投稿元:
レビューを見る
「あの頃」を過ごしてきた、誰もが、
なにかを想う本だと思う。
「ツ、イ、ラ、ク」読後に読むべき。
最近、中学校の同級生たちと20年ぶりくらいに再会したばかりなので、
ひとごとと思えない。
「あの頃」は、なんて幼く愚かでいとおしいんだろう。
投稿元:
レビューを見る
『ツ、イ、ラ、ク』で綴られた「あの出来事」が、同じ時に長命中学にいた6人には、どんなふうに映ったか。 彼らそれぞれに流れた時間を慈しむように丁寧に描かれたスピンアウト連作集。『ツ、イ、ラ、ク』読了後に最適の一冊。
投稿元:
レビューを見る
いやらしい。
スピンオフだから、「こんな風に思ってたのか」という発見もあって、結末を知っているだけに切なくなった。
五人で食事に行く話しは、なんか苦しくて歯痒くて、愉快だった。
投稿元:
レビューを見る
ツ、イ、ラ、クのスピンオフ。
すごい読みやすくて一気に読んでしまったけどあんまり頭に入って来なかった。
6人の目線から書かれていたけど、ツ、イ、ラ、クに比べたら内容も普通だった。
投稿元:
レビューを見る
「ツ、イ、ラ、ク」を図書館で借りて読んだのは5年前。最近、旅先でこの「桃」を購入。「ツ、イ、ラ、ク」を読んだときに受けた衝撃は相当なものだった。ここまで女子を書いていいのかって。嫌悪さえ感じ、途中で読むのをやめようかと思ったほど。でも、やめなくてよかったなと思ったことを覚えている。あとで文庫本になったのを機に購入。手元に置いておきたいと思った。今思えば受けた衝撃は読んだことのないあからさまな純愛小説だったからかな。
一人の人を想い続けること。貫き通すことに心が震えた。ただきれいごとを書くのではなく、少女の頃からなんとなく滲み出てくる性(サガ)までを書くこと。誰もがこの小説に登場する女(あえて)たちが感じる性があるとは断定できないけど、それはひとつの正直なもの。そして自分のことより相手のことを思う別れの選択。お互いがそうだった。それが純愛と呼べるものだと思う。
「桃」は当時の主人公二人をとりまく人たちの目線でとらえた、周りにいた人の物語。これもなかなか読めた。「ツ、イ、ラ、ク」の主人公たちが起こした事件?を当事者じゃない人の物語でそれが主となる6篇、よくできている。
やっぱり「ツ、イ、ラ、ク」とあわせて★★★★★かな。
投稿元:
レビューを見る
ツイラクのファンブックってとこでしょうかね。私は楽しめました。でも、単品で読んでも一定の評価は得られるかと。
投稿元:
レビューを見る
「ツ、イ、ラ、ク」の後によみました。
あ、なるほど、こういうことだったのね!とか、人々のやりとりの中に隠れている本質がみえてきておもしろかった。
投稿元:
レビューを見る
ある小さな町での少女たちの成長を描いた群像小説「ツ、イ、ラ、ク」の番外編的短編集。
大人になった少女たちがそれぞれ過去を回想していますが、全ての話が異なる視点、文体から描かれていて、それがそれぞれの性格を表しているようで面白かったです。
この人の作品、もっと読んでみたいなぁ。
投稿元:
レビューを見る
姫野カオルコが好きです。文体、ストーリー、すっと入ってきます。すっと。
以前レビュで書いた『ツ、イ、ラ、ク』も大好きな本で、『桃』はその続編。好きにきまっている。
ただ。姫野カオルコは、性的な描写がすごくリアルで。純粋な恋愛モノとはいかないかも。
青くて、痛くて、ただがむしゃらなあの頃が思い出される作品です。
投稿元:
レビューを見る
「あの頃の自分はこう思ってたんだ」と、自分では気づかなかった心の中――しかもあまり知りたくないような本当の気持ち――を、くっきりと切り取って見せられた気分。「ツ、イ、ラ、ク」とセットになることで、さらに重層感が増した。もう一度、「ツイラク」を手に取りたくなった。
投稿元:
レビューを見る
「ツ、イ、ラ、ク」のあの出来事を6人の男女はどう見つめ、どんな時間を歩んできたのか(本編あらすじより)を描いた6編収録。
「青痣(しみ)」が結構読むのつらい。
「ツ、イ、ラ、ク」の時にも感じた女子の嫌な生々しさ健在で、
嫉妬とか性的なものへのぼんやりした憧れとか男子への媚びる気持ちとか、そいういうの全部隠して目を背けて自分は綺麗だと思いこみたいそういう気持ちまで、とてもしっかり描かれております…。
ああ、ちょうわかる、目を逸らしたい…。
「世帯主がたばこを減らそうと考えた夜」はホモと噂されていた夏目先生の話。
解説で男の人が「泣ける!」と言っていたが、この話に共感されると女としては非常に複雑な気持ちになるデスヨ。
外見キラキラな少女は中身ドロドロで、
エロの話ばっかりする少年は中身ピュアでキラキラなんね、
とか思わされる話。
間違ってない気もするけど、何かそれも悲しい。
憧れとか夢として描かれるほわほわした恋愛はほぼありませんが、
時間や肉体関係といったものを避けない生身の恋愛模様が描かれております。
読もうかな、と思う方は「ツ、イ、ラ、ク」読後にドウゾ。
投稿元:
レビューを見る
「ツ、イ、ラ、ク」がとても良かったので、この本も手に取る。
ただ、「もうひとつの○○」なんて、本編を超えることはないので、あまり期待もしていなかったのも正直なところ。
だけど、うん、これも良かった。
『若さを失うということは、恋を期待できたころよりもずっと、焦るほど、恋に酷似した状態を期待するということだろう、おそらく』なんてフレーズは私らの歳になると沁みますね。。。
作者曰くこの小説集の主役は“時間”だと。
同じ時間を生きながら、それぞれに通過した時間はそれぞれに違うのだということを改めて知るのだけれど、一方、重ねてきた歳月の重さは誰にでも同じだけの呻吟を与えるのだということも、また思う。
投稿元:
レビューを見る
『ツ、イ、ラ、ク』を読んだ後、それと対になる話があると知って急いで注文した。『ツ、イ、ラ、ク』を読んでいないと本当の意味がわからないのではないかと思うぐらい不親切な話だと思う。なのに魅力的なのは、やはりこの作品が『ツ、イ、ラ、ク』と対になっているからなのだ。
投稿元:
レビューを見る
「ツ、イ、ラ、ク」の中に生きた人物たちのそれぞれの物語を6編収めた、文字通り“もうひとつのツ、イ、ラ、ク”である。
「ツ、イ、ラ、ク」を読んでいないとわけが分からない。
しかし「ツ、イ、ラ、ク」を読んでいる人にとっては「ツ、イ、ラ、ク」が一層印象深くなる一冊である。
「青痣(しみ)」で“わたし”をいらいらさせる“J”と呼ばれている隼子。同性の同級生を通して見る隼子は、嫌われているはずなのにどこかかっこよくて、河村との恋が崇高なものであった、そんな印象さえ残る。
投稿元:
レビューを見る
「ツ、イ、ラ、ク」を読み終わってあまり時間経たずに読めてすごくよかった。「ツ、イ、ラ、ク」の登場人物、脇役だった人たちが主役になり、その人の目線で語った連作集。読みながら、「ツ、イ、ラ、ク」を思い出したりして、それもなぜかすごく「懐かしい」感じで思いだして、おもしろかった。やっぱり姫野カオルコは好きかも。