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全てが理解できたわけではないけれど、なかなかおもしろい本だった。
著者は、文系学部からの理学博士とは興味深い。
人間にしか出来なことも多いけれど、たしかに人間のしごとで機械に奪われていくものは多そうである。
1つのことを極めることも重要だけれども、収入源はいくつかあったほうがいいのだろうなと思った。
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①東ロボの試験結果は?
・センター試験7科目の偏差値45→不合格(2013)
②私たちの未来は?
・米国での株取引の7割はAI、日本は2割
・店舗のある店は厳しい
・科学技術の革新でガス灯の点灯夫、煙突清掃夫が消えた
・AIの発達で今までと同じに考えていいのかが問われる
③気づき
・スパコン京は、1京回の計算/s
・1997年、チェスの世界王者がIBMのコンピューターに敗れる(すべての手を最後まで検証していない、統計学を用いている)
・2013年、将棋の三浦8段に対してもコンピューターが勝利(トップとは勝負していない)
・コンピューターは①有限の知識、②特定の条件下での特定の手続き、③繰り返す 以外はできない
・スパムを排除するため、画像に書かれた文字列を入力させ、人間かどうかを判定している
・アマゾンは、営業、在庫管理をAIが行っている
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夢のある面白いプロジェクトであると同時に実は深刻な現実について考えさせられるプロジェクトでもあるなと改めて実感。私の仕事はロボットにいつかとって代わられてしまいませんか?と考えこんでしまった。
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ウルフラム、アルファ
→数式の計算をかなり細かいところまでやってくれる。
チューリング曰く、計算というのは、
・有限の知識
・特定の条件下での特定の手続き
・同様に繰り返す
ロボットは統計学と0101で作られている。
統計学だからだいたいあってるようみにえる、しかし、根拠はない。
大間違いをしたときにだけ分かる。
エラーハンドリングが苦手。
人はそこにサポートに入るのでは。
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・どんなコンピュータも、自然数として入力を扱い、また例の3つのこと、つまり、①有限の知識、②特定の条件の下における特定の手続き、③同様に繰り返す、ということ以外は何1つできないということなのです。
・人が推理reasonするとき、かれがするのは、諸部分のたし算によって総額を概念し、あるいはひとつの額から他の額を引き算して残額を概念することに、ほかならない。
―リヴァイアサン トマス・ホッブス
・ところで、まだここまでの話で出してきていない数学の言葉が残っています。何だか分かりますか?
それは、確率と統計なんです。
・「モーツァルトの最後の、そして多分もっとも力強い交響曲は、この惑星と同じ名前を持つ」
こんな風に、「ジェパディ!」の問題には特徴があって、「This 何々」を尋ねます。「この惑星は?」「この肉のブランド名は?」「この町の名前は?」「このロックミュージシャンは?」といった具合です。
ということは、出題されるのは「何」「どこ」「誰」「いつ」の4種類だけなのです。「なぜ」と「どうやって」を聞くことはありません。
そして、求められる答えは、ほぼ間違いなく固有名詞なのです。
もし、あなたがこの問題の答えを知らなかったとして、しかもコンピュータを自由に使えるとしたら、どうやって解きますか?
そう!きっとインターネットで検索して答えるに違いありませんね。
どんなキーワードで検索するでしょう。さすがに「It's」や「Perhaps」で検索する人はいないでしょう。「モーツァルト」「ラスト」「シンフォニー」で検索するでしょうね。
では、試しにやってみましょうか。「モーツァルト」「ラスト」「シンフォニー」で入力。
すると、真っ先にウィキペディアの項目、「交響曲第41番」が表示されました。
その中のこれらの後のすぐそばに出てきて、しかも「PLANET(惑星)」のカテゴリーに入る固有名詞はJupiterだけです。ということは、答えがジュピターである可能性が非常に高いですね。ワトソンもそのように判断しようとするんです。
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☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB16280698
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AIが生活に不可欠になっている、また急激な勢いで進化しているにも関わらず、法整備を含め一向に社会政治的な議論が深まらない現状に警鐘をならしている。
例えば、法律や判例を取り込めばロボットは裁判官になれるかという問いに対して著者はこう答える
「裁判や医療診断は最終的にはコンピュータには任せられない。なぜなら機械は責任が取れないから」
ただ人間は疲れたりブレたりするので、コンピュータの力を借りながら行うのが精度がよいというアメリカの事例を紹介する。
なお著者曰く
「何が一番嫌ですか?」→「嫌だと思うことを嫌だ!と言えなくなること」
(谷川俊太郎からの4つの質問に対する答え)
最高の哲学だと感じた。
ロボットは東大に入れるかというテーマはホッブズとデカルトから始まった400年来の問い。ホッブズ(1588-1679)は理性は計算できる、デカルト(1596-1650)は言語を話す機械は作れないと主張。
犬と猫の識別をどう数学で表現するか。チェスの世界王者になるのと東大に入るのとではチェスの方がはるかに狭き門であるが、すでにロボットはチェスの世界王者を打ち負かしている。さらにロボットが東大に入るより難しそうなプロジェクトが:
『ロボットは井戸端会議に入れるか?』(笑)
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こういうの初めて読んだ。
最後のほうに書いてあったことで衝撃だったのが、
機械ができなくて人間にできること
つまり人間らしい仕事とは
人間が学校に行かなくてもできること・・・。
上記はすべての結論ではなく一部分を取り出したものだけど、十分衝撃です。
学校=教育
だとして、教育は要らない
とはならないですよね。
でも、だから教育はどうすればよいの。
結局、教育分野を、国は軽く見すぎているような気がしてならない。
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「東ロボ君も使った、マークシート必勝法が書いてある」との誘い文句に、テストの点が気になるお年頃の我が子は食いつきました。
できれば社会人になる時までに、人工知能を味方につけられるような人間になっていただくのが、母の願いです。
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2018.3.17市立図書館
第1章「<東ロボくん>と人工知能の現在」は著者が各地の学校で行っている講演を模したスタイルでプロジェクトの概要やコンピュータの知性についての基本的な理解が得られる。
第2章「「東大」への大いなる一歩」は東ロボくんが受けた模試の結果を予備校の教科ごとの担当者が分析したり、プロジェクトチームの各教科担当者がそれぞれの教科での攻略方法や進捗状況、展望をレポートしていて、具体的に人工知能の得手不得手が理解できるし、この部分はなかなかおもしろかった。大学受験を控えた高校生なら目を通しておいて損はない。
最後の第3章「<東ロボくん>の将来/私たちの未来」は講演ででた質問への回答を中心としたまとめ。AIにできることとできないこと、できるけれどあやういこと、コンピュータに仕事を奪われないためになにを学びのばせばいいのか、機械にはできない人間らしい仕事とはなにか…といった「AIと競合する未来」を正しく恐れるための知見が満載。これは未来を生きる子どもたちにはぜひじっくり考えて理解してもらいたい部分であり、著者のスタンスは現在に至るまで一貫しているので、この部分だけでもより多くの人に読んでもらいたいと思う。
この本は2011年からはじまったプロジェクトの2014年現在の途中経過で、東ロボくんはその後、2015年に偏差値57.8をマークしたものの、AIの技術の読解力でこれ以上の成績向上は不可能と判断され、2016年末に開発が凍結された(前後してこのプロジェクトの副産物であるリーディングスキルテストの開発が本格化)。この本以降の各教科プロジェクトチームの試行錯誤のレポートも読んでみたいものだと思う。
追記)2018年5月、新曜社から<よりみちパン!セ>シリーズ復刊で、この本も増補版が刊行されるとのこと。
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人工知能に関する本としては、若干、古くなった印象がありますが、この本の面白さは、失われていないように思います。
自然言語の理解の難しさや、そもそも「理解する」ことの意味など、AIを通じて、人間の活動や認識について学ぶこと、気づくことは多いですね。
物理を専門とする者としては、物理の問題を解くためのアプローチが面白かったです。
我々は、問題の設定にあたり、ほとんど無意識のうちに、非常に多くのことを、当たり前としているのですね。
ちょっと反省しました。
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話題になった『AI vs. 教科書の読めない子どもたち』の作者、新井紀子先生の過去作ということで読みました。
たった5年で技術がこんなに進歩したのかと、この本と『AI vs.〜』を読み比べてみて思いました。
『ロボットは東大に入れるか』の出版時、東ロボくんの偏差値は50を下回っていましたが、今の東ロボくんはMARCHと呼ばれる東京の有名私大に合格できる能力を持っているそうです。
他にも将棋や言語翻訳など、様々な面で人工知能は進化し続けています。
この本は題名こそ『ロボットは東大に入れるか』となっていますが、新井先生が本当に問いたいのは、有能なロボットを前に人間はどうするか、だと思います。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」
新井先生は「敵を知る」ということの先陣を切り、私たちにわかりやすく説明して下さっています。
でも、「己を知る」ことが出来るのは自分自身だけです。
自分には何が出来るのか、それを見極めてロボットには出来ないことをする必要性を強く感じました。
とても勉強になる本です。
ただ、出版が2013年で現在と少しギャップがあるので、『AI vs.〜』と合わせて読むことをオススメします。
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人工知能だけでなく、高齢者、障碍者、移民、LGBT、子育て家庭などなど、すべて「どう共存するか」に尽きる問題のように思う。
暗記問題は知識を覚える問題というのは言われてみれば納得だけど、たぶん受験生だった頃にはそれを理解できていなかった。だから苦手だったんだろうな。
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レビューってのはAIにできないことを、無料で人間にやらせるうまい方法なんです。このサイトもそうだよ。