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現状、日本では学問、勉強が受験からの逆算でしか考えられていないという。「問う」ことよりも答えを憶えることが優先される教育現場。著者は言う「あらかじめ設定された問いの枠組みの中で、どれだけ技術を磨いても学問の本質である「問う」ことができなければ、学びの道は成就しない。」
教育の現場に多様性を担保しようとする米国と、逆になるべく均質な学生を集めて効率的に管理する日本。
英語学習については、「伝えるべきメッセージがなければ、母語だろうと外国語だろうと、相手を説得することはできない」「学習意欲が高くないとどんな工夫した指導法も無駄に終わる」
「自然科学でも人文科学でも社会科学でも、基本的な学びの作法は同じであること、教養教育は、将来どのような専門分野に進むことになっても役立つこと、どんな学問をするためにも必要な問う・考える・表現する力を養っておくこと。」が必要との基本的な考え方の下、その理由や具体的な方法論、英語を学ぶことの意味・目的・方法などを「10歳の子供に話しかけるように書いた」としている。
外部参照(=引用元を確認していく作業を含め、複数の文献を読み込んでいく読書)を行いながら批判的に読む事が「問う力」の涵養には不可欠である
はじめに 自ら学び、問うために
序章 「グローバル時代」に必要な知力とは
第1章 日本の子どもが得意なことと苦手なこと
第2章 「問う」ための環境づくり
第3章 「考える」ための学問の作法
第4章 「表現する」ための読書法
第5章 「学問」として各教科を点検する
第6章 英語を学ぶときに覚えておいてほしいこと
イェール人インタビュー1 「現状満足」から一歩踏み出せば、いろんな世界が見えてくる 是永淳
イェール人インタビュー2 なぜ考えるのか、なぜ怒るのか。人の根源について知りたい 富田進
おわりに 世界のどこでも生きていける一生ものの学びを
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基本的なトーンは、教養教育の大切さを訴える本だと思う。即戦力になる知識、実学じゃなく、古典とかリベラル・アーツを学ぶこと。知識を蓄積する前に、学び方を学びましょうという話だ。
教える、学ぶって、やっぱり楽しいことなんだよね。そういうことを忘れないで、子どもに接したいと思うね。
仕事としての、教育の魅力を感じた。
俺自身、本を読むことは好きな子だったけど、数学とかもっとやっとけば、って思うものなぁ。まぁ、今からでもやりゃーいんだけどさ(笑)。
グローバルだ、あるいはグローバル人材だ、なんていわれると構えるところがあるんだけどさ。人間、あるいは少なくとも子どもたちが持っている学びたい、知りたいという気持ちを大事にしようね、という部分は共感できる。
24時間営業の図書館とか、うらやましいなぁ、って話も楽しかったけどね。
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なぜ学ぶのか、何を学ぶのか。大学で教養を大事にしている先生方とディスカッションしている時に出てくる話題が次々出てきて、それが上手くまとめられているので大変わかりやすい。大学に入るためのテクニックを磨いてきた学生が、大学に入って本物の「学問」に出会って戸惑う姿をよく見るだけに、とても納得できる。ただ、最近の大学自体が「学問」をできる環境ではなくなっているケースもあって、憂いは深まるばかり。せめて図書館で自由な学習をできる環境を整えたいけど、そもそも「学びたい」というデザイアがないようでは、それも使われなくなってしまう。だからこそ、そういう気づきの場にしたいんだけどね、図書館を。
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https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000884392014.html
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元イェール大学助教授の本。
教育や教養のあり方について、日本とアメリカの比較をしている。どちらにも一長一短があるものの、アメリカ式の思考に創造性などのアドバンテージがあることが、現地での経験を通して述べられている。
中学生くらいのときに読みたい本。
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自分たちが受けてきた教育では、子どもたちはこれからの時代を思うようには生きていけないだろうと感じていたので、なにかどうにかできないかと思い、手に取りました。
イエールが鼻につく?みたいなレビューがありましたが、そうは感じませんでした。
英語の本を出されてるので英語に特化した内容かと思いきや、算数や理科、社会、歴史、読書法と幅広く論じられていて、勉強になりました。
自分が抱えていたもやもやをだいぶ解消できました。親が家庭でサポートできる部分は大きいと感じました。
こどものリベラルアーツ指南書の名に相応しい内容でした。
○メモ
カーンアカデミー
コーセラ
等のオンライン学習支援セット。
科学的思考 がキーワードかなと。
どうしてわからないの?は禁句
問いかけを許す家庭に。普段から自分でも、一言理由を付け加える習慣を。親も合理的な説明や反論を。
howよりもwhyを。
中学受験は頭脳の減反政策。
英語を話したいという気持ちが大事!
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年収に関しても鋭い指摘が有りました。
10歳という視点は私自身も子育ての区切りにしてます。息子は8歳になろうとしています。9歳になった時点で再読致します。