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今までの作風とは少し違う、SFもの。
それでも描かれていることは誰かを想う気持ちだった。
最初は、なかなかカタカナの名前とシステム名に慣れることができず読みづらかった(SFが苦手なのもあり)。
読み進めていくうちに、やっぱり綾崎さんでした。
読んでいてつらいのも、「綾崎さんだからきっと」みたいな期待ができてしまう。
でもこんな、こんな終わりは、必ず悲しむ人が居る。
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メリバって言うか、バッドエンドだね。全て一方通行の片想い。
綺麗に纏まってはいるけど、読み終わった後に薄暗い気持ちになるというか、そんな感じ。
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テラフォーミングのために選ばれた若き優秀な乗員たちカレブは
79年の眠りから覚め、新たなる星アルチアへの着陸に向けて準備を進めることとなった
コールドスリープから目覚めた乗員の体調を順番に診るべく
操舵室へ向かった医務官は
驚愕の事実を知り——
***ネタバレ***
なんという悲劇…なんというバッドエンド…
もともと悲劇と書いてあったし
舞台や設定的にも明るい方向は見えなかったけれど
なんだかなぁ
主人公としては、報われなかったけど救われた、ということなんだろうか…
このまま彼が誤解されたままに終わるのは大変に悲しいけれど、
彼女が全てを話すとは思えないし
むしろ愛する人の真意を、自分だけが知っていようとするんだろうな
彼女が告白の相手なんだろうなというのはメールのことに触れた時点で察してはいたけれど
最期がくるまでいがみ合うような演技を続けていて
本当に報われない…主人公つれなさすぎでしょ…
母の代わりの命の支え、という点や
アリアを神聖視しすぎてるところからも、
これは本当に、信仰のようなものだったのかなとも
あまり主人公には気持ちを傾けられないなぁ
ちょっと読了直後でまとまらない感じになってしまったw
死に方が苦しくなかったのはせめてもの救いなのかなぁ
それとも緩やかに訪れる死は、より深い絶望を呼ぶだろうか…
メサイアって要所要所で全幅の信頼を持って頼られているけど
そうそう大したもんでもなかった印象
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大変に辛気くさいけど、好きな話でした。
冷淡な科学官、理想論ばかりの聖母のような文部官、公平であろうとする法務官。キャラクターたちはやや誇張された感もありながら、物語の上でのそれぞれの役割を確実にに遂行していて、最終章までに視点をコントロールされてしまう。
だからこそ、やりきれなく切ないけれど、それが美しい。
真実はきっと、永遠に彼女の胸の中なのでしょう。
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愛する女のために自己犠牲をものともしない主人公
自分を愛さない男を陰ながら愛する女
いつもの綾崎節です
でもこれはハッピーエンドじゃないよ!かなしいよ!!
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22/07/2015 読了
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発売から一年の時を経て
やっとこさ読了。
自分がもともと SF が苦手なこともあって、
例え好きな作家さんであっても少し敬遠して読んでいました。
よくわからないカタカナで頭の中がごっちゃに...
本当にこの物語は救いようのないくらいな悲劇。
そう自分は感じられました。
でも、きっと登場している当人からしたら最高の終わり方だったのかもしれません。
歪んだ愛の形が見せた結果です。
リブカが選んだ未来が、ラヴェンダーに、なんと酷な。
釈然としない終わり方でしたが、これはこれで良かったのかな。読者さんの見解に託されてますね。
愛する人のために自分の命を犠牲にする。それがリブカの愛の形だったってことで。
読書愛復活。
読むのに数ヶ月かかってしまいましたが、
また綾崎さんの作品を読み耽りたいです。
End.
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もともと綾崎さんの本が好きだったので、書店で見つけてすぐに購入しました。
いつもの綾崎さんの本と表紙の雰囲気がかなり違いますが、SFな世界観に合っていて、これはこれでいいと思います。
内容は、と言いますと、最初は正直かなり面食らいました。
今までの綾崎さんの本とは一線を画する物語で、とても新鮮でした。
こういう話も書かれるのだなぁ、と、びっくり。
ですが読み進めていけば、いつもの綾崎さんらしい、真っ直ぐな恋愛や趣向を凝らしたミステリが現れました。
登場人物も、それぞれ個性的で面白いです。私は、ラヴェンダーが好きかな。
綾崎さん本人が、「自分にはファンタジーが向いていないのかも知れないと気がついた」と、別作品のあとがきで仰っていたことがありましたが、確かにちょっと、普段の作品よりは読みにくかったです。
専門用語が多く登場するので、冒頭の用語解説に何度も戻って仕舞いました。
まぁ、これはたぶん、普段からよくファンタジーやSFを読む人なら問題はないんでしょうけど…
そして、作中ではよく登場人物を名前ではなく、文部官や医務官といった立場で呼んでいます。
ここも、登場人物とその立場が完全に一致していないと、すらすらとは読めないかと思います。記憶力が求められる小説でした…
設定は面白いですしかなり細かく作られているようなので、綾崎さんのファンのひとりとしては、続編に期待したいところであります。
作者は、続編はないと仰っていましたが。
一度読んだ後にもう一度読み直したくなる、そんな味わい深いお話でした。
SF慣れしている方は問題なく読めると思います。
割りと短期間で読めましたので、是非手に取ってみては。
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誰も救われない。。。いや、救われたのかな。久々にここまで、もやもやする本読んだ。アリアさんのよさがわからなすぎて困る
挿し絵美麗。
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「誰かのために死ねという」
機内で起きた予定外の出来事。
いくら覚悟を決めて旅に出たとはいえ、他人の為に命をかける事をなるとは思っていなかっただろうな。
技術や知識としと必要不必要は分けられても、人間性が見れないのはどうなのだろう。
「悪夢の覚めない朝がきて」
1日かけて出した結論は。
背負っている命の数を考えると彼女の方法が一番効率良く、尚且つ確実であるだろうけど…。
笑顔で皆に言葉を伝えた後自らカメラを切るのは、話す事が無くなったからでなく一番覚えていて欲しい表情で終わりたかったからなのかな。
「両目を潰して涙を拭う」
平和の協定に見せかけた悪魔の罠。
この計画はメンバー選択の時点から、何かしら問題を抱えすぎていたのではないだろうか。
危機に瀕した時に本当に信頼出来る仲間同士だったら、もう少し違う未来もあったのかもしれないな。
「僕を殺した恋だから」
正体不明の一票を入れた投票者。
全ては仕組まれたものだったなんて誰が予想しただろう。
混乱の中天使の様な言動で唆し、最終局面で肯定しか出来ない中無理矢理自分の要求を飲ませるなんて酷すぎる。
「涙がほおを流れても」
一人を除いて演じきった役者。
彼の強すぎる彼女への愛と信仰心にでも匹敵しそうな彼一人の想いが、この大舞台の裏で常にあったのだな。
次に産まれてくる時は、彼の願いが叶う世界であってほしいな…。
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主人公の選択に心が苦しくなった。愛する人の為に命を捨てられるって自分ならできない。投票によって死ぬ人を決めるのも、その中で人間性が浮き彫りになっていくのも残酷で面白かった。本当は生きているなんてハッピーエンドを望んでいたけどやっぱり駄目だった。最後の口付けは本当に綾崎さんだなって思った。きっと主人公の事を思いながら生きていくのだろう。