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有川さんの本は読む度に自分の価値観が偏っていたことや、今まで知らなかった世界を見せられることがある。
今回もまさに見せて頂きました先生!と言う感じ。
児童養護施設に居る子イコール可哀想な子と言う偏りまくった思いしか自分も抱いてなかった。だから冒頭で主人公の三田村同様にあいたたたぁ……とぽっきり気持ちをへし折られ、その後はただただ初めて知る世界を主人公の三田村と一緒に一つ一つ学んでいった。
知らない世界を知る機会は日常ではあまりなくて、かと言って知ろうとするには労力ときっかけが必要で…
だからつい素通りしがちだけど、有川さんの本はそんな人達にそっと一つの物語として機会を与えてくれる。
本が好きで良かった。
また一つの世界を知ることが出来ました。
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本文終わってすぐの奥付を見てはっとさせられた。
その一文を見てから読み返すと、この本のメッセージをあらためて強く感じる。
図書館戦争や空飛ぶ広報室のような基本的にはフィクションだけれど、
根底にある社会的な難しい問題を読みやすく描き出している有川先生だからこその一冊だと思った。
きっと彼女もそれを感じたから依頼をしたのだと思う。
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購入本
買って良かったです。
有川浩さんが読者に伝えたい事が、
とってもよくわかりました。
知らなかった色々な世界を、本は教えてくれます。
だから、大好き。
いっぱいの人に、「おもしろいよー!!!」と
宣伝しています。
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児童養護施設が舞台。
「施設の子供=可哀想」というイメージが本書を読んで変わった。確かに「しつけ」と称して虐待される子供たちの報道を考えれば安定した生活というものは何ものにも代えがたいものとなるのだろう。
全ての施設・子供が本書に登場するものと同じではないだろうが、1つの指針としては読んで良かったと思える作品。
高齢化社会の対策も必要だが、明日の大人たちへの対応も忘れてはならないのだと感じた。
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児童養護施設の本なので、大好きな有川浩でもなかなか手が出せなかった本作。読んでみたら想像とは違い読みやすかった。確かに「かわいそう」なんて思う方のエゴだし事情も知らないのに上からの発想だよなっと反省。児童養護施設のすべてがこんなに明るいわけではないだろうけど、自分の無知を知ることのできた良い本だった。
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本書は児童養護施設を舞台に繰り広げられるドラマティック長編である(帯より)。5人の登場人物を中心に施設のリアルを描いている。
登場人物(帯より)
三田村慎平・・・やる気は人一倍の新任教師、和泉和恵・・・愛想はないが涙もろい3年目、猪俣吉行・・・理論派の熱血ベテラン、谷村奏子・・・聞き分けのよい“問題のない子供”16歳、平田久志・・・大人より大人びている17歳
前評判からかなり期待して読み始めたが、全く期待を裏切らない内容だった。もちろんフィクションも含まれていると思うし、綺麗にまとまりすぎている感は否めない。しかし少なくとも昨年、大不評だった児童養護施設を舞台にした某ドラマよりは忠実に施設の実情を再現しているように感じた(タイトルを一部変え、作中でも扱われている)。
一方で職員同士の衝突(逆に事なかれ主義)、子どもたちの衝突(回避)はドラマ的表現だと感じたものの、職員たち、子どもたちの人間らしさや生活感を感じられた。もちろん大庁舎だからこそ起こりうることもあるだろうし、小庁舎でもありうることもあるだろう。しかしいわゆる心の「つっかえ」が常に付き纏っているのだろうと感じられた。
また有川らしさを感じさせる内容もあり、有川ファンなら思わず感激せずにはいられないだろう。
児童養護・子どもに関わる人のみならず、全てに人に読んでほしい作品である。
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児童養護施設の話。
新米やら3年目やらベテランやらのいろんな大人と、施設にいる子供の目を通して、児童養護について語られる。
新米の先生が勝手に思い込んで持っていたイメージに、当事者である子供が傷ついて怒りをぶつけるシーンがあったけど、私も自分の偏見や知識のなさで刺さる部分がたくさんあった。
いろんな人に届くといいね。
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有川さんの本はリアルに感じる部分が多い
実際親からの虐待や貧しさ、死に別れなどで、施設にいる子供が多い事は知っているつもりでも事実は知らないんだと実感しました。
難しい本なら最後まで辛くて読めなかったかも、有川さんの本で良かったと思いました。
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いつものすてきな有川ワールドと児童養護施設という日頃あまりなじみのない世界のことがわかるというとってもお得な本です。
大変勉強になりました。
この本がより多くの人に読まれることを願います。
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2015.12
有川さんにはいつも知らない世界を教わる。今回は児童養護施設。子どもは大人にたくさん愛されて育って欲しい。こういう場所をちゃんと整えてほしい。わたしにできることは?自分の周りに存在する子どもに笑顔をむけること。店に来る子どもたちが楽しめるいい絵本をおくこと。子どもが楽しいおはなし会をすること。みんなが安心してこれるあたたかい場所にすること。
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読むのがつらい話が続くのかなぁ?と、覚悟して読み始めましたが、そんなことはありませんでした。
むしろ、「おもてなし課」のような、これから発展していく雰囲気を感じて楽しかった。
それでもやっぱり、読みながら涙がこぼれたところもあって、私も偽善者ということなのかなぁ?と考えさせられました。
自分が今まで接したことのなかった世界のことで知るべきことがたくさん書いてあってためになりました。
だからといって、私には何もできないよなぁ、と反省。
次に生かしたいと思います。
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本を読むことは素敵なこと・・・まさに。
本を読んでいたからこそ、この本にも出会えて、自分の想像を超えた、想像することすらせずにいたことに、また気づくことができた。
本を読むことは祈ること。本があれば大丈夫♪
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久々の新刊。
いつも通り恋愛要素(最近はその手前が書かれるのが多いか)が少し混じった、読後感大変良い物語が面白いのはさておき、この人の本を読むと自分の足元を見直すように諭される気分になる。
物事には自分が見ているところとは別の面がある。
主人公の軽いノリの言動も、物語の最初と最後ではその見方が変わってくるのではないだろうか。
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児童養護施設の話。
作者らしく、重いテーマの話をさらりと書いて親しみやすくしている。
施設の問題だったり、子供たちの気持ちだったり、とても分かりやすくて面白かった。
施設の当事者には選挙権がないから主張が通らない云々の件りは目からウロコ。
この作品では最後に救われるが、実際はこんなに簡単にはいかないんだろうなと思った。
しっかりと2組の恋のやりとりを散りばめている辺りは作者らしい。
私たちは明日の大人です。にグッと来た。
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三田村慎平・やる気は人一倍の新任職員。和泉和恵・愛想はないが涙もろい3年目。猪俣吉行・理論派の熱血ベテラン。谷村奏子・聞き分けのよい“問題のない子供”16歳。平田久志・大人より大人びている17歳。想いがつらなり響く時、昨日と違う明日が待っている!児童養護施設を舞台に繰り広げられるドラマティック長篇。
「BOOKデータベース」より
「かわいそうだと思われたくない」というのは、そうだろうな、と思う.三田村先生のようだけど、自分だったら、やっぱりそう思ってほしくないと思うだろうな.
この話を読んで思い出したこと.
海外で支援活動をしていたことがあるけれど、同じような話がある.海外の子どもたちは3食満足に食べられなくてかわいそう、学校にも行けなくてかわいそう.まぁ、できないことが多くて、足りないものが多いので、そうなんだけど…なんでもかわいそう、とくくるのも違う気がするなぁと思っている.実際に関わってみると、足りないからかわいそうかと言われると、そうじゃないことが多い.
なんでも思い込みで何かを決めつけるのは、自分がその立場だったらイヤだから、世の中はいろんな立場の人がいる、いろんな境遇の人がいる、と登場人物たちが悟っていくのは、すごく共感がもてる.
子どもたちは、明日の大人たち.日本でも海外でも同じだな.