投稿元:
レビューを見る
ベスト・ミステリを語る時に必ず上位にランクインする名作なので読んでおかなくてはと思い、手にする。
だからといって期待をして読むと外したときのショックが大きいので気持を抑え気味に読んだが、中盤以降は「このまま終わったら凡作になるぞ。どうオチをつけるつもりだ?」と名作に対して失礼な心配をするような流れで、その意味ではハラハラドキドキした(^^)。
しかし、最後の結末は凡人には想像できない展開で、いらぬ心配をした自分を恥じるとともに名作の名作たるゆえんに酔いしれる事ができたのでした。改めて間違いなく歴史的名作である。
投稿元:
レビューを見る
5-
古典的名作とされる本作であるが読む前は全く期待していなかった。あらすじを眺めてもそんなに面白そうに思えなかったのである。しかしそのような言い掛かりレベルの予測はあっさり覆された。頁を捲る手が止まらない。
堪能した。
一つどうしても気になる個人的に許容できない不自然な点があるのだが、読後の満足感はそれを補ってあまりあるものだった。
読書って楽しいと素直に思える一冊に出会えたことに感謝。
投稿元:
レビューを見る
ミステリの名作。書き出しが有名というのはこのレビューで初めて知った。解説まで読む気になれず。
久々の翻訳ものはやっぱり読みにくい。それでもきっと読みやすい方なのだろう・・・
読み終わった後はユージュアルサスペクツを見たときの
感想と似ている。
発表されたときには衝撃的だったんだろうけど、
あまりに名作すぎるが故に結末が予想できてしまう。
私にはこの作品を評価する資格がない。
投稿元:
レビューを見る
冒頭「夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。」という一節は有名なだけあってやはり良い。
登場人物に感情移入ができず、タイムリミットサスペンスと言ってもあまり緊張感が感じられなかった。
幻の女の正体、真犯人が警察に語った告白についてもご都合主義というか、読者に向けた辻褄合わせの種明かし感があって、ちょっと拍子抜け。
そもそもこの本を読もうとしたきっかけは、佳多山大地著『謎解き名作ミステリ講座』に載っていたからなんだけど、ロンバードのマーセラ殺害の動機については、ここで述べられている「ロンバードが愛していたのはマーセラではなく実はヘンダースンだった」と考えたほうが腑に落ちる。著者ウィリアム・アイリッシュも同性愛者だったようだし、ありえない話ではないのでは。
投稿元:
レビューを見る
嫁と離婚を巡る喧嘩して、もういい!行き当たりばったりの女と劇場行くから!と飛び出した主人公。
真っ赤なネオンの飲み屋で、目の覚めるオレンジのかぼちゃ帽子を冠った女をナンパ。
レストラン行き、劇場行き、最後はナンパ場所の飲み屋で別れる。
家に帰ると嫁は殺されていた!
供述中も裁判でも、誰もかぼちゃ女を見たものはいないと証言される…!
戦後十搩に入ると江戸川乱歩が評したとか。
サスペンスな展開にハラハラし、近づいたと思えば一瞬で見失うまさに「幻の女」にやきもきしながらあっという間にラストを迎え。
古いニューヨークの感じも楽しめる、いい本だった。
投稿元:
レビューを見る
再読なので意地悪な読み方をしてみたが、あの人物視点の記述は反則のようでもあり…。
色あせない面白さを堪能できたことに変わりはなく、この作品に対する評価が下がるものではなかったかな。
70点(100点満点)。
投稿元:
レビューを見る
得体も知れない女性を追う、という筋書きだけでは、ややもすれば冗長で陳腐になりがちである。
ただ、ウイリアム・アイリッシュはその点、時間の制約と更なる殺人を用意して、サスペンス味を保った。
妻が殺される背景は特段異色のモノではない。何故、「幻の女」をつかまえられないのか、も。そして、結末さえも。
ただ、「ひっぱるもの」は、この作品、確実に持っている。
投稿元:
レビューを見る
「謎解き名作ミステリ講座」のネタバレ読んじゃってから読んだので、犯人がわかった時の驚きはなかったものの、トリック等は解らなかったので面白く読めた。
それにしても、キャロルが凄い!いくら恋人の為とはいえ、ここまで出来るものなの?
投稿元:
レビューを見る
有名な書き出しで始まるサスペンスの名作。オールタイムベストで常に上位にランクインするものの今まで未読だったのは、真相だけ知っていたので読む必要性を感じなかったため。このたびやっと読了することができたが、真相に辿り着くプロセスだけでも十分面白い。
頭の中でモノクロの映像が次から次へと流れて行き、ラストスパートまで全くペースが落ちなかったのは、ストーリーテリングの巧みさゆえだろう。女性を探すというシンプル極まりない展開に、これほどの吸引力があったとは。
展開もキャラも、きびきびさばさばしてて気持ちがいい。読者は行間から常に想像を働かせてるから、余計なモノを持たされると、最後には両手が塞がって前に進めなくなるもの。謎もストーリーもシンプルがベスト。久々に“おしゃれ”だと実感できた秀作。
投稿元:
レビューを見る
僕にとって長くベスト1ミステリの座に君臨していたのが、この「幻の女」だった。子供の頃、地元の本屋で唯一入手可能だった創元推理文庫のラインナップに、アイリッシュの長編は「暁の死線」と「黒いカーテン」しかなく、乱歩が「ベスト10級の傑作」と激賞したというガイド本の記述を読む度に、何とか入手する方法は無いかと煩悶したものだった。早川書房がミステリー文庫をスタートし、その中に「幻の女」のタイトルを見つけた時の喜びは今でも鮮明に覚えている。そして眼に飛び込んできたアイリッシュ独特の美文調。「夜は若く、彼も若かった。が、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった」美しいメロディのような文章がドキドキするほど心地よかった。もちろん徹夜の一気読み。そのサスペンスと鮮やかすぎる結末に大感激だった。今でこそ、この手のストーリーは珍しく無くなったが、オリジナルとしての魅力は今も全く色褪せていない。必読の傑作と思う。
投稿元:
レビューを見る
古い作品だとは知らずに読んだ。
印象的な書き出しと、少しセピアがかったアメリカ映画の雰囲気を漂わせる素敵な小説でした。
投稿元:
レビューを見る
久々に本格的な海外ミステリーを。さすがグイグイ引き込まれた!どう展開していくのか楽しみだった。アイリッシュ作品を他のも読みたい
投稿元:
レビューを見る
1942年に書かれたミステリー。70年も前の小説である。にも関わらず、古臭さをそれほど感じることもなく、一気に読まずにはいられないストーリの展開。非常におもしろい。評価が非常に高いというのが納得である。
投稿元:
レビューを見る
なんていうか、ハードボイルドの世界。結末にもあまり納得できず…
わ、読んだときのテンションがよくなかったのかな?
投稿元:
レビューを見る
親友と愛人が男の無実を証明する為、唯一の事件目撃者「幻の女」を探します。
死刑執行の日が刻々と迫る中、関係者が次々と死に疑心暗鬼になっていきます。展開がやや強引かなと思う所があるものの、仕掛け方、スリル、スピード感が抜群です。最後の最後まで先が読めないサスペンスの傑作です。