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それなりに面白く読ませてもらった。読後感は悪くないが、主人公がもう少し報われても良かったような。
ただ、原発に対する著者の怒りが伝わった。
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ミステリーに音楽を効果的に使うというイメージが強かった著者だが、今回の作品でかなり社会派ミステリーもうまいのだと印象付けた感じがある。東日本大震災や原発に関しても、かなり突っ込んだ作品。
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ミステリーというより原発事故への東電の体質、政府の対応への怒りが渦巻いているような小説。一応警察、公安を絡めて北朝鮮のテロといったサスペンス仕立てではあるが、とってつけた感が残る。報われないヒーローだったが、地震で亡くなった人達を思うと、価値のある報われた死だったのかもしれない。
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東日本大震災、福島の原発に焦点を当てたお話。加瀬邦彦は同僚で彼女の兄である金城純一を殺した容疑で警察に逮捕されるが、護送中に逃走する。逃走の目的と目的地はどこなのか。
原発の過酷な労働状況につい目を背けたくなってしまいました。今後もこの環境は変わることはないのだろうか。
金城家がすべてを加瀬に託す意味がわかりませんでした。納得いかない。しかも、原発が大変なことになっているのに警察にすら伝えないってどうなの?と思いました。家族が大変なことをしてしまったとしても日本の半分以上に多大な迷惑をかけることになるのに。いまいち金城家と加瀬の行動原理が理解できず感情移入はできませんでした。これまでの生活背景がそうさせるのかな。
加瀬はもっと幸せになって欲しかったのに、報われないラストでした。
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震災と原発事故直後の混乱の中で起こった殺人事件。ありふれた事件のように思えたが、容疑者は逃亡。しかし彼の向かう先はなんと原発! 彼の目的はいったい何なのか。
まだまだ記憶に新しいあの天災と人災。特に人災についての描写は本当にどうしようもなくやりきれなくて。それまでの安全神話の脆さを再認識させられた気分でした。
容疑者・加瀬の必死の逃避行にはらはらどきどきさせられますが。彼の目的が分かった後がまた切なく、痛々しくて。まさかそういう話だったとは!
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ヒーローには苦難が待ち受けているけれど護る物があるが故に苦難を乗り越えて行く力がでる。邦彦のような人物が実際にいるかどうかはわからないがぜひ居てほしい。映画の「アルマゲドン」を思い出した。
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忘れられない惨事、東日本大震災。
福島原発。
殺人事件の被疑者が、連行途中に逃走する。
不遇の子供時代を送ってきた被疑者は、親しい知人も親戚もいない。
それなのに、なぜ?どこに向かっているのか?何をしに?
切ない、哀しい話だった。
ラストは、これであって欲しいと思わせるものであってよかった。
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いろんなことを深く考えない私でも
なんか変な社会だな って思うことは多々あるのよ。
そう言った風をモロに受けてしまう低所得者だし ね。
ってな状況に憤ってくれたような小説。
だからこそ
最後はやりきれんなぁ。
所謂「幸せ」になってほしかったなぁ。
こんだけ頑張った彼には、報われて欲しかったよ。
せめて
お腹いっぱいにくらいしたげても良いじゃないの!
ちょっとくらいあっためたげても良いじゃないの!
って
『母親』のひとりとして思ってしまったんだよ…。
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一気読み。生きることの大切さ、震災、原発、貧困。太陽神アポロンは同時に弓矢の神であった、人間はあるときからアポロンを軽視したのではないか。太陽のちからに代わる原子力を手に入れた瞬間、太陽神を侮辱したのではないか。
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最初から重そうな感じです。
3.11の震災の話は読んでいてもつらいので、なかなかさくさく読むという感じではなく。
アポロンの嘲笑がそういう意味か、、と思うあたりでは、もうずっしりでした。
哀しい話です。この国のもろさ加減を事実のように感じて苛立つような話です。
小説を娯楽として読む私には☆5とは言えませんが、印象に残るお話でした。
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★★☆☆☆
稚拙なプロット
【内容】
東日本大震災により、福島原発は致命的なダメージを負っていた。
そんななか、同じ福島県である殺人事件の容疑者が逃亡した。
【感想】
著者の原発に対する思いが伝わりますが、色々な問題点が明らかになったのはもっと後のことだと思うのです。
最終的に某国が関わってくるところとか幼稚でなりません。その辺の掘り下げが一切無いので読者は置いてけぼりを喰らいます。
更に要の人物はもういないとか。。。。。とっても右よりですね。
事に至る部分やその人の人物情景も浅く、納得できません。それをすることの得が全くない。
「アポロン」は太陽神のこと。
自然エネルギーという神様の作ったものに背いて、人間のエゴが創りだした原発に対する、神様の嘲笑を示している。
ただ、これも取ってつけたような感が否めない。
駅前で、「げんぱっつはんたい!さいかどーするなっ!」って歌っている人はお読みください。
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肝心の殺人事件の部分が弱かったが、震災と原発の描写に作者の勇気を感じた。実際にこの日本で起きた出来事というのが悲しい。
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作家の真意と狙いが何処に在るのか、東日本大震災と原発事故の最中の殺人事件が原発テロに起因すると云うストーリー。
担当する刑事も被災者で、不明の息子を捜索するジレンマと闘いながら、殺人事件の捜査を優先させる。
被疑者は神戸淡路大震災の孤児で、原発の曾孫受け従業員。被害者も同じ境遇で、此方は家族が阪神から原発の仕事で移り住んできたと云う設定。
作家の災害と原発事故のメッセージを内包した意欲作に成っている。
現実には設定に無理が有りすぎて殆どSFに近い!
麻薬剤ヒートシリーズもSF作品だが、この作家の手腕が読ませる力を示している。
面白がって読めるには、震災の傷痕が深すぎて素直に首傾し難い!
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ううう・・・。
正直、暗い・・・。
暗すぎる・・・。
邦彦の人生に光が全然
感じられない・・・。
なんというか、ここまで救われない
話も珍しい・・・。
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サスペンスフルな展開で一気に読ませるところは流石だと思いますが、全体的に突っ込みどころが多く不自然な話でした。
東日本大震災の悲惨さがリアルに描かれていて胸が締め付けられますし、救いのないラストにとてもやり切れない気持ちになります。また、東電や政府に対する作者の強い怒りや憤りが感じられるので、好き嫌いが分かれそうな作品だと思いました。