは満足できる。
今作も、それに当てはまるかな。
シリーズ第1作。そして、架空の部署が舞台ということもあり、設定の説明に頁が割かれてしまったのは……仕方なし、かな。
主人公の事情が……引っ張ったわりにはあっさりしてたのが、少々拍子抜け。
シリーズとしての今後の展開に期待して、
★3つ、7ポイント半。
2016.10.26.古。
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建設ラッシュに合わせて人口が増加している豊洲の活気あふれる朝の様子が一変する。
通学途中の児童の列に、車が突っ込んだのだ。三名の子どもを含む五人が犠牲となり、運転手は車を捨てて逃亡した。現場のあまりの惨状に、警視庁『犯罪被害者支援課』に勤める『村野』は言葉を失う。
この事故で亡くなった妊婦の夫『大住』の担当となった村野は、非常に難しい案件だと案じる。やがて被害者の一人と引き逃げ犯の接点が見つかり事件の様相を見せてきた矢先、大住の行方がわからなくなる。
警察官でありながら捜査はせず、ひたすらに被害者側に寄り添う特殊な役職から見える事件。捜査員からは疎まれるし、何が正解なのか分からない難しい仕事だろう。
題材とされているのが悲惨な交通事故。実際の事故がいくつか浮かんできて読むのが辛く、正直幾度となく手が止まってしまった。
暴走事故だったはずが、飲酒、さらにはあまりにも身勝手な理由の殺人と状況は変わって行く。が、逮捕された犯人もは否認し、立件は難しい。狙われた当人もそうだが、巻き添えを食った被害者はたまったもんじゃない。もちろん、唯の事故であろうとも、怒りや哀しみは有り余るものだろうけど。
本文にもあったが、遺族が復讐する犯罪というものは、映画や小説の中にしか存在しないという。確かにそのような事件が起きたという記憶はない。もちろん、そのような機会はほとんどないということもあるだろう。でもやはり、その一線のこちらとあちらには、大きな隔たりがあるのだろう。それほど殺人というのは、異常なことなのだ。いや、異常でなければいけないのだ。
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うーーーーん、やっぱこういうミステリは読んでて興奮するなぁ。サスペンスはこうでなくっちゃ!という典型なんですが、私としては大好きな流れです!!!
まさかの被害者家族が加害者に!!!!
それを追っかける被害者支援課という微妙な警察の立場も新しかった!!!
斬新な構成で、先の気になる展開でした!!
微妙に正体を表さない犯人もそうだし、正体を明かさない被害者支援課もなかなか読ませてくれます!!!!
サスペンス好きには見ておきたい一冊!
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極々平凡な普通な暮らしが、一瞬の出来事で粉砕されてしまい、その事実に向き合って、それを受け容れて折り合いを付けなければならない人達…それを助けようとする人達…そんな群像の物語である。非常に興味深い…
そしてこの物語に、主人公の村野が<警視庁犯罪被害者支援課>で勤務するようになって行った経過、関連する個人の事情というようなことがアクセントとして加わっている…
これは…「シリーズ化」に値する秀作だ!!(実際、シリーズになっていて、他作品も愉しく読了した…)
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犯罪や事故に巻き込まれ、図らずも被害者となってしまった人たち。
突然に愛する者を奪われてしまった遺族たちのやりきれない思い。
物語の中にも書かれているけれど、加害者に対しては声高に人権が叫ばれる昨今。
なぜか被害者や被害者家族に対しては、さほど人権が重要視されていない。
各局のレポーターなどが遺族に対して「今のお気持ちは?」などと聞いているのを見ると、心底頭が悪いのかと思ってしまう。
そんなことしか聞けないのなら何も言わずに手を合わせていればいいのにと。
被害者支援課の仕事は初期対応にある。
長期にわたることもある被害者側へのサポートは、いずれ支援センターへと引き継がれる。
主人公である村野秋生は自ら事故の被害者となった経験があり、その時の傷がもとで刑事課から支援課へと異動してきた経歴を持つ。
けっして同じ痛みではない。
けれど、何万分の一かでも何も経験のない人たちよりは被害者の心に寄り添える。
被害者を支えサポートする。
村野はそのことに誠心誠意取り組んでいた。
警察小説としては珍しい題材で新しさを感じた。
思いがけない展開を見せる事故後の捜査。
どうしても犯人を許せなかった被害者たち。
丁寧に描かれた人物像は、読んでいてときに痛みにもにた苦さを感じてしまった。
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サスペンスとしてまとまることを期待していたが、最終的にはタイトルに沿った「心」の在り方に帰結した。入り口に勢いがあっただけに後半の展開は落ち着きすぎという感もあるが、登場人物の人となりが掴め、こちらの角度から考えれば面白い。