紙の本
希望の牧場
2017/02/19 18:32
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投稿者:のきなみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルが切ない。希望って・・・
この人にとって牛はもはや『商品』ではないんだなぁーと思った。
色々と考えてしまう本です。
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福島にある希望の牧場と呼ばれるようになった牧場のそれまでの経緯とこれからのことたちが描かれている。明るい絵本ではありません。森絵都さんの言葉がとても真っ直ぐで、痛いほどに。絵もダークな色合いで描かれており、力強いのにでもどこか弱い。風化させてはいけなくて、見えないものに怯えながらもそこにしっかりと立つ姿は見習わなくてはならないな、と。
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吉田さんの絵が、心にズドンときます。牛たちが殺処分されるところなんて、涙なしに見られません。。しょっぱなの、家族に置いて行かれてしまったワンちゃんの、何が起こったのか分からずきょとんとしつつも、家族がいなくなってとっても悲しんでいるような表情から、たまりません。先を読み進みたくなくなってくるような…、でも読まなくてはいけないような気にさせる絵本です。
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福島原発の近くにある牧場が舞台。
汚染地区とされ、立ち入り禁止令が出されたその場所で、今もなお、牛たちとともに暮らす牛飼いの実話を元にした絵本。
元々は食肉となる予定だった牛たちは、ひとけのなくなったその地域で、ある意味のびのび生きているように見えます。
一方で、放射能という透明な脅威を、一身に浴びながら。
牛飼いの「オレたちに意味はあるのかな?」
という言葉に、涙が溢れました。
牛たちにとっては
食べられる運命にあるよりは
今、ただ生きている、ことの方が、意味があるのかもしれないとも、考えられます。
意味、ってなんだろう。
何に意味があって、何に意味がないのか。
人間に食べられることに意味があるのか、
食べられなくなった牛に意味はないのか、
危険を知りながらも便利さや金儲けを優先した装置を使い続けることに意味があるのか、
多少不便でも心豊かに自由に生きていくことに意味はないのか。
つきつめれば、
実は、全てのものに、意味なんて
ないんじゃないだろうか。
意味がなくても
ただ、精一杯生きていることに
意味があるのかもしれない
(矛盾しますが)
そして、全てに意味はなくても
自分のやりたいことを、幸福になれることを、
選び取れることが大切であり、
決して奪ってはいけない権利です。
それすらも、奪い去ってしまった原発事故の罪深さ。
「あたりまえのことを
まいにち、いっしょうけんめい、勝ちとっている」
という牛飼いの言葉も、それを物語っているように感じます。
何重にも、考えさせられる絵本です。
(エナミ)
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心がずんと重くなる絵本だ。でも、こうして動物とかかわっていかなくちゃね。だから、何をしちゃいけないかよく考えること。
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これは、もうなんといっていいか。なんにも言えないけど、なんにも言わずに、子どもたちにも読みたい。ちょっとじっくり時間がいるなぁ。
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ただそこに暮らしていただけで、あたりまえのことをあたりまえにしていただけなのに、こんな思いをしてる人たちがいて、それでもそんなもんだって誰が言えるんだろう。
何度読んでも、緑の田んぼのページと、星空のページで涙がでる。
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書店の絵本コーナーに並んでいて、何気なく手に取った一冊。表紙絵が「読んで欲しい」と訴えていた。人と牛と犬と猫と蝶が仲良く並んでる。地面と生き物が一体の迫力も感じた。こういう感じで迫ってくる絵は久しぶりだ。絵本を開き、自分が福島のことを全然わかっていないこと、生きることと働くことの意味を考えさせられた。
「売れない牛を生かし続ける。意味が無いかな。バカみたいかな。いっぱい考えたよ」(絵本の帯)。巻末にこの絵本は福島第一原発の警戒区域内に取り残された「希望の牧場・ふくしま」のことをもとに作られたこと、この絵本の売上げの一部が牛たちを生かすための餌代等に使われることを買ってから知った。
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震災後、福島に残り「牛飼い」としての仕事を続ける男性の話を、森絵都さんが文にしたもの。
肉牛なのに、その役目も果たせずに今生きている牛と、儲からないのにそれを世話し続ける男性。
高学年の考えられる子どもたちに。
しっとりとひびきます。
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心にずんと来る絵本です。
東日本大震災の原発事故後の牛飼いの話です。
森絵都先生こういう絵本も書いてたんだなぁ。
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東日本大震災後、原発20㎞圏内にある牧場の話。 希望の牧場といわれるようになったけど、、、牛飼いの言葉ひとつひとつがズシリと響く。
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子供に読み聞かせる内容じゃない。絵本なのか。といいつつ、考えさせられる内容と、なじみ深いセリフ調の文、印象的な絵がコラボしている名作。大人向け絵本と言うべきか。手元に持っていたい名作。
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殺処分されていく牛。
当時、何度もニュースで見た牛たち。
農に携わる人々が抱える危うさ、矛盾と痛みを考えずにはいられなかった。
忘れがちなその気持ちを呼び起こしてくれる。
こうした人々の上に、私たちの生活は成り立っている。
そこに意味はあるのか。生きるって、何なのだろうか。
色々考えさせられる。
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[墨田区図書館]
これは図書館で見かけて手に取った本だったはず。でもきっと内容的にも良書とされるノンフィクション絵本だから、何かの本でも紹介されているんだろうなぁ。↓その後実際に推薦を見つけた!
「子どもを本好きにする10の秘訣」>「命・生き方」で紹介された本。
内容は、2010年の福島沖での地震に関すること。あの地震のあと、原子力発電所の影響で、避難対象地域の家畜は殺処分が決まったが、その中に一つ(?)、出荷を目的とせず、家畜たちを世話し続ける牧場があったらしい。世情に疎い私は知らなかったが、題名通り、「希望の牧場」と呼ばれるその牧場主の視点から描かれた絵本。
著者は小学校高学年への推薦図書でよく名前を見かける森絵都なだけあって、小学校高学年、場合によっては高校生でも大人でもしっかりと読める一冊。
先日見つけた、「げんばくとげんぱつ」、「ドームがたり」とならんで、原子力に関して読者の注意喚起を促す一冊だ。
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3-1 2017/06/28
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「災害・津波」「いのち」「職業紹介」に。
2011年3月11日に起きた東日本大震災による津波の話。福島原発の警戒区域内に取り残された「希望の牧場・ふくしま」のことをもとにつくられた絵本。牧場主の食べられない食牛を飼い続ける矛盾とやるせない気持ち。