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本文中で「~のような気がする」が多用されますが、多分にこうもやもやした感じがたまらない作品です。解説でも触れられていますが、この2巻では「こんな夢を見た。ーような気がする」を持ち出して、さらに自由度が上がっているようです。
はっきりとは結末がつかない話が多いですが、このはっきりとはわからないけど何かいる、何かある感じを楽しんじゃえばいいんだと思います。
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がん汁はモクズガニだと思います!(笑。
あとがきではモズクガニになってましたが。
ホラー映画テーマ2作、私は好きです。
ソウは2くらいまでしか見てませんけどね~。
猫もそうだけど、犬もあらぬ方向を見つめたり吠えたりしますよ。ふふ。
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怪奇幻想譚。怪奇の色よりも幻想の色合いが濃い。
幻想譚はそれでなくても曖昧模糊とした話が多い上に夢の話が描かれるのには興をそがれた。何でもありだとねぇ。
もう少し土地にまつわる様な話、因習、因縁譚を読みたい。
深泥丘三地蔵が好み。
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『鈴』
散歩中に見つけた廃神社。誰もいないはずなのに聞こえてくる鈴の音。
『コネコメガニ』
お向かいに住む森月夫妻とカニを食べに来た作家。カニを食べることに抵抗がある作家。小さい頃のトラウマか。甲殻類の呪い。石倉医師、咲谷看護師とコネコメガニを獲るカンタ。
『狂い桜』
早く咲く桜。同窓会に参加した作家。誰かが席を離れるたびにその人が死んだことになる会話。友人の朱雀との会話。厄除けと言う石倉医師の話。
『心の闇』
定期検診のエコー検査で見つかった肝臓の黒い影。石倉医師によると心の闇との事。手術で心の闇を取りだし心の闇を確認するが。
『ホはホラー映画のホ』
ホラー映画の見立て殺人。第5の殺人は「13日の金曜日」。それまでは被害者の殺された現場の見立てだったが今回はホッケーマスクをした死体が。
『深泥丘三地蔵』
地蔵盆を見学中に赤い地蔵をみて倒れた作家。石倉医師から三地蔵の話を聞く。消えてしまった「一つ目」の地蔵。その地蔵の目が開くのを目撃しおかしくなった男の話。男の書く地図。
『ソウ』
マンションから転落死した女性のダイイングメッセージ「ソウ」。映画『ソウ』の犯人ジグソウのコピーキャットか?夜中に騒ぐ少年たちを殺害した犯人。押し潰されたような遺体。残された足跡。
『切断』
洞窟の中で蠢く謎の生き物の夢を見た翌日、深泥丘病院で聞かされたバラバラ殺人事件。50個のパーツに切断された被害者。犯人は50回切断したと供述。51個目のパーツの行方。被害者は人間ではなく「******」ではないかとの刑事の話。
『夜蠢く』
飼い猫が見つめるさきにムカデを見つけた作家。妻には見えないムカデ。噛まれながらもムカデを退治するが消えてしまったムカデ。深泥丘病院で治療中に聞かされたネコメムカデの話。宝月夫妻と食事に向かう途中満月に見たもの。
『ラジオ搭』
古いラジオ搭で遊ぶ子供たち。子供たちには何かが聞こえるらしく笑っている。なにも聞こえない作家は看護師・咲谷とラジオ搭へ。またも気を失い病室で石倉医師の話を聞く事に。
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2015年1月9日読了。作者自身の投影と思しき小説家の主人公が、「深泥丘」で発生する奇怪なあるいは些細な事件に次々に遭遇する。綾辻行人の幻想ホラーミステリ連作短編集、借りてから「続」であることに気付いた。…最初は「なんじゃこれ!なんでもありじゃん!」と腹立ちを覚えるが、読み進むうちにこのムードとある意味理不尽・バカミス的なトリックにも慣れ、面白くなってくる。なるほどこれは舞台設定の勝利だな。「切断」のムードとこの設定ならではの真相や、カニの話の気持ち悪さが好み。前作を読んでからのほうが入りやすかったかもしれない、こちらも読んでみたい。
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ホラー嫌いでも読めるホラーから最も遠いホラー。心理的にじわじわとくる。語り口が穏やかなのもすごく好き。
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1つの完結した世界の中を自由に探索しているような気分に浸れて、気づけば1冊読み終えてしまいます。
何回読んでも新鮮に感じ飽きません。
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深泥丘シリーズの続編。
綾辻版クトゥルフと言う感じでホラー好きには楽しい短編集。
軽く読めるけどグロ描写はさすが。
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なんかこのもやーっとした、ゆるいホラーってかんじがくせになる…
「心の闇」手術で取り出せるものならいいよねえ…食べたら美味しいのか…
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「深泥丘奇談」の続編とのことで...
またこの何とも言えない妖しげな感じの話が良かったです。
ゆるーいホラーのようで楽しませて貰いました。
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十編の短編集。
ホラーっぽかったりミステリーっぽかったりファンタジーぽかったり、イロイロ楽しめる十編。
前回の方が怪奇小説さがありましたが、今回は色んな感じが楽しめてこれはこれで面白かった。
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2020.9.13再読
自分も夢うつつで(昼寝の合間とかに)読むからか、その話はあったんだっけ? こんな夢をみた…で始まってたっけ? と頭の中でグニャリと歪んでいるような気分で読み進めた。
ソウはダジャレだけど、こんな話を別のどこかで読んだような…気がする。
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鈴:ホラーとしてはあっさりした印象の話。
コネコメガニ:コネコメガニという単語が読みにくくて秀逸。巨大な蟹のイメージはバカバカしくも不気味でおもしろい。
狂い桜:オチがきっちりついている。その場にいない人を死んでいることにするという不気味さが良い。
心の闇:これもきれいなオチ。
ホはホラー映画のホ:主人公が別人というのは同じシリーズにするには無理がある気がするが…ほんと何でもありだな。ミステリ的なオチがついていて納得。でも死んだふりをする必然性がちょっと弱いかな?
深泥丘三地蔵:ちゃんとしたオチがなく曖昧な印象。二つ目、三つ目は良いが一つ目は怖いな。夢の中の風景の意味付けが不明なところが多いが、不気味で殺伐とした雰囲気は良く出ている。
ソウ:これはさすがに遊びすぎでは…!?でも象というホラー感のあまりない動物を出してきたのは新鮮でちょっとおもしろい。
切断:ミステリ的なオチ。殺された生き物の姿の不気味さがいい。
夜蠢く:あっさりした話。
ラジオ塔:終盤の幻想的な展開が好き。唐突感はあるのだが、異形の馬が駆けていく情景が魅力的。
露悪的な不気味さだけでなく、象とか馬とかの出てくるシーンは物寂しいけど幻想的な雰囲気があって、よかった。
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続編です。
連作なので、話が繋がっています。
京都の架空の地域、深泥丘での奇妙なエピソード。
本当にありそうな所から入りこんで、曖昧で不気味な体験の数々。
個人的には「心の闇」が好きです。
「Q大学付属病院精神科の真佐木教授」って、絶対「ドグラ・マグラ」の正木教授ですよね。笑
「ヒトの(心)は脳のみ宿るものにあらず」って言ってるし。
「心の闇」が肝臓にできるというのも思わず笑ってしまいました。
心がとろけそうに美味、、、やめられないし必要だし本能で欲しているからでしょうか。黒い部分は取り出せない。
「ソウ」もおふざけなお話で、かわいかったです。
笑いました。
実在するなら深泥丘に住みたい。
生の「コネコメガニ」も食べたい。
ーように思う。
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「京都市某区深泥丘界隈逍遥」と併せて読むために、何度目かの再読。何度読んでも絶品。
今回もやっぱりダメだ、「夜蠢く」。ほんっとうにこれだけは嫌! しかしアレがとんでもなく嫌いなだけであって、作品自体が嫌いなわけではないのですよ。「怖い」という意味ではこれが一番だし、リアリティという面では絶品なのかもしれません。
そして何度読んでも「ホはホラー映画のホ」と「ソウ」が楽しいんだよねえ。
そして今回、「京都市某区深泥丘界隈逍遥」を読んだら、「ラジオ塔」がどういうものなのかリアルに分かったので。よりいっそう雰囲気に浸りこめました。