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ウソみたいに神秘的な生き物たちの写真がキモ美しい。鯨のエコシステムの大きさに驚きました。神話的なまでに。
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死んだ鯨が海底に沈むと、まず鮫などの大型魚類がその肉をついばむが、残った骨も資源の乏しい深海底では貴重な栄養源であり、それを中心とした生態系が生まれ、これを鯨骨生物群集という。
常に降り注ぐマリンスノーに比べると「鯨の遺骸」というのはかなりイレギュラーな存在であるが、その巨大さゆえに一つの生態系が発生するというのが非常に興味深くて、本書は膨大な写真とともにとてもわかりやすく解説していてありがたい。
鯨の遺骸に肉が残っているのはせいぜい1年程度であるが(本書では研究のため意図的に鯨の遺骸を沈めたが、海底に到着する前にイタチザメなどが群がった)、骨は案外長く残り、数十年も続くという。やがては骨の中に根を張る植物のような動物も発生する。殆ど生物のいない深海底でいつの間にかそうした珍奇な動物達が集まって、やがて骨を完全に分解して消えてしまうわけであるが、どこから来てどこに行くのかというのはいまいちよくわかっていない。どうやら熱水噴出口に集まる動物に近い(硫化水素などを栄養源にできるという意味で)らしいが完全に同一というわけでもない。
この熱水生物群集というのも非常に珍奇なもので(金属の鎧をまとった貝、スケーリーフットなどは比較的著名であろうか)、本書はそちらも紹介してくれているので本当に楽しい。
これらの生物は非常に原始的な構造をしており、鯨が登場する前は首長竜(いわゆる海の恐竜)などの遺骸でもこうした生態系があったのだろうとのことで、想像はさらに膨らむのである。
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おおよそ写真集。深海・鯨骨生物群集なので、ぐにょぐにょしたいきものが苦手な方は注意。資料として読んだが、面白かった。
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「深海生物学者が撮影した5万枚もの写真と、JAMSTECの膨大な記録画像から選んだ、貴重な写真500枚超。深海生物の素顔は不思議!妖しい!美しい!可愛い?!リアルでちょっとマニアックな深海生物図譜。」(『読んでみない?科学の本 しらべてみようこんなこと』子どもと科学をつなぐ会 編 連合出版 2000 の本での紹介より抜粋)