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407ページ
児童養護施設の話。人間ってやっぱり偏見を持って世の中を見ているんだ...と反省。
有川浩の新作、最高に面白い!
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新人の児童養護施設の指導職員として着任した三田村慎平とそこに暮らしている子どもたちを軸に描かれている。
始めは頼り無さそうな三田村(愛称・慎平ちゃん)が以外に鋭かったり、施設内ではいい子で通っている奏子(カナちゃん)の反乱があったり、一見冷めていて、子どもたちと一定の距離を保っているようで実は熱い人である猪俣(いのっち)、総てを包み込む温かさのある施設長・福原。いろんな大人、いろんな子どもたちが出てくる中で、私もまた、狭い世界しか知らないということを思い知った。
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『かわいそう』の上から目線具合。
おせっかいと気遣いの境界線。
強制された自立。
『贔屓されるためには努力が必要』。
『養護施設はいわば投資である』。
…まだまだたくさんあるけど、
この辺りで目から鱗がボロボロ落ちたり、
我が意を得たり(かわいそうのくだり)と膝を打ったり。
有川さんのすごいところは
キャラクターの長所も欠点もバランスよく描けるところだと思う。
『かわいそう』って何様⁇?な晋平ちゃんも
『問題のない子供』代表扱いの奏子と久志も
真面目というかパキッとまっすぐな和泉先生も
優しそうでいて案外頑なな猪俣先生も
みんな完全無欠じゃなくてイコール人間臭くて
そこが安心の有川浩クオリティだなと。
特にマイナススタートの晋平ちゃんはお得だったんじゃなかろうか。
あのドラマの話とか、見たようなエピソードがいっぱい。
ハヤブサタロウは倍返しのひとだよね(笑)。
色々と先行きが気になる組み合わせも居るには居るんだけど
それは知らないままでいいかなぁとちょっと思った。
こう言っちゃ難だが、どうしても『世界地図の下書き』と比べてしまう。
ヘヴィさ具合はトントンなんだけど
こっちの方が先行きに見える希望がはっきりしている分救いがあるかな。
言い換えるとこっちの方がお伽話に近いのかも知れないけど。
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綿密な調査と現場からの息づかいが感じられるキャラクター、ピタッとはまりこむストーリーの転がしかたは、いつもながら流石です。ストレスフリーな読書が楽しめつつ、価値観を転換させる偏らない知識がスーっと心に染み入ります。この世界に、小説が、本があってくれて良かったと、久しぶりに思い出しました。
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かわいそうに思われたくないって私もずっと、今でもきっと、思っている。
頑なだった10代のころから比べるとかわいそうに思ってくれる方の中には、ヒサのように許せる人と違う人がいるのがわかるようになってきた。
施設に入ってなくても、両親が揃っていなかったり、健康でなかったり、かわいそうな私は、普通の子と同じハメを外したら、これだから母子家庭はと親が悪く言われると自覚させられたのは小4の時、祖母からだった。
甘酸っぱい、素敵な小説でした。
切なくなるテーマなんだけど、読後感は軽め。
希望だらけじゃないけど、辛い環境の子供は現実をわかっていて、未来を見通せない。
当たり前がわからない。
引け目を感じて、ミステリアスになる。
私はそんな大層な人間じゃない。
引け目があるから笑ってるだけでいていい場所を望む…。
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児童養護施設が舞台の小説。
児童養護施設に対して、自分が持っていた偏見を正されました。そういった意味では、読んでよかったと思う。
ただ、話の展開について、すごいとは思うけれど、なんとなくお決まりのパターンの気がしました。帯にあるドラマティックという言葉。この小説の展開。小説を書くきっかけ。すべてを考えると、私は別の展開が良かったと思います。気持ちの中に何かもやもやしたものが残りました。あと、なんとなくこうだからこうなんだという感情の流れなどの説明が多すぎた気がします。
自分の偏見を気づかせてくれた作品なだけに、残念です。
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最初は暗い内容かと思ったけれど、読み終わってとてもすっきりした。
養護施設やそこにいる子どもたちへの見方やかわいそうという言葉で片付けてはいけない気がした。
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有川浩さんの久しぶりの新作(((o(*゚▽゚*)o)))
今度は児童養護施設が舞台でした
有川さんの作品は面白いですが、やっぱり、考えさせられるところもありますねぇ…
施設のイメージは主人公と少し似かよった意見があったなぁと思います
そして、自分が今まで進んできた道..進路についても今までと違った視点を持ちました
後は視点が様々な登場人物にスポットが挙げられてましたが、世代的にも近い三田村や和泉視点で読んでた気がします
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相変わらず、キャラクターそれぞれが魅力的で面白かった。ただ、最後のあれは蛇足だったかなぁ。エンターテイメントとして楽しみながら、自然と新しい知識を得たり意識が変わったりするのが本を読む醍醐味かなぁって思っているので。無理矢理荷物を持たされた感じがしてしまった。個人的な好みの問題なのだけれど。
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久々の有川作品。今回はいつもほど疾走感はないが、それはテーマが児童養護施設だったからだろう。すごくていねいに描かれている感じ。大人が子どもにできることって限りがある。親でないならなおさらだ。でも、だからこそできることもあるはずだ。明日の子どもたちのために、私ができることはなんだろう。そう考えさせられる一冊でした。
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我が家の子どもたちの 学区内には 養護施設があります。そして、同じクラスに 施設の子がいます。正直、読み終わって 私の施設の子ども達への考えが ガラリと変わりました。読んで良かったです♪
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児童養護施設を舞台にした話。現状をそのまま書き記した感じ。児童養護施設についてはあまり知らなかったけど、少し知ることができる。そういった意味では良い本なのでしょう。
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児童養護施設を舞台に、新米教師と子供達の成長を物語。テンポよく読者を楽しませる構成はさすが。途中途中にある、子供の視点の短い章がまたいい。
決して家族にはなれないし、疑似家族などしない。だけど、子供達は幸せだと感じている。
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待って待って待って待った有川さんの新刊!
ああ、有川さんは手紙を出してくれた少女の思いを、間違えずに日本中に届けたいと思ってこんなに時間をかけたのだと思いました。
本の力を改めて感じさせられました。
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児童養護施設のこどもたちと、職員さんの物語
。
わたし自身、小学生の頃に、友達が施設に住んでいたので、少し懐かしい気持ちにもなりました。
ですが、その当時を振り返ってみると、施設の深いところまではわかっていませんでした。
2人でひとつの部屋を使っていること。
掃除当番があること。
食堂があること。
先生がいること。
高校を卒業したら、施設をでなくてはいけないこと。
集団生活のルールがあること。
一般家庭とはちょっと違う、けどひとつの家庭の形。
一気に、気持ちよく読みました。