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このごろめっぽう減った大活劇。そういう中でよくぞ書いてくれましたということで喝采を送る。しかし、まるでアメリカのB級映画そのもの。B級というのには訳がある。スピルバーグのインディージョーンズシリーズならA級。でもバートレイノルズ主演の活劇はB級。この辺の違いはどなたでも理解できるだろう。初っぱなからいきなり活劇に入り、それが延々と続く。面白いことに間違いはないのだが、起伏がないというか、静と動に欠けるというか・・・。機動シリーズはそんな事ないんだがなぁ。
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苦しくなるくらい、激しいシーンが続く。日本の自衛隊員による、初めての死闘。折しも、集団的自衛権が取りざたされている昨今、無関心ではいられない。
ただし、あくまでも、フィクションの世界のことであり、即イコールで結びつけるのはいかがなものか? 物語としては、スピード感あふれ、一気に読了となったが、期待度が高かった分、少々物足りない感じ。2014-11-15
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日本推理作家協会の受賞作品。一応、読了まで勢いをつけて読むだけのストーリーはあるのだが、小説というよりは、アニメ・ゲーム・特撮物の筋書きのようである。
ベースのストーリーが、平和維持活動に貢献する自衛隊が海外で戦闘に巻き込まれた、という成人向けの設定のため、期待感をあげてスタートした話が結構冷や水を浴びせられた。登場人物が単純でうすっぺらい正義漢と、情け容赦ないうすっぺらい悪役という、実に単純な構成。少なくとも一定の読書を重ねた成人に向けた書籍ではなく、ヤングアダルト向けか。
文学賞をとり、仰々しい推薦文を連ねた本がこれかと思うと、なんだか腹立たしい。推薦文を書いている人も商売で書いているのだろうなぁ、というのが透けて見える、久しぶりにいろいろ後味が悪い一冊でした。
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機龍警察の月村氏がまたやってくれた!アクション・エンタメ巨編である。
舞台は現代のソマリア、登場人物は自衛官、陸上自衛隊第一空挺団隊員達と、現地氏族間抗争の中で命を狙われるお姫様。彼女が追われ野営中の自衛官達に助けを求めた時から、物語はスタートする。月村氏の代表作「機龍警察」シリーズにおいてはたいがい最終章にてドラグーンが登場して怒涛のアクション&スリル&サスペンスとなるが、今作は冒頭から機龍の最終章がずっと続く!息つくヒマもないほどの迫力の連鎖連続である。
現代のソマリア総じてアフリカ及びイスラム勢力が絡んでのテロ闘争、集団的自衛権云々からの自衛隊の意義、自衛官のアイデンティティ、争乱の犠牲者たる民間の悲劇、虐殺…いわゆるメッセージ的なものも著者はある程度意識したのかもしれない、それを拡大して解釈するもしないも読者に任されるところであろう。自分はそういったものとは別にして完全なるフィクションとしての物語の面白さのみに言及したい。
以下ネタバレあります、ご注意ください!
まず舞台であるソマリアであるが、映画「ブラックホーク・ダウン」の舞台となった土地である、おもに市街戦シーンがほとんどだったが、今作に登場する敵、いわゆる民兵はこの映画を見ていれば彼らの装備、武器等想像に容易い、自衛官達は墜落した米軍ヘリの探索救助にあたっていたことからも、なんとなく関連を感じた。
抗争から命を狙われる姫が逃げこんでくるのだが、保護した直後に包囲され武装解除、隊長を含む数名が惨殺される、わずかな隙をついて包囲網を突破し逃げ出した隊員7名プラス姫一人。隊員それぞれのスキル、性格、隠された秘密などが絡まりあいつつ、敵追跡を逃れ味方陣地への生還を目指す。これは日本の巨匠黒澤明の「七人の侍」と「隠し砦の三悪人」がミックスされたプロットのように思える。逃走の間に一人二人を隊員達は倒れていく、己の命を仲間の生に繋ぐために…要所要所で、あぁ~と溜息ついてしまう。とにかく生き様死に様カッコよすぎる、泣けてくる。
クライマックスにおいては味方陣地まであと20キロの廃墟で熱砂の嵐に見舞われつつも敵大部隊を迎撃する、生き残った味方わずかに5名プラス姫1名。絶望的状況ながらも地形を利用し、わずかな装備と味方スキルをフル活用して戦うのだ。これは戦争映画の傑作「プライベート・ライアン」のラストの戦闘を彷彿させる。手負いの津久田士長(?)が高台に陣取り、鹵獲したドラグノフ狙撃銃で敵を撃ちまくる、そのまんまSPRのジャクソン二等兵だった。
総じて物語は、この絶体絶命状況をいかに打開するか?これに絞られると思う、ろくな装備もない徒手空拳で、隊員達のスキル、わずかな鹵獲品、そして智恵と工夫と命。尊い犠牲の上に姫を無事に守りきりなんとか逃げ切る、生き残った隊員3名プラス姫1名。自衛隊初の戦闘、そして戦死者を出しながらも事実は隠匿される、まぁこのあたりは想像通りであった。
ラストは実際のPKF活動におい���も、このような出来事はあるのではないか?竹とんぼがキーワードとなり、じんわりと切ない読後感に浸れる。
新開曹長、いい奴だったなぁ…
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ソマリアでの自衛隊の戦。アフリカのややこしい事情が少しわかる。自衛隊の隊員が主人公だが、別にこれがアメリカ軍であっても何ら変わることはないと思われる。映画にでもできそうなシーン多発。
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初めから手に汗握る展開の連続でハラハラドキドキしっぱなしだった。スピード感・臨場感抜群でした。
でも、登場人物に感情移入しては裏切られの連続で、あまりの虚しさ・あっけなさに泣きそうになった。彼らの奮闘ぶりが見事だっただけに・・・
終始体に力が入りっぱなしだったみたいで、読み終えてぐったり。
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初月村。なんかぺらい印象。思った以上に引き込まれず、取り残され感が……。熱い話好きなのになぁ。
判断保留で、機龍警察も読んでみよう。
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自衛隊版荒野の七人
スピード感とかけらほどのラブストーリー。一気読み確実のストーリー展開には、多少の偶然性があるものの、無駄がなく圧巻である。映画向きだなぁ。なかなか良かったよ。
特に、最後に頼りになるのがサンバートラックってのがいいじゃないか。
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面白かったですね。
ソマラアの辛い現実を考えると面白いなんて言ってられませんが、自衛隊の人達がカッコ良かったです。
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まさにノンストップアクション。自衛隊の海外派遣隊がとあることから、とんでもない争いに巻き込まれる!
息もつかせず、というのがぴったりの表現だが、だんだん、みんながスーパーマン的に的を倒しまくっていくのは、まぁ設定上、仕方がないか。
もっと一人一人を掘り下げて、群像劇的にできたら良かったのに。
いかにも一般ウケしそうな作品。映像化すれば多分物凄く面白くなるのでは。
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内容(「BOOK」データベースより)
ソマリアの国境付近で、墜落ヘリの捜索救助にあたっていた陸上自衛隊第一空挺団の精鋭たち。その野営地に、氏族間抗争で命を狙われている女性が駆け込んだとき、壮絶な撤退戦の幕があがった。圧倒的な数的不利。武器も、土地鑑もない。通信手段も皆無。自然の猛威も牙を剥く。最悪の状況のなか、仲間内での疑心暗鬼まで湧き起こる。なぜここまで激しく攻撃されるのか?なぜ救援が来ないのか?自衛官は人を殺せるのか?最注目の作家が、日本の眼前に迫りくる危機を活写しつつ謳いあげる壮大な人間讃歌。男たちの絆と献身を描く超弩級エンターテインメント!
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初読みの作家さん。読みはじめはタイプじゃないなと思っていたら、読ませる読ませるで止まらない。外出先でも止まらず読み続け美容院で泣きレストランで泣きの困った状態になるほどでした。
ソマリアの事をもっと知りたい。調べてみよう。
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だいぶ前に読んだきりだけど、福井晴敏かと思った。
しかし、扱っているのが自衛隊で、昨年の安保法案も重なって、警鐘としてもとらえられるので話題にはなりやすいでしょうね。
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単に物語としては、読み出したら止められない面白さでした。電車を降り忘れて読みふけってしまいました。(^^;;
でも、奇しくも集団的自衛権に関する法案が決まったこの時代に出た物語として、色々なことを考えさせられます。
誰も戦いたくないのに戦わなければいけなくなる時…、どうすればいいんだろう。
これまでも多くの犠牲の上で国の平安は保たれてきたんだなぁと強く思いました。
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ソマリアで活動中の自衛隊が、現地部族の女性を保護したことから先頭に巻き込めれる話.雲霞のごとく湧いてくる自動小銃やらRPGを持った民兵に数人で立ち向かう.プロフェッショナリズムやら英雄的な犠牲とか男の子が好きそうなネタとドンパチが満載.その中でそれぞれの訳ありの過去にもチラリと触れるのはお約束.ハリウッド映画を見るようで一気に読める.