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世界史のお勉強として、コラムを読むように楽しめる本。国家のエゴで生まれた飛び地から、測量の間違いで生まれた飛び地まで、さまざま。良書。
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よくもここまで調べたなという印象。初めて聞く地名がたくさん出てくる。地理や歴史の勉強にもなる。兎に角マニアックで面白い。最後は少しだれたけど、、。
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様々な理由で存在する世界の飛び地をひたすら紹介する本。
海に囲まれた日本ではイメージしにくい「国境」が様々な経緯・理由で形作られていることが分かり面白い。米国で話題になってる国境の壁も、世界規模で考えると必ずしも異例ではないのかな。
面白いとは言っても飛び地ができた理由も、その結果起きた事象も、面白いでは片付けられない大変なものも沢山ある。
小さな飛び地には投資する者も現れず住人は不便を強いられる、戦争や紛争の火種となる、人種差別も起こる、宗教でいざこざが起こる、などなど。
余程のマニアでもない限り、ここに記されている飛び地の大半は知らない人がほとんどだと思う。そりゃカーリニングラードとかアラスカとか、地球儀で描かれてるレベルならともかく。
日本だって周辺国との領土問題は抱えたままであり、いわんや陸続きの国境を持つ国をや、である。御近所付き合いというのはどこの国も大変だなと思うけど、何とか改善の方法を模索している地域も沢山あり、希望が持てなくもない。
……尤も、改善に向かうところは飛び地の解消に伴い利害関係があまり発生しないところも多い。あとは歴史を重んじる観点から、とか。そんなもんである。
オムニバス形式で、かつマイナー過ぎる上に地味な場所も沢山あり飽きる部分も多い。人には薦めないけど、心に残る点のある本。
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日本に住んでいるせいか、国とは一つの領域で囲われているものだといつのまにか思い込んでいた。
だから、Googleマップでリトアニアとポーランドに挟まれた国名不明の領域を発見しなかったら、飛び地という存在自体に死ぬまで気づかなかったかもしれない。
よくよく思い返せばアラスカという世界最大の飛び地を知っていたはずなのに、大きさのせいか距離のせいか海のせいか、"飛び地"という感覚は薄く。その他に取り上げられる九龍城やガザも知っていたはずだが、領域の小ささのせいかその特殊性のせいか"飛び地"と意識することは今までなかった。
本書は大全というほど大それたものではなく、ただ多くの飛び地について概要を語るだけの雑学本。
どの飛び地も二次大戦、中東戦争、ソ連崩壊、民族独立など、不和と争いにより生じたものがほとんどであるが、重いドラマを感じられるまでには踏み込まれず。九龍城に住んでいたという筆者の経験が活かしきれてないのがもったいない。
幸せな家庭はみな一様だが、不幸な家庭にはそれぞれの理由がある。
その理由のすべてを個人が把握することは不可能だが、せめて世界にはそれぞれの歴史があるのだということは、覚えておきたい。
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各国の国境をまたぐ飛び地を集めたという、面白い切り口で企画された一冊です。
所感としては各地の飛び地情報を集めて羅列した以上のものではなく、素材をうまく調理しきれなかった印象を持ちました。ただし世界史や各国の事情を知るための一助にはなります。
あとになって『国マニア』と同じ著者であることに気づいたのですが、読後感はこちらと近かったように思います。