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「地球から来た男」4
著者 星新一
出版 角川文庫
p128より引用
“ずっと置かれたままの包みは、いまや彼にとって
イマジネーション・マシンといえた。
作品を創造する源泉だった。”
ショートショートの代名詞と言える著者による、
短編作品集。
表題作を含めた17作品収録。
地球外へ追放された男の話から福の神の話まで、
とんちと皮肉と教訓がもりだくさんです。
上記の引用は、
とある中身を見ることが出来ない包みの話の一文。
最初から何もかも見えていては、
想像力を働かせる余地が無いということでしょうか。
チラリズムというのは、
こういう所に快感を覚えることなのかなぁと思います。
少子化が進むのは案外、
色々なものが簡単に手に入りすぎるからかもしれないな、
とも思いました。
その他のショートショートの作品に比べて、
少し長めの話が集められているように思います。
それでも短編なので、
時間の無い時でも少しずつ読み進めることができます。
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言わずと知れたショートショートの大作家。
あの当時に未来的な世界を描いていながら、どこか現代的でもあり、いつの世にも通底する人間の有り様を表している。
ちょっとしたエスプリを効かせた展開が楽しい。
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地球は母なる星で母をあらわすことはば母しかないのだなあとわかる。
星新一はいろいろ読んでみているけれど、これが書かれたのは普段読んでいるものと時期がちょっと違うような気がする。見慣れない言葉が書かれていてびっくりした。
そういえば、大人になったら星新一に会いたいと思っていたなあ。
どちらかというと人間関係が寂しい結末のものが多いかも。
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「地球から来た男」、最初はとても不思議だと思いましたが久しぶりに読んでみるとまた違う視点から見ることができますね。彼はきっと飛ばされてなどいないのだと、さっき読んで思いました。
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星新一のショートショートは、中学生の時にたくさん読んだが、途中後味の悪さに投げてしまった。こっちが狩る側だと思ったのに、実は狩られる側だった。という「狩る側だと思っていた側」視点で読んでいた自分としては毎回やられた!と感じる。内容を深く考えない当時の自分にとっては後味が悪いという感想しか得られなかった。今読み返すと確かにやられた!という展開なんだが、単なるどんでん返しな作品ではないとわかる。2,3度読んでこそ内容が掴めてくる。
SF作品といっても全くのフィクションではない。起こりえる未来または現在も理想とする未来のように思う。
今回の「地球から来た男」はオカルト的なものも強かった。
夜の迷路はオカルトな部類だろう。しかし、オカルト的怖さを書いたものではないと感じる。幽霊に憑かれ死に至るという、第三者からみれば恐怖だと思うが、主人公の男は最後笑っている。この男にとって結果的に死ぬことはハッピーエンドだったということだ。相手が人ではなかったことや死んでしまったことなどはどうでもいいことで、女と結ばれ孤独ではなくなったという男の結果が大事だ。
『包み』
想像力というのは偉大であるという話。この本のなかで一番好きな話だった。
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生徒から借りました。
ショートストーリーやから、パッと読みきれる。
「包み」が1番好き。かなり印象的な内容。
SF物語は苦手やけど、リアルさがあるので書き方がやっぱり上手いんやなーと。
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いや、ミステリーかと思って購入した自分が悪いんですけどね…
短編で様々な種類の話が収録されてるのでちょっと時間が空いた時に読めます。
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なんか世にも奇妙な物語みたい。いろんな種類の話が入ってるが、文体はあっさりしててたんたんとすすむ。自分は、あと五十日・戦士・能力が好きかな。意外に考えさせられる内容。
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一時期星新一にはまってショートショートをあらかた読み尽くしました。
やっぱり面白いわ星新一。
こう、ブラックにふっと笑ってしまう感じが。
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久々に星新一読んだ。今回のはテレパシー、悪魔、夢など精神に関わる内容が多くてなかなか面白かった。ブラックな終わり方なのに、ニヤリと笑ってしまうのは何故だろう。
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久しぶりに星新一を読むと、文章の素晴らしさに目からウロコが何枚も落とされる。べりべりってめくられちゃう。ひょえーってなります。
無駄を省ききったシンプルすぎるほどシンプルな短文。
組み合わせることで、人々の欲望や幻想
内面にもつ恐ろしさなどをさりげなく表現していく。
この人はやっぱ違うわ。
小学生のころから飽きることなく読んでます。何度も何度も。
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短編小説というのが苦手で。
どうにもこうにも、これは性格なのでいかんともしがたいのだが、元々長編の物語が好きなのは、多分に、物語をネタではなくキャラクターで見る、いわゆるキャラ読みをするからではないかと思う。
キャラ読みの最大の利点は、一度キャラクターを認識してしまうと、どんな長大な物語であろうと、苦もなく読めてしまうところ。
銀河で有名声優が艦隊戦をする物語然り、魔界と化した新宿で美影身がその糸を振るう物語然り。(高校生時代に一番はまった、今でも特別な作品ね)
某鳥打ち帽とパイプの名探偵やオシャレ髭のベルギー人、キザな大怪盗にしても、要するに、物語そのものも好きだけど、あのキャラクターたちがいいんですよ、キャラクターたちが。
ところが、短編はそうはいかない。
どうしても、そのストーリーのとっかかりの時点で、「さてこの物語を語っているのは何者だ?まず男か?女か?少年か青年か美女かおばさんかそもそも人間か果ては無生物か否か?」といったところから捉えようとする作業が必要になり、どうしても、言うなれば毎回毎回、リセットボタンを押しながら読んでいるような感覚を覚えるのである。
そうすると、長編作品の時に感じる、物語にどっぷり浸っている、「あっちの世界に行っちゃってる感じ」を、楽しめなくなってしまうのだ。
ところが。
そんな短編嫌いなボクでも、大好きな短編作家がいる。
藤子・F・不二雄。
そのSF短編集は、「少し不思議でSF」という有名な言葉を引用するまでもなく、読みやすい短編を、これでもかと書き残してくれた。
そして、星新一。
こんなにも読みやすく、こんなにもユーモアに富み、こんなにも好ましい短編。
長編向きな読者であるはずのボクが、心躍らせて読む、短編作家。
そのショートショートの面白さ。
表題作『地球からきた男』の、タイトルにまったくそぐわない諧謔っぷり。
不可思議千万なブルギさん。
預けられた包み。
悪夢と引き替えの幸福。
悪魔の三つの願い。
夢のテレポーテーション。
「あっ」と叫んで三歩歩くと死んでしまう奇病、三歩病。
藤子・F・不二雄と、星新一の作品に通底するのは、「今、自分の隣に、この世界の空間に、今まさにありそうでない、ちょっとだけ不思議な物語」が、スッと心に入ってくる。
ユーモアと優しさと、一見、人を小馬鹿にしたような、溢れんばかりの人間愛で、その物語が構成されているような気がする。
ちょっと疲れたな、と思ったら。
そんなときこそ、気軽に読めるこの作品を、お手にとってみてはいかがですか。
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星新一2冊目。初版は昭和58年なのに古さをほとんど感じない。普遍的な面白さがある。短い話の中で落ちがしっかりあるのがやっぱり凄い。特に好きなのが「包み」。巻末解説の桜庭一樹さんも同じだった。包みの中を想像して色々な絵を描いて有名になっていくという変わったサクセスストーリー。他にも各話ごとにSFのアイディアがあり読んでいて楽しい。
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確かに主人公はみな男性だし、勤め人だし、孤独感が漂っていて、ってそういう作品を集めたにせよ、とてもたくさんのアイデアで書かれているのになんだかワンパターンに思えてしまってちょっと残念。
もう少し若いころに読んだらよかったかな。
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やっぱり星さん怖いっ時雨沢さんとにた物がある気がします。ジャンル的に。自分のエゴとしっかり向き合えるような本でした。