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かなり基本的な内容の記載。ただなんとなく分かっていた事を文書で改めて理解するいい機会になった。
著者の書き方は実務経験がある感じがしてとても良かった。ただ単純に安全性や効率性を出すだけでなく、その背景や業界毎の違いを解説してくれている。
ただ、財務諸表等の理解は実際の作業をする中で覚える類の内容と改めて実感。説明できるのと、活用できるのは違う。
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■貸借対照表
●会社が倒産しないかどうかの安全性
●自己資本比率=資本÷資産
商社・卸等の流動資産(在庫)を多く使う会社は15%以上あれば安心
どの業界でも10%ないと安全と言えない。
●流動比率=流動資産÷流動負債
120%以上あれば安心
●当座比率=当座資産÷流動負債
90%以上あれば安心
●手元流動性=(現預金+有価証券)÷月商
大企業→1
中型企業(東証2部上場程度)→1.2~1.5
中小企業→1.7
が目安
●会社の安全性は現金に近いところから見る。
手元流動性→当座・流動比率→自己資本比率
●在庫の備蓄期間=たな卸資産÷一ヶ月当たりの売上原価
●土地は減価償却されない。
●リース資産は減価償却される。
●のれん
子会社の買収額と子会社の純資産の差額
→最長20年かけて均等償却
●支払い手形・買掛金→本業に直接関わるもの
未払金→本業以外
●財務会計では将来出ていくお金が分かった時点でできるだけ早く費用化するのが大原則→各種引当金として負債勘定へ
●資本金・資本剰余金にはそれぞれ増資額の半分をいれる。
●資本金・資本剰余金の取り崩しは株主総会の特別決議(3分の2の賛成が必要)
●当期純利益がでない→利益剰余金が削られる→資本がマイナスになる=債務超過
※即倒産ではない。資金が回らなくなったときに会社はつぶれる。
■損益計算書
●会社にどれだけ売上・利益があるかの収益性
●売上原価:原材料費・人件費・製造にかかる電気代・工場の減価償却費等
→売れた分だけが計上される。売れてない分は貸借対照表上の棚卸し資産(在庫)→売上原価は少なくとも在庫を大量に抱えているケースもあり得る。
●販管費:製造・サービスの提供に直接関わらない費用。広告費・営業所や店舗の家賃・水道光熱費、本社経費等
●営業利益:本業での儲け
●経常利益:営業利益から営業外収益(受取配当金等)・営業外費用(支払利息等)を足し引きしたもの。
●売上高:製品・サービスが提供された時点で計上=売掛金・受取手形も含まれる。
●損益計算書は「額で見るとともに率で管理」→売上高に対して、どの勘定科目の構成が増減しているか
●子会社(50%超の議決権を持っている):財務三表上親子間の取引を相殺したうえで合算。
●関連会社(20~50%の株式を持っている):財務三表に合算しない。損益計算書の「持分法による投資利益」に計上
●資産回転率 売上/資産合計
製造業1倍、インフラ0.4倍程度、コンサル・IT高い
資産回転率が低い方が参入障壁が高い
●企業成長のカギ
売上好調→利益剰余金に計上→資産増→資産回転率減→投資に回す
●高収益会社・・・営業利益が付加価値の20%を越える会社
※付加価値
小売・卸売・・・売上総利益
製造・・・売上総利益+労務費・製造に関する減価償却費(=売上高-仕入れ)
■キャッシュフロー計算書
●現金の使い道(投資・財務改善・株主返還)を示す決算書
●営業キャッシュフロー
通常業務によるお金の出入り
当期純利益からキャッシュの増減を差し引���
※減価償却費等の償却費用は実際にキャッシュが出ていくわけではないので足し戻す。
営業キャッシュフローは基本的にはプラスになる。
●投資キャッシュフロー
投資にどのくらいの資金を使い、どのくらい回収できているか。
事業を行う上での投資→固定資産の購入等
ファイナンス的投資→定期預金・株式投資等
●財務キャッシュフロー
ファイナンスの状況→借入金の追加・返済
、社債償還、株式発行等
株主への還元→配当金の支払い、自己株式取得等
●キャッシュフローマージン=営業キャッシュフロー÷売上高
7%以上だと好調と判断できる。
●フリーキャッシュフロー
①営業キャッシュフロー - 投資キャッシュフローのマイナス分
②営業キャッシュフロー - 現事業維持に必要なキャッシュフロー(減価償却費)
■管理会計の代表的指標
・損益分岐点
・ABC
・人時生産性
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高収益と呼べる会社は付加価値に対して20%程度の利益が出ている会社のこと。付加価値とは卸売業や小売業では売上総利益に当たる。製造業の場合には製造にかかる人件費と減価償却費を加えたもの。
会社の危険性を見るためにはまず自己資本比率をチェックする。返す必要のない金がどれくらいあるのかをみるのが重要。
負債を返済できなくなったときに倒産することを考えると流動比率で短期的な安全をみるのもよい。より厳しく見るためには当座比率(現金化しやすいど資産がどの程度あるのかを判断)。
会社が窮地に陥った時にまず確認するのが「手元流動性」=すぐに使えるお金がどれくらいかを見る。
すぐに現金化できる資産を月商で割る。1か月以上あればOK。
手元流動性→流動比率・当座比率→自己資本比率の順で重要である。機器の場面では借金してでも手元流動性を高める必要がある。
のれんは日本の会計ルールだと20年で償却しなければならない。のれんはそれだけでは売れない資産なので償却が必要。資産の部にはこのように売れない試算もあるので要注意。
減価償却<有形固定資産の売却と購入の差額=将来への投資が十分
損益分岐点は「固定費÷(1-変動費率)」で求められる。現在の売上高から何%落ち込んでも赤字にならない指標を安全余裕率といい,(売上高ー曽根器分岐点売上高)÷売上高で求める。
企業経営とは小さくなれる能力を持っているかが大切。規模を拡大することは比較的簡単であるが,採算性の悪い事業を売却など縮小する英断を下すのは難しい。
安全性を見る:BS
手元流動性,流動比率,当座比率,自己資本比率
収益性をみる:PL
売上原価率,売上総利益率,販管費率,売上高営業利益率,付加価値の20%程度の営業利益
将来性を見る;キャッシュフロー
フリーキャッシュフロー,減価償却費と有形固定資産の増減比較
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▼福岡県立大学附属図書館の所蔵はこちらです
https://library.fukuoka-pu.ac.jp/opac/volume/293132
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財務諸表の読み方は各企業を事例に出しながら解説してくれている本
カテゴリ的には基礎本に値すると思う
正直この本じゃなくても良いので、数冊似たような本を読みながら企業のIRを見れば
財務諸表の読み方は理解できると思います
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やっぱり自分が財務に弱いっつーか苦手意識が強いもんで、定期的に入門書を読み漁っているのですが、たまたま暇をしてた空港で見つけた一冊。
B/S、P/L、キャッシュフロー計算書、管理会計と大きく4つの章から成る本作。
財務諸表に関する入門書って星の数ほどありますが、これはなかなか分り易いですよ。
結構偏屈な言い方をすれば、変に作者の宣伝っていうかアピールが入ってなくて、純粋に財務に苦手意識を持った人たち目線に立ち続けた印象を受けました。
個人的にはやっぱり苦手意識を克服するまでにはいきませんが(致命的)、バイブルとして一年に一回は読み返しながら何とか苦手意識を克服していければと思います。
苦手にしてる者としてあんま偉そうなことは言えないので、お勧めかどうかは敢えて言いませんが、私はこれからも本棚に大切にしまっていくことでしょう。