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路上のくじ引きで一等賞を当て、異世界に飛ばされた斉藤夕月(34歳・無職)。そこで10の願いが叶えられる「スタープレイヤー」に選ばれ使途を考えるうち、夕月は自らの暗い欲望や、人の抱える祈りの深さや業を目の当たりにする。折しも、マキオと名乗るスタープレイヤーの男が訪ねてきて、国家民族間の思惑や争いに否応なく巻き込まれていき…突然目の前に現れた男にくじを引かされ一等を当て、フルムメアが支配する異界へ飛ばされた夕月。「十の願い」を叶える力を手に、未曾有の冒険の幕が今まさに開く――。RPG的興奮と神話世界を融合させた異世界ファンタジーの新シリーズ、堂々開幕!
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RPG的異世界ファンタジー。意外とちゃんとしてて驚いた。
幸せって叶えばいいものなのか、願い叶えば幸せに思うのか。どこまでいっても人間は貪欲だけど。
「いつもの恒川作品」は置いといて、とりあえずこれはこれ。
続編でお手並み拝見、これぞ真骨頂と言ってみたい。
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作者が自信を持って、自分の代表作になるという熱意が伝わる作品でした。
斉藤夕月は34歳、無職。
夕ご飯の買い物帰りに、突如見知らぬ人に籤を引かされ、
スタープレイヤーになったと告げられ、異世界に飛ばされてしまう。
地球とは別の世界。
そこで、神のごとくその世界を支配するフルムメアから
10の願いを叶えてもらえる
というのだ。
その10の願いの使い方など案内人の石松(プログラムであり人間じゃない)に
説明を受けながら慎重に使い始める。
まずは住むところ。
そして自分の容姿。
夕月には暗い過去があり、そこもすこしずつ明らかになっていく。
その暗い過去につながる憎しみを晴らすための復讐。
スタープレイヤーは最低100日は元の世界に帰れないが、
ちょこっと贅沢な暮らしを堪能したら元の世界に帰るつもりだった夕月には
使い切れない10個の星(願い事)をどうしようかと思っていた矢先、
別のスタープレイヤーとの出会いがあった。
さらに住む世界が広がる。
そして未知の世界はさらに広がりを見せ、
王国同士が戦っていて、
夕月たちも巻き込まれて行く。
壮大なスケールで描かれる冒険ファンタジーです。
世界観が違っても正義は異世界だって変わらないし、
戦争や政治をどのように願えば良くなるのか、
主人公が考えて周り中の人達と幸せになるために生きる気力を
取り戻して行く様子がとても良かった。
スピード感もあってすいすいと読めました。
RPGゲームのようなファンタジーですが、
主人公の女性像がリアルで、普通の感覚の人だっていうことも
共感しやすくて、入り込めたのですね。
面白かった〜〜
作者のインタビューを見たら、この一作で終わりではなく
シリーズ化していくつもりらしい。
シリーズ化されたら、次回作もぜひ読みたいな〜(*´∀`*)
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なるほどRPGでありながら、神話的創世記でもある。
願いは10個まで。
スターは減っていくのに、世界は拡がっていく。
著者初のシリーズものということで、今後の展開も楽しみ!
願いの制約や時間軸、他生物なども気になるところだ。
どう考えても面白い。
あとは恒川光太郎らしい寂寞や幽玄が感じられたら最高。
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突然異世界に放り出されて、「10個の願いをなんでも叶えられる」スタープレイヤーとなった女性が辿る運命の物語。
いつもの作者らしい幻想味は薄目に、ファンタジックな設定で、ファンタジックなものがた…ではなく、かなり、人間の「業」を描きつつちくちく刺してくる深みのあるストーリー展開でした。
ほぼなんでも叶えられるとしたら、なにを願うか?
その命題はあまりにも途方がなさ過ぎて茫然と考えざるを得ませんが、さらに個数制限をされていたら、どことなくあせりを生みます。後半のサスペンスフルな展開になってくると、余計にそう感じてきます。なにが正解なのか?とつねに迫られる「万能なことができる人間」はけれど、けして万能そのものとイコールではない、そのジレンマが起こす波乱が後を引きます。
スタープレイヤーとは10個の願いを叶えられる立場となった人間への称号。と同時に、どこか異世界の星を操れる立場となった人間でも、あるのです。二重の意味かけが、あるという続編でより生きてくるのだろうと思います。
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そこで終わり!?
って感じもするけど、面白い話だったと思う。
けっこうワクワクした。
続きがあるなら読んでみたい。
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新刊は初のシリーズ物ファンタジー。
続編が出るようだがきりよく終わるので消化不良感はなし。
異世界や異能者を取り入れた物語を書くひとなのだが、今回は他の作品よりもファンタジー度が強い。
帯にあるようにRPGのようだ。
バツイチの上、事件に巻き込まれ足に障害を負い、人生真っ暗な34歳の夕月は、道端で出会った謎の男に籤を引かされ、一等が当たる。
一等の景品は異世界で”スタープレイヤー”となることだった。
10個の願いを叶えられる権利を得た夕月は、案内役の石松の協力を得ながら、住居を整え若く美しい体を手に入れ、自由気ままに暮らしていた。
100日間は異世界にいなければならず、期間を過ぎれば現実に帰ろうと思っていた夕月だが、自分と同じようにあたり籤を引いてスタープレイヤーとなった男と出会い考えを変えていく。
最初は夕月が悩みながら10個の願いを決めていき、成長するような物語かと思ったが、建国ファンタジーであった。
スピード感がありさくさく進む。
沢村凛のファンタジーと世界観は似ているなと思ったけれど、あちらよりも登場人物の考えや行動が軽快明快で、重い内容もあるが楽しんで読める。
その分深味があるかといえば、期待している程はなかった。
ジュブナイル小説のカテゴリだろうか。
壮大だがどんどん時間と場面が転換していくので、エンタメ小説して充分楽しめた。
しかしもう少し引っかかりというか、苦しみや憂いのようなものがあると期待したので、やや物足りない。
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文句なく面白かった。
夜市を読んだことがあるが、それとはまた違った世界が広がっていた。
くじ引きをして、1等があたって、スタープレイヤーになって、10個の星が与えられて、10個の願いが叶うという。
続編は、来年の夏らしいが、それまで待ちきれないな!
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プロットの時点でもう面白いことは確定してたんじゃないか。
タイトルもいいし、久しぶりに物語そのものを楽しめた。
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分厚いわりに勢いよく読める本。
登場人物たちの考え方にいらついてしまうところはあるけど、ファンタジー苦手でもわりとあっさり受け入れやすい。
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願いを10個叶えることができますという設定がどこにでもあるようで、しっかり練られていて面白いです。話もいろいろ膨らみそうで続きを読みたいです。
前置きなしで、1ページ目から話が始まるので、面倒でなくてよいです。
感動とかそういったものは特にありませんが、星五つ⭐︎
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とても面白かった!!貴志祐介氏の「クリムゾンの迷宮」と似たようなテイストではあるものの、私にとっては完成度ははるかに高く感じた。中盤までは今までの恒川さんのホラーテイストかなと思っていたが、想像していた落ちが様々な登場人物のサブストーリーの結末として散らされていく中、本篇は想像しえなかった方向に連れて行かれた。まさに究極のゲーム。40近くにして、久しぶりに深夜までかけて一気読みしました。内容的には次作もあるのかなぁ。楽しみ!!
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★2014年8月24日読了「スタープレイヤー」恒川光太郎著
評価B+
たまたま、ブクログでプレゼントにこの本があり、応募したら、当たって発売前の各書店や雑誌社へ送る校正刷りを元にした献本が送られてきました。レアですね。発売前に本来の目的を離れて、インターネット等へ掲載することがないようにとただし書きがありましたので、ブクログへの投稿も発売を待ちました。
恒川の作品は、日本的なおどろおどろしさと冷たい現代性、その底に流れる懐かしい情感がその特徴だと思いますが、今回の作品はそこから一歩でて、情感のこもった21世紀の星新一的な疑似未来世界での物語になっています。ファンタジーであることには変わりなく、新しい恒川ワールドを広げたと言えるかもしれません。
突然現れた男のくじに当たり、時代不詳のフルムメアが支配する異次元空間へ飛ばされた斉藤夕月34歳は、スタープレイヤーとして、スターボードで十の願いを叶える権利を得るのだが、それはまた、複雑な人間同士のエゴと思惑、欲望が入り乱れぶつかり合う世界が混沌と混じり合う異次元を旅させられることとなる。
私はこのような人間をピュアにして、紡ぎ出したような物語は嫌いではなく、むしろこのような物語を作り出す恒川の新たな引き出しを見せられた気がして、非常に楽しむことができた。
毎回、新刊は買っている作家だが、これは買っても損はないと思う。この献本は大切に記念としてとっておこうと思う。
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恒川光太郎氏の新刊ということで、飛びつくように購入。
いろいろ想像の膨らむお話で、秋の夜長にぴったり。
来年にでるらしい二巻も楽しみです。
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くじ引きの1等商品がこれ。2等商品の5億円よりも価値がある!?
さて、どんな願いを叶えてもらおうか。
自分のことばかりになりそうだけど、考える時間はたっぷりあるのだから、ここはゆっくりじっくり考えないとなぁ。
特殊な能力、人が集まるとどうしても血なまぐさい行動へと移ってしまうものなのだろうか?
誰しも、羨ましいと思う能力は自分のものにしておきたいもんね。
マキオと出会わなければ、つまらない世界だったかもしれない。やはり、人と出会い、色々なことを体験してこそだな。