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人工知能の最前線を伝える、レビューがいいので、2014年8月12日hontoに注文した。
1-3日の待ちなので、5日後の8月17日ごろ手元に届くか?
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東ロボくんの東大数学回答を見て爆笑
こんなんかける高校生いたらそれだけで合格にしたくなるわ
というか2完できてるって時点でもう俺より遥に上やん……
筆者の知性の高さを強く感じる本だった
まぁこういう人ならいくらコンピュータが発達しようと仕事を奪われるようなことは無かろうなと
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改訂新版が出た今となっては情報はもう古いのかもしれない。しかし,基本的には偏差値50より少し下くらいのスコアを出しているようだ。ざっくり言えば,受験生の半数は東ロボくんに負けるかもしれない。
問題は,そういう東ロボくんでもできるようなレベルのことがどんどん機械に置き換わると,同じレベルかそれ未満の能力の人がどうなってしまうのかということ。
AIに仕事が奪われるところを見極めようとするプロジェクトの取り組みを高校生向けに伝えたいくつかの講演をまとめた感じ。
*****
人間が一所懸命考えて,それで思いつくことは,高校生でも大学院生も研究者も,じつはそれほど変わらない。でも,研究者とみなさんとで決定的に違うところもある。それは,研究者はイメージを数学の言葉にする方法論を持っている,という点なんですね。(p.28)
別に,東大に入らなくてもいいんです,それは大きなテーマではありません。東大のような最難関校の定員は大学定員全体の1パーセントに過ぎないですから。本当に重要なのは,ふつうに学校に入って,仕事につく人たちの平均的な能力を,人工知能が上回ってしまうときがくるのか,ということです。そこで仕事をしている人たちは,機械には代替できないような能力で勝負しなければなりません。その能力が,高度に人間らしい能力で,しかも誰もが身に着けられるわけではないものならば,今まで以上に高収入を得られることでしょう。いっぽう,それが「イラストを判別する」というような,人間ならば誰もができるものならば,それはとても単価の安い仕事にならざるを得ません。機械が労働市場に参入してくる,とはそのようなことです。(p.103)
「ロボットは東大に入れるか」というプロジェクトを始めたとき,ある新聞に「国立情報学研究所『ドラえもん』計画」という見出しの記事が掲載されました。残念ながら,東ロボくんはどこまでいってもドラえもんにはならないでしょうけれども,みなさんにはぜひ考えてほしいことがあるんです。
それは,ドラえもんがいる世の中になったら,のび太くんは何をして働いていくんだろう,ということでなんです。ドラえもんがいたら,たしかに宿題もしてくれるし,困ったことはみんな解決してくれる。そのとき,のび太くんは何をして暮らしていくのだろう。「ロボットに働かせて遊んでいればいい」と思うかもしれないけれども,ロボットが働いて得たお金は,ロボットをつくった会社やその会社がある国だけじゃなくて,のび太くんのところにもちゃんと回ってくるのかしら。ドラえもんと一緒に,のび太くんもジャイアンも幸せになるには,どんな社会の仕組みをつくっていけばいいんだろう。
私は,そのためには,近代以降,私たちがつちかってきた,「役に立つ」「便利になる」というのとはまったく違うタイプの知恵や仕組みが必要になるような気がしてなりません。このプロジェクトを通して,みなさんも一緒にそのことについて考えてもらえるなら,とてもうれしく思います。(pp.110-111)
世の中では英語がとても重要だと言われますが,外国語の能力は,母国語の能力���超えることはありません。ですから,英語の能力を高めたいのであれば,同時に日本語の能力を高めないといけないわけです。その意味を含めて,母国語の能力はたいへん重要です。大学に入学した後,国語力が高い人は伸びますし,そうではない人は伸びません。大学で何を学ぶにしても,ぜひ,母国語の能力を高めるように心がけていただければと思います。(p.170, 佐藤)
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す!ご!く!おもしろかった!!
国立情報学研究所の新井紀子先生が中学生以上向けに書かれた人工知能に関する本。
対象が中学生以上で、また講演での会話形式のように書かれている部分も多くて、すごくわかりやすくて親しみやすかった。
「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトは名前だけ聞いたらお遊びみたいだけども、キャッチーなプロジェクト名は、一般の読者がより真剣に、人工知能技術の発達が自分の人生に及ぼす影響を考えようとするために必要なものなんだ!
人工知能関連の技術と言うのは、研究者ですら「その技術で何ができるのか、どこに向かっているのか、私たちは本当はよくわかっていない。にもかかわらず、私たちは日々の生活の中でその技術に頼っているんですね。」(p.8)なのに、私たちはそのことすら理解していないまま使っている。
それはまずいよ、考えようよ、というのがこの本。
個人的には、『戦闘妖精・雪風』シリーズ(神林長平)で、<無人化すべきである>と「人間が必要だ、ということを戦闘知性体群に認めさせろ」というところにとっても胸をアツくさせているタイプなので、この本は本当に「それ現実問題だ!!」とどきどき、わくわく、そしてどきどきどうしよう。
東ロボくんが実際にセンター模試や代ゼミの東大プレを受けた結果の講評、東ロボくんのテクノロジー解説もすごくおもしろい。
新井先生の他の本も読んでみよう~
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いやはや、ロボットは東大に合格できるのか。人としての考え方を持ち出したら人間社会は終わりだろう。しかしこの段階ではまだまだ未来は遠いような予感がする。
どこまでをロボットに任せるかによりその答えは違ってくるだろう。果たして研究者、技術者はどう着地点を打つのだろうか。楽しみだ。
できれば東ロボ君がやった問題も掲載してほしかった。どうせできないとは思うけどね。
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こういうプロジェクトが動いているということは知っていた。本屋で、こういう本が出ているのを見つけて、思わず買ってしまった。で、正解でした。途中の、代ゼミの先生による概評とかはまあ不要かなあとも思えますが、コンピュータがどういうことができてどういうことは難しいのか、ということがなんとなくわかる。犬と猫の区別、我々はどうしてわかるのだろう。たくさん見てきた経験なのだろうか。小さな子どもでも、ワンワンとニャンニャンの区別がついているような気もする。コンピュータにどうやって判別させるのか。もう、大量にデータを入れて統計的に判断するしかない。翻訳の技術がまたおもしろい。「私は、岡山と広島に行った。」→“I went to Okayama and Hiroshima.”「私は、岡田と広島に行った。」→“I went to Okada and Hiroshima.”??? “I went to Hiroshima with Okada.”前者は間違いで後者が正解??? 前者は何が違う、岡田という地名は確かにある。論理的な間違いはない。こういうことでコンピュータは苦労するらしい。ちょっとかわいい。ロボットが東大の入試で合格できるくらいになったとき、どんな仕事が人からロボットの手に移っていくのか。そのとき、我々はどうやって生きていけばよいのか、我々にしかできないことは何なのか。考えていかなければならない。
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これはオモシロイ。
人工知能が現在どこまで辿り着いているのかを分かりやすく教えてくれる。
結局、出題をどう理解するかがすべて。自然言語処理能力というのだそうだ。
当たり前だが、プログラミングさえできればコンピュータは必ず正解を出力する。逆に言えば計算しかできないのだ。
人工知能がどのように考えているかを知ることで(考えているんじゃなくて計算してるだけだけど)、はじき出された結果の持つ意味が理解できる。
また人工知能の進化を理解することが、今後の社会における人間の役割を考えることにつながるという主張は素晴らしい。
今こそ社会科学の出番なのに。
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センター入試に回答させるソフトのプロジェクト。2011開始、2013の受験結果は偏差値40-60、私立文系の中央値を少し超えるあたり。言葉には、とりあえず科学ではなく工学的アプローチ。壁は、イメージ処理、常識、曖昧さ。
10年のプロジェクトで、2年で普通人の真ん中あたり?だったら、結構、東大、行けるかもしれないですね。
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国立情報学研究所を中心とした「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトの報告本.なかなか面白いところに目をつけたプロジェクトだと思う.開始から2年たった時点で,なかなか善戦している.文系よりも理系の問題に苦しむコンピュータ君が意外だった.人工知能技術の現状とその限界がよくわかる.
今後,何かしらのブレークスルーがあることに期待.
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学生や子供が読む事も想定した平易な内容になっているが、未来の働き方やロボットとの付き合い方などについて示唆に富んだ内容であった。
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コンピューターではなく、ロボットとした所が良いですね。
読んでみて面白かった上に、奥の深い本でした。
先日、今年の模試の結果が新聞に載っていましたよね。
日本でも、このようなプロジェクトがある事に感激!
『チューリングマシン説明できますか?』という本で、チューリングマシンについて理解はしたつもりだったが、この本を読んで見て、表面でしか理解していなかった事がわかった。
また、『クラウドからAIへ』という本で、現在のAIは、ビッグデータを活用した推論という事を知ったが、この本を読んでみて、実際にどのように活用するか、また、推論がいかに難しいかを知った。
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”言葉の意味を理解するのは難しいので、ロボットはキーワードを照合して統計的に近似させることしかできない”のだそうだ 言葉が”わかっているかのように”ふるまっているということ
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装丁の軽さからは予想を裏切られる良書。
AIがどのようにものを理解しているのか、という話も面白かったが、職業についての考察が秀逸。
「機械との競争」でも語られているが、はたしてAIが進歩した時、人間にはどのような仕事が残されているのだろうか
たとえば、AIには意味を理解することが難しい。猫とは何か、を理解することは無理なので、目の形や毛の色などで統計的に理解する。
写真はカメラを通して世界を観測した結果であるが、イラストは人間の脳を通して世界を観測したものなので、そこには観測者の考えが入っているため、機械ではなかなか認識できない。
AIがいくら発展しても人間にしかできない分野は残るはず。だったら比較優位のある職業に移ればよい、というのが経済学の標準的な理論ではあるが、これは移動のためのコストが0であるという仮定のもとでの話。実際は職業訓練や技能の習得にはコストがかかるし、かつてのように緩やかな時代であればそういったコストも吸収されていたが、現代社会はその革新スピードがあまりに速いので、ほとんどの人は速やかに移動できず、トラブルに見舞われることになる。
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専門家が自分の研究に押し潰されてしまって総悲観論になってるのが悲しい。ロボットが仕事を奪う、のではなく、現状に即していないとしても、仕事から解放されるという楽観論で研究してほしい。
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人間が得意なこと、機械が得意なことを、東大入試を通して探り、高め、世に問おうという面白い試み。
・機械ができるのは、「有限の知識」から、「特定条件下における特定の手続き」を「同様に繰り返す」こと。
・コンピュータは意味を理解せずに統計から近似しようとしている。人工知能として動くと、どこまでが論理に基づいていて、どこからが統計なのかよくわからない。同じ統計にしても、確率の理論に基づいてきちんと導かれたものかもよくわからない。ひどい間違えをしてようやく気付く。クリティカルな話題(裁判等)への使用には責任を持てない。