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飯屋、鳳来堂の一年の話。
宇江佐さんの本を読むと、日々を丁寧に欲張らず真摯に過ごしたいと心底思う。
実際は難しいのだけど。
長五郎とみさ吉がもどかしくもあったけど、ラストもとてもよく良い本を読んだなと気持ちが暖かくなる。
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201409/ひょうたんの続編。長五郎とみさ吉は結果そうなるよねってカンジでよかったけど、おしのの悲しい最期は切ない。
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本所五間堀の「鳳来堂」は、父親が営んでいた古道具屋を、息子の長五郎が居酒見世として再開した“夜鳴きめし屋”。朝方までやっているから、料理茶屋や酒屋の二代目や武士、芸者など様々な人々が集まってくる。その中に、かつて長五郎と恋仲だった芸者のみさ吉もいた。彼女の息子はどうやら長五郎との間にできた子らしいが…。人と料理の温もりが胸に沁む傑作(裏表紙より)
久々の宇江佐さんの作品.長五郎の人柄ににんまり.長五郎とみさ吉のもどかしさも何とも微笑ましい.いつの時代も恋っていいなと思わせてくれる.とても面白く,なんでもっと早く読まなかったのかと,少し後悔,早速,まだ読んでない宇江佐さんの作品をチェックせねば.
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悪くはないのだけど、主人公に魅力が感じられなかった。
お店にやってくる子供たちが可愛かっただけにちょっと残念。
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大人になってみて、初めて父親の気持ちが分かったような気がする。
父親はもう、雲の上で酔っ払いだけど(笑)
うちの子もいつかわかってくれるかなぁ~
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本所五間堀の「鳳来堂」。
若主の長五郎が調えたうまい酒と肴、
そして親譲りの心意気に惹かれて
またひとり、今宵も暖簾をくぐる。
傷ついた心とお腹を満たす、江戸の情けと心ばえ。
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鳳来堂シリーズ二作目。音吉お鈴夫婦の息子、長五郎が鳳来堂を居酒見世に変え、美味しそうな飯がたくさん。
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本所五間掘りの『鳳来堂』。
「ひょうたん」からの続きのような感じである。
父親の代で、古道具屋をやっていたのを、料理を出して客をもてなすことを出来るようになった息子の長五郎は、居酒屋と、して再開したのだが、、、母親が、亡くなり一人で切り盛りをすることになる。
母親を亡くした喪失感から、段々夕方から朝方迄の商売で、「夜鳴き蕎麦」ではなく「夜鳴きめし屋」になってしまい、深川芸者や、武士等様々な人達が、集まってくるのだが、、、、
かって、好きだった芸者のみの吉の子供が、自分の息子では、、、と、聞かされるのだが、、、
本当の事がわからず、そして、みの吉にも違うと、言われながら、なぜか、どうしてよいのかわからない長五郎。
どちらも、なかなか本音を言えないでいる優柔不断さ。
しかし、鳳来堂を取り巻く、皆が、いい。
味噌屋の若旦那、とび職の宇助、辰巳芸者だったおしの、かまくらの友吉達が、皆人それぞれも持ち味を出して、長五郎を見守っていてくれている。
人は、行きているのでなく、生かされているのだと、、、
なぜか、問題のありそうな人生なのに、作者は、なんと、綺麗に描いているのだろうと思う。
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病院の待合にあった本。
深夜食堂を思わせる人情飯屋、倦んだ気配の男、添えなかった昔の女、と出だしのお膳立てがよかったのでおっと思ったのだけど、飯の描写が際立って旨そうでもなし、人情ものにしては沁みる言動もなし、何より主人公の長五郎が終盤近くまでずーっといじいじして、ねぇいつ面白くなるの?って感じで面白くなかったすまん。
ツンが過ぎてそんなの分かんないよという芸者みさ吉とも、夫婦になっても何だか先が思いやられるなあーと。息子は割と素直でいい子ですが。
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時代小説は江戸時代などの過去が舞台になっているが、あくまでも現代を生きる読者にメッセージを伝えるために書かれている。昼と夜で違う顔を見せる市井の人々。宇江佐作品では、それを現代の世界にすんなり置きかえる事ができ、自分自身の話しにも置きかえる事ができる。いつの時代でも、同じような悩みを抱える人たちがいる。そして、貧乏ながらも粋と張りを捨てられないない頑固で不器用な精神は、今でもしっかり生き続けている。前作『ひょうたん』同様、本当に面白い作品だった。
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江戸時代なのに深夜営業している居酒見世が舞台。そこを訪れる人たちとのお話。
この作品の主人公の親世代の話があるそうですが、この作品からでも問題なく読めました。
主人公の長五郎のつくる御飯の描写が美味しそうでした。とても庶民的なお菜の数々。でも江戸時代の明かり代とか考えると営業黒字になっているのか…。
登場人物の性格は飛びぬけて格好いい人とか良い人はいなくて、誰もかれも少しのことで不貞腐れたり拗れたりと普通のような面倒くさいような…。でも客と店主の関係ならこんなものなのかな。
ただ、この作品のメインヒロインのみさ吉は面倒すぎて若干イライラしました。察してちゃんでかまってちゃんてどうなの。そして普段はそうでもないのにみさ吉が絡むと途端にいじけた面倒な男になる主人公。
最後は家族になる方向でまとまったので末永くお幸せにと祈るばかりです。
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初真理。オススメいただいた作品。居酒屋店主とそのお客たちが織り成す物語はとても良きでした(^^ 特にみさ吉との件は…。人情ものと言うのでしょうか?現代を舞台にしていたらこうは感じなかった…かな?時代ものだから良いのだろう——。星四つ。
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目次
・夜鳴きめし屋
・五軒堀の雨
・深川贔屓
・鰯三昧
・秋の花
・鐘が鳴る
夜の早い江戸の町で、夜鳴きめし屋を営む長五郎。
馴染み客たちとの心やすい会話、旨い料理、悩みを抱えた人たちもこの店に来たら、ほっこりと温かい気持ちで家に帰ることができる。
そんな話かと思って読んだのですが、ちょっと違いました。
いや、概ね違ってはいないのですが。
なんか優柔不断な長五郎。
相手の気持ちを忖度しすぎて、結局何もできないことが多い。
あと一言が足りない。
かと思うと、一言多くて侍と喧嘩したり…。
28歳だからまだ人間ができていません。
10年前に一夜を共にしただけで別れざるを得なかった初恋のみさ吉と再会し、その息子が自分の子どもなのか煩悶する。
10年前のみさ吉の気持ちと、今の彼女の気持ち、どちらもわからなくて身動きが取れない長五郎。
常に主導権がみさ吉にあるというのが情けない。
それでも、この先どうなるかはわからないけど、その時その時にできることを誠実にこなしていれば、収まるべきところに収まるのが人生なんじゃないかと思いました。
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すっかり宇江佐真理さんのファンになってしまいました。なんて素敵な物語だろう!人の気持ちや心の動きに魅了されまくりの素晴らしい時代小説、短編連作集です。
宇江佐真理さんは5年前に亡くなってしまったので、新作はもうないけれど、遡って全部の作品を全部読みたいなと思っています。僕にとって、宇江佐真理作品は一つの目標と言ってもいいかもしれません。それくらいに、魅了されました。
まずはこの作品の前編にあたる「ひょうたん」という作品を探すことから始めようと思います。
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この物語には、この結末しかないというような、最高の結末だと思う。
心温まる結末のために、それまでの物語があったのだと思うと、すべての物語が愛おしく思えてくる。
出てくる人物、すべてが人情味溢れ温かい。
読んでいるこちらの心も、非常に温かくなってくる。