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どの収録作品も軽く肩に力を入れなくて読めた。
多くの作品にうっすらと本屋の生存への翳りが感じられた。
日本の本屋の窮状は深刻なものなのだと改めて思う。
「7冊で海を越えられる」「本と謎の日々」がお気に入り。
いくつかは連作短編として続けて欲しい作品もあり、このアンソロジー自体も第2弾、3弾と続けて、もう少し濃いめの作家陣にも登場してもらいたい。
読めば本屋通いが楽しくなる1冊。
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ずるい、タイトルだけでワクワクしてしまう。10人の作家による本屋さんにまつわる10のお話。
本を読まない店長が、書店内の小さな謎を鮮やかに解いていったり、エッチな本にビールをかけない小さな書店に集まる老若男達の友情と活躍など、どれも楽しい!
中学生男子が亡くした母の故郷の書店で不思議な少女に面白い本を薦めてもらう『なつかしいひと』や
人気小説の「上」と「上」を売ってしまった店員さんに起こる心温まるストーリー『空の上、空の下』も良かった。
実在の書名や出版社も出てくるし、書店員さんの心の裏側や、POPの話も面白かった。
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★3.5
リクエストアンソロジーシリーズ第三弾。今回の舞台は本屋さん。
なるほどね。ぶっちゃけ『ペットのアンソロジー(http://booklog.jp/item/1/4334767737)』よりも、面白かったかも。ペットのアンソロジーは、ペットも登場キャラクターなので、どちらの事も描かなければならなかったりして、絵描く側にしてみるとちょっと描きにくく、読む側からすると分かりにくかったりしましたが、この本の場合は、舞台が本屋(あるいは本)で有るということが共通点であるだけで、登場キャラクターは人間だけなので、よりわかりやすかったです。
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10話全てが面白いと思える、私の中で奇跡の1冊。ミステリーものがいくつか入っていて、良い刺激になった。謎解きに本の中の一節やタイトルを絡めてくるところが好き。書店でバイトしているためか、本屋さん事情に思わず、あるあると思ってしまう。本好き、ミステリー好きにオススメ◎
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”本屋さん”の字面についつい釣られてしまったが、釣られて損ナシ。
つい最近、近所から書店が二軒も姿を消してしまって寂しい最中、嬉しい一冊と出逢えました。
アンソロジーとのことで初めて読む作家さんがほとんどだったけれど、
実に愉快で素敵なひと時を過ごさせてもらえました。
ひとつ、またひとつと話を読み進めるたびに
”このお話が一番すきかも。”、”このお話、面白いなあ。”と
結局どのお話のどの書店も好きになってしまった。
その中でも私のお気に入りは「国会図書館のボルト」と「7冊で海を越えられる」の2作品。
注釈を読んでクスリと笑えたのは初めてかもしれない。
やっぱり好きです、本屋さん。
すべての書店員さんに、乾杯。
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作家の大崎梢が、本屋(新刊書店に限定)をテーマに依頼した短編 によるアンソロジー。
元書店員の大崎さんらしいテーマで、ミステリーあり、ほっこりとした話ありと、飽きることなく楽しんで読みました。
印象に残っているのは吉野万理子「ロバのサイン会」と宮下奈都「なつかしいひと」。
書店員かお客の視点で書かれた話がほとんどの中、ロバ視点は斬新でした。
宮下奈都さんも通常営業。
短いながらも温かさに満ちたお話で、読みごたえがありました。
一番良かったのは、飛鳥井千砂「空の上、空の下」。
読んだことのない作家さんでしたが、すごく心に残りましたね~。
本をよく読む人と全く読まない(興味の無い)人との隔たりをわたしも良く感じますが、本を読むとか読まないとか、そんなの瑣末な問題だよね、と思わせてくれました。
人の数だけ世界があって、そのそれぞれ違った世界が触れ合うことで笑いや悲しみが無限に生まれるんだよね、と教えてくれた気がします。
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本屋さんが舞台だったり、本屋さんが関係している短編を集めたものです。ペットのアンソロジーと同様、作家さんからの依頼で書かれたものばかり。石がお弁当箱に詰められていて悩んだり、彼女から送られてきた本で悩んだり…そんなとき、本屋さんが強い味方になってくれました! 実際の本屋さんが、そこまで立ち入って解決してくれるかどうか分かりませんが、解決の場所が本屋さんというだけで、なんだか安心してしまうのでした。やはり本屋さんは、ひと息つける場所なのですね。読み終えて、ほのぼのした気持ちになりました。
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本屋さんをテーマに10人の作家が競作したアンソロジー。
本当にある本や実在する出版社が登場したり、書店員の裏方仕事や専門用語が出てくるなど、これからより身近に本屋さんを感じることができる。
何より作家の方々が楽しく作品を完成させたんだろうなと思わせる。誉田哲也さんのサプライズプレゼントは、とても嬉しかった。第2弾も期待したい。
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10個の全て物語が、それぞのおもしろさがあった。
謎をときあかすようなやつや、ロバの話のようにかわいらしいもの、懐かしいひとはいい話やった。
テイストが違うので、改めてじぶんががどういう本が好きなのかがわかる本だった。
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“本屋さんもの”好きにはたまらない、本屋さんのお話ばかり詰まった1冊。
楽しく読めるが、“本屋さん”と、場所が決まっているので、和菓子のアンソロジー程の幅が無かった。
目立って面白かったのが坂木司かな?
宮下奈都は、やっぱりしんみりする。
ロバ、かわいい。
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新刊書店をテーマにした10編のアンソロジー。読んだことのない作家さんの短編を読めるので未知の作家発掘にいいです。それぞれ特色があって面白く、書店、本への愛にあふれていました。好きなのは「空の上、空の下」。「なつかしいひと」もじんわりと心が温かくなる話。
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著者を含む10人の作家さん達が、本屋をテーマに短編を執筆!夢のような企画です!本屋も大型書店や地域の書店。、ブックカフェ等、様々なシチュエーション。どのお話も本好き、そして本屋を愛する私達にとっては本当に夢のようなお話ばかりでした。中でも誉田哲也さんは…読むにつれて…ん?まさか?まさか!やっぱり~!の展開で、悶絶しちゃいました。それは何かって?読んでみてのお楽しみです~♪
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アンソロジーのおもしろさ、は「出会い」だと思うんです。
今まで読んだことのない作者を知り、またほかの作品を読んでみる、という。
そして、編者がおもしろいと感じるものが、読者もおもしろいと感じる、そういう出会いがいいですよね。
本屋さんが舞台のアンソロジー。
本好きならクスリ、とする部分がおもしろさを際立たせるのかな、と。
本好きな人に読んでほしい本ですよね。
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本屋さんをテーマ、舞台とした7作のアンソロジー。
どれも作家さんの個性が出ていて、ハズレのない楽しい作品集でした。
「本と謎の日々」
本屋さんで見つかる小さな謎(なくなっちゃうPOPとか、汚れた装丁をありがたがるお客さんとか)を、店長が推理や推論で謎解いていく物語。
大掛かりな謎や暗号、トリックや出来事はないですが、本屋さんアンソロジーと聞いて私が一番期待した、書店の優しい雰囲気を纏った作品だったように思います。
「国会図書館のボルト」
さっくり読めるのがいい。
グラビア写真集が縁で繋がったゆるい人の絆と、万引き犯を撃退するお話。
一瞬しか出てこない人が多いですが、みんなキャラが立ってて面白かった。
「夫のお弁当箱に石をつめた奥さんの話」
失言で奥さんを怒らせてしまった男性が、奥さんからの謎かけに試される。
正直答えは早々にわかってしまったのですが、そんなこと関係なく、優しく素敵な雰囲気の作品でした。
寒い夜が好きになれる、あの歌、私も好きです。
あと、「空の上、空の下」
私も空港が好きで本が好きなので、とっても共感して読めました。
いつもの空間から一歩出ると急に空港なあの感じ、わかります!
そして、これも人が素敵でした。
空の上と空の下はなんだかくすぐったくて素敵だし、最後の下りも、とっても魅力的だった!
人は誰も、みんな何かに愛を抱いて生きている。
なぜかたまに忘れそうになる真理ですが、とっても素敵だと思います。
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本屋という共通テーマで各作家さんが書いたアンソロジー
依頼の仕方のせいなのか、本屋を舞台にするという設定のせいなのか、やはり「謎」ものが多い
短編ではなく、もうちっと長くてもいいなら他のストーリーもあるんだろうけど
これは仕方がないっちゃぁ仕方がないよね
個人的にはお弁当に小石をつめた話が一番好きかな
自分の立場的にそう思うのかも?(笑)