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面白かった。
トイレは毎日使うものだからね。
東京でTOTOのウォシュレットというのはトイレの革命。
インドではトイレ掃除をするカーストがいて、いまでも問題になっている。
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トイレを切り口にした、何らかの啓発本かと思いきや、
本当にトイレの諸事情などの話だった。
途中で読むのをやめた。
ただ、日本は世界一といっても過言ではない設備と衛生面が保たれていると言えるだろう。
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世界の半分くらいの人間に、トイレがない。
その不衛生から恒常的に健康を害し、下痢で死に至る子供たちのどんなに多いことか。
ウォシュレットから、堆肥?肥料、トレの普及などに至る、とっても真面目な話。
普段気にしたこともないだけに、とても面白かった。
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『世界の子どもたちに教育を』『貧しい人々に食料を』というと深刻な問題と感じますが、『すべての人々にトイレを』というとコミカルな響きがあります。
しかし、本書によると、世界の人口の半数近くが公衆衛生の整わない環境(森や茂みのなか!)で排泄せざるをえないそうです。そして、糞便が食事や飲料水に混入し、コレラや下痢を蔓延させ、多くの人々が命を落としている…。となると、トイレ問題は決して冗談ではない、世界が抱える深刻な問題の一つに違いありません。
ふだん、あまりに日常的になりすぎて意識にすらのぼらないトイレをテーマにしたルポルタージュ。
本書では、日本のウォシュレットにはじまり、カーストゆえに糞便処理を生業とするインドの不可触民、中国の排泄物のリサイクル(バイオガス)など、世界各国のトイレ事情が紹介されています。
ウォシュレットに神道の禊ぎが影響しているかはともかく(笑)、トイレを切り口に文化を考察するのは新しくて刺激的。中国には扉がついてない公衆トイレがあり、排泄しながらおしゃべりしているそう。西洋においてもトイレでのプライバシーは意外なほど新しいようです。
本書を読み終わって気になるのはやはり日本のトイレ事情。下水処理で働いている人も当然いるわけで、あらためて感謝の念を新たにしました。あまり話を聞かないのは、やはり"臭いものには蓋"でしょうか?
著者にならって、日本も排泄をタブー視するのはやめてもいい頃合いだと思います。
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[ 内容 ]
日本ではハイテク化が進み、アメリカや中国ではバイオ肥料など、排泄物の有効利用が脚光を浴びている。
一方、トイレがない、あるいは、あっても汚すぎて道端でしたほうがましという人も、世界には26億人いる。
「なぜ、トイレ?」という周囲の冷たい視線をよそに、突撃型の女性ジャーナリストは、トイレを追いかけて西へ東へ大奔走!
英『エコノミスト』誌の2008年ベストブックス選定図書。
[ 目次 ]
はじめに 口に出して言えないものを調査する
第1章 「おしりだって洗ってほしい」―ロボトイレット革命
第2章 この香り、水路の5番だぜ―下水道ツアー
第3章 トイレを見れば、あなたがどんな人間かわかります―26億人と“トイレ大臣”
第4章 さあ笑顔を見せて、トイレに着きましたよ―カースト制と闘う人々
第5章 寝室には豚を―中国のバイオガスブーム
第6章 個室にプライバシーはある?―世界の公衆トイレ
第7章 ミルクセーキからケーキへ―下水から生まれた肥料
第8章 求む、夫。ただしトイレをもっていること―野外排泄ゼロをめざすインド
第9章 貧しい人は、下痢をする余裕もない―スラムの片隅で
第10章 そろそろ糞尿について話し合うときがきた―宇宙、経済、リサイクル
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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トイレ本マニアとしては是非読む本である。
世界中で26億人がトイレのない生活をしているなんて、普段考えたこともないが、その暮らしがどんなものか、そしてそのために死んでいく子どもの数がなんと多いことか。
日本に住んでいて良かったと、しみじみ思ってしまう。
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昔、「トイレット博士」というマンガがありました。当時はありえない下品なマンガだと思っていたのですが・・・。今考えると、あそこまで糞便に向き合えるって凄いことだし、貴重なことですね。
さて、本書の著者は英国の女性ジャーナリストです。表紙折り返しの著者近影で見る限り、結構チャーミングな女性です。この人がこの内容を・・・。ジャーナリストってアドベンチャーですね。
ボクは小さい頃から祖母に大阪弁?で「かんしょやみ(癇性病み)」と言われていました。標準語では潔癖症と言えばいいのでしょうか。
今も治らず(というか、本人はそれが普通だと思っている)電車のつり革を持たない派です。
そんな自分ですが、最も忌むべき場所であるトイレ・便所から目を背けたくないという二律背反(どちらにも価値がある)した価値観を持っています。
まず最初の章に出てくるのが我が国日本のウォシュレット(TOTO)・ハイテクトイレ。この章を読んで、あれ、この本は日本向けなのかな、と思ってしまいました。
しかし、これは後の章に出てくる便所後進国?と対比させるためのトイレの技術としてのレポートです。
良くネット等では訪日外国人の感想として、日本ハイテクトイレが取り上げられますし、近年の中国人爆買いの目玉商品としてハイテク便座があります。
一方、ハイテクトイレがアメリカに受け入れられていないのは、アメリカ人がそれを必要を感じていないという、非常にシンプルな答えが書かれています。
しかし、どちらにしてもそれは下水処理の入り口でしかありません。その先に高度な下水処理の仕組みがあるのです。
その点まで思い至らない自分を発見しています。
それが第二章です。
筆者自ら英国の下水道に降りていきます。映画「第三の男」を始めとし、良く見かけるシーンです。タートルズも下水道に住んでたんだっけ。
良く、台風や大雨で冠水するとマンホールから水が吹き出たりして、下水が溢れます。昔は汲み取り式の便所が大半でもあり、それって汚いよなあと、漠然と思っていました。
しかし、この本によると、通常下水に含まれる屎尿の割合は全体の2%程度なのだそうです。つまり、大量の雨水が流れ込んでくると、その割合はさらに低くなります。
でないと、映画のワンシーンで下水の中をバシャバシャ走るなんて嫌ですよね。
それ以降の章ではトイレ未開発の地域に多く紙数を割いています。
インド・中国・アフリカ諸国
映画「スラムドッグ・ミリオネア」の冒頭のシーンで、スラムの少年が公衆便所に閉じ込められ、肥桶の中に飛び込んで便所から脱出するという見たくないシーンがありました。
しかし、現実にはトイレが「有る」という状態すら少ないのだそうです。
インドを始めアフリカ諸国には下水どころか(上水道もないんだから当然ですよね)トイレそのものがない。存在しない。つまり全員野糞。
これが感染症の温床となり、慢性的に病気を引き起こし、経済活動に大打撃を与えていると報告しま��。
人類の絶対数ががもっともっと少なかった時代にはこれでもよかったのです(多分)。お天道さんが乾かしてくれました。
これは日本でも同じです。汲み取り式にしろ、水洗式にしろ、古来よりなんらかの設備があったから生活が送れていたのです。
トイレは本当に不可欠なものであるということが再認識されます。
これは経済発展を遂げている中国にも未だにあることで、経済特区以外の内陸部などでは改善すべき場所が多々あるようです。
スカートを履いた女性の身でありながら、描写したくない状態で取材を続けている筆者を尊敬します。
伊達や酔狂でできることではありません。これは目を背けず、世界的問題として、もっとクローズアップされるべきジャンルだと思います。
かと言って、これを映像化できるかというと、あまりにも厳しい。お茶の間に届けるにも十分に配慮を要する話題でしょう。
この問題は小中学校で取り上げるべきで、この本はそのテキストに最適かと思います。
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日本を含め世界のトイレ事情(トイレがそもそもない場合もあるので、正確には排泄事情)についての、ジャーナリストである筆者が実際に取材したものをまとめた本である。
本書は、世界の様々な様式のトイレを紹介しているという単なるカタログ的な内容の本ではない。
世界の多くの人々が、トイレがないことにより非常に劣悪な衛生環境で生活をしていることやそれにより健康を害している事、改善の為にどのような取組みが行われどのような失敗や成功がされているのかというようなことまで、実に様々な問題を提起し考えさせられる内容となっている。
テレビではここまで詳細な報道はできないであろうから、トイレ事情を知る為のもの、そして地球規模の健康問題を知る為のものとして、この本の存在価値は大きい。
取材エピソードによって語られる文章は、どんどん内容に引き込まれていく。トイレを設置しても使われない状況など、自分の感覚や価値観、想像力がいかにちっぽけで井の中の蛙であったのかを痛感させられた。
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周囲の好奇、あるいは冷たい視線を受けながら、女性ジャーナリストがトイレについて徹底調査。地球上の大多数の人々が抱える衛生問題であり、身分や貧富による差についてもつづられる。ぎょっとしてしまうタイトルだが、「臭いものにフタ」などとは言っていられない、重要な話題がつまった一冊。
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2017.07.14.
生まれたときから主に水洗トイレを使える日本で生きているとなかなか気づきにくい問題を知ることができた。
自らの排泄物の処理をうまく出来ないと、命が奪われることすらあるとは。
そして世界で感染病→下痢で亡くなる人の数の多さに衝撃。
私の祖母の家は、私が小さい頃汲み取り式のトイレだったが、夏場の匂いはかなりキツいものがあったのを思い出した。あのトイレ(便所と言うべきか)が主流だったころからすると、あっという間に水洗トイレになり、洋式トイレになり、温水便座が主流になり…と、日本のトイレは目まぐるしく進化したのだなあとしみじみ。
しかし水洗トイレですらもはや古い技術になり行くのかもしれないというのも、興味深いことでした。
内容はすごくおもしろいのですが、個人的に翻訳が読みづらいなあと感じたので★4。
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タブー視されがちなトイレや下水にフォーカスを当てた本です。日本のシャワー式トイレに始まり、南ア・インド・中国などトイレ環境が未発達な国々までグローバルにトイレの話が展開されます。
続きはこちら↓
https://flying-bookjunkie.blogspot.com/2018/11/blog-post_4.html
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かつて大流行したSARS、流行の発端はトイレから。欠陥のあるUベンド管にたまっていた汚水の飛沫が通気口から吸い出され、感染。劣悪な衛生状態がその一因だったのである。
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2015年時点で世界のトイレ普及率が68%というのがまず衝撃だった。トイレがあるのは当たり前じゃない。
衛生面の問題に始まり、野外で用を足すことにより犯罪のターゲットになってしまうこと、学校にまともなトイレが無いがために学校に行けない子供たち、インドで差別が続くトイレ掃除を生業とする不可触民の話など、トイレにまつわる様々な話が体当たりの取材に基づいて綴られている。
重たい問題も含むが、語り口調の文体で読みやすい。良著。
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初めて知る事実がてんこもりで
自分がいかに無知に暮らしてるかを
知りました。糞便から拡がる感染症を
恐れず(意識せず)生活できている環境が
いかにレアなことか理解できます。
世界の26億人が、トイレも、便器も、
バケツも、箱さえないところで
ウンチしている!
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10年以上前に書かれたトイレや衛生についての本
世界の衛生事情を取材した非常に興味深い内容になってます。
日本はトイレ先進国だと思っていたが、レバーを引いて汚物を水で流したその先のことをほとんど知らない人ばかりの状態は果たして先進的なのか?と疑問を持つようになりました。
トイレに行くのにレイプなどの犯罪に日常的にあるような国ではたしかにないが(そういう場所は世界中にある)、それでももう少しトイレやその先について知ってみてもいいのではないと思います。
読んだあとに下水処理施設の社会見学に行きたくなるはず!