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紙の本
この晩餐の後味の悪さは天下一品です。そういう意味では評価しても良いのかもしれませんが...
2015/08/13 15:02
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投稿者:hacker - この投稿者のレビュー一覧を見る
訳者あとがきによると、作者のヘルマン・コッホは、オランダ生まれで、俳優兼小説家として活躍しており、2009年刊の本書は六作目の長編小説となるそうです。
内容は、一人称の主人公パウルが妻クレアと一緒に、兄で著名な政治家セルジュ・ローマンとその妻バベットと、とある高級レストランでディナーを取るために出かけるところから始まります。ディナーは、一見何事もなく始まりますが、読者は主人公の語り口が妙に攻撃的なことに気付きます。そして、次第に、テーブルについている4人、主人公たちの息子、兄夫婦の実の息子とアフリカから連れてきた養子、彼らが共有する深刻な問題が徐々に明らかになっていくのです。
本書の後味は最悪です。その理由は、人種と階級と遺伝を中心とした差別感情を物語の中心に据えているからで、しかも、主人公自らが率先してその感情に拍車をかけているような展開だからです。ですので、読んでいて不快なこと、おびただしいです。ただ、そういう悪しき感情を悪しき側から語った作品でもありますので、その点は酌量してよいと思います。
ただ、私が腹が立つのは、作者は仮にも俳優を職業にしているにもかかわらず、二本の映画を混同したり、いい加減な映画の解釈を、とくとくと(?)述べたりしていることで、したがって、この分★一つ減点してあります。あしからず。
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