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このDVDを見る限り
2002年から2003年の春にかけて
橋本真也のコンディションが非常に高かったことはまちがいなく言える
それが、2003年の6月に肩を脱臼して以来
全ての歯車が狂ってしまったというのは
おそらく、老化現象にメンタルがついていけなかったということではないだろうか
だとすれば身につまされる話だが、一方では非常に橋本らしいとも思う
なにしろ「永遠のやんちゃ坊主」などとあだ名されるレスラーだったわけだ
たとえば蝶野や武藤や天龍のように歳をとった橋本の姿なんてのは
非常に想像しにくいものだ
しかし、それにしても
OH砲を抜きにして当時のゼロワンを語ることのなんとさびしいことよ
「OH祭り」のゴタゴタとか、いろいろあったのは覚えているが
なんとかしてほしい
・橋本永田vs三沢秋山
団体設立のドタバタで、明らかにコンディション不調の橋本は
新日本の顔を立てる意図もあってか
一歩引いて永田を前面に出す展開
しかし、舐めた態度を隠さない秋山に、怒りを爆発させるのだった
・橋本vs田中
ガムシャラさを前面に出して、隙あらばエルボーを打ち込んでいく田中将斗
そのスタイルは、90年代のヤングライオンを彷彿とさせる
新日本時代の橋本は、長州や藤波にゴツゴツした戦いを挑むことはあっても
こういう形で下からの突き上げを食らうことはなかったはずだ
・橋本vsスバーン
NWAの罠にかかった王者橋本
悪徳レフェリー、Mrフレッドの超光速3カウントがさく裂する
当時の橋本はこういうバカバカしい試合にも真剣に取り組んでいた
ちなみに対戦相手のダン・スバーンは、初期のUFCで優勝経験がある人
・ハシフvsアルカトラズ
ハシフ・カーンは橋本真也第2の人格
そのゆるキャラぶりは、ムタの足元にも及ばない完成度の低さだが
奇声を発してのモンゴリアン・チョップに
サイドステップキック、ローリングソバットまで繰り出してハッチャケる
対戦相手はしょっぱい
・コラコラ問答
肩の脱臼でレスラーとしての岐路に立たされた橋本と
WJの崩壊を経て、すべてを失った長州
かつての宿敵が、このような形で再会することに
時の残酷さを感じさせられてもよさそうなものなんだが
それがどうしてこんなに笑えてしまうのだろうか
・橋本vs長州
両者ともにコンディションは最悪
急きょ、変則イリミネーション・マッチとして行われたこの試合は
いろいろと追い込まれていた当時のゼロワンを象徴するものか
WJに所属していた当時の、石井智宏が強い印象を残している