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北海道を旅する人達が未完の小説によって生き方を考えていく連作短編。
自分だったらどうするかを考えながら読め、キレイに話が繋がっていく過程はとても面白く良かった。
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短編集
登場人物の個性が際立っていて惹きつけられる
終活をなんとなく意識させられた
うだうだ悩んでいても答えは自分が知っている
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小説を書くことが好きな人が書いた小説が北海道を訪れた人の手を渡り歩いて行く様が面白い。湊かなえも作風がだんだん変わってきた。
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結末のない物語を巡る連作集。
いわゆるアイテムを使ったバトンリレー小説で、このタイプの物語は大好きですし、3回しか行ってないですが、舞台となる北海道も大好きです。
あと、ちゃんと物語の終わりも用意されている親切さが良いです。
所々の伏線が結構読めてしまったのが残念ですが、湊さんとは思えない爽やかなラストです。
重箱の隅をつつくような不満は萌関係で二つありますが、詳細書くとネタバレしすぎかもしれないので、萌の問題の結末と世界文学全集の楽屋落ちと言っておきます。
いずれにしろ前作の「山女日記」に続いて、処女作から解放されたような作風が続いて、本作は完成度も高く、湊さんの転換期に来ているような気がします。
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前作から3ヶ月を空けずにリリースされた湊かなえの新作。
連作短編集の体裁だが、全ての章が一本につながっている長編亜種。
今度はどんな嫌悪感を味合わせてくれるのか、と思っていたら・・・。
大雑把に説明すると、
「結末が曖昧な短編小説の原稿が短い期間に北海道中を駆け巡る」話。
いろいろな事情を抱えた人たちがそれぞれに物語の結末を自分で決め
ていくのだが、その結論がイチイチ爽やかだったりする。
特に終章近くで発覚する意外な事実は、読んだ瞬間に全てがストン!
と腑に落ち、なんとも言えない幸せな感じが充満する。
何かに悩んでいる人や日々の生活に疲れた人が読むと、かなり救われ
るんじゃないかと。
・・・?。
・・・いや、違うだろ、コレ(^^;)。
だって、湊かなえの作品なのだよ、コレは(^^;)。悪意を一欠片も
感じさせない作品なんて、湊マニアには絶対響かない。というか、
湊かなえである必要が無い。・・・はずなのだが!!!
この作品、「すごくいい話」なモンだから、ハッキリ言って判断に困
ります(^^;)。正直、"湊かなえを読んだ"、という気は全然しないのだ
けど、"いい本を読んだ"という感覚は凄くある。オススメして良いの
やら悪いのやら(^^;)。
とにかく、爽やかな気分になりたい人は是非。
いつもの湊かなえを期待してる人は、絶対にスカされますが、
ちょっと唸るかも。マジで困る、コレ(^^;)。
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未完の小説が北海道の旅行者の間をリレーしていく。それぞれが思い描く結末は?という趣向の連作短編。
全体として好きな雰囲気でした。最後「彼」に小説が届く流れがちょっと「?」と思ったけど、何か伏線を読み飛ばしたかな。
読後感は良いけど、最後にちょっと湊かなえ節が出てくるのは、賛否両論あるところか。
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湊さんっぽいような、ぽくないようなw
でも、好きです。
物語のおわりは、人それぞれ。
その人の生き方や、考え方、受け止め方によって幾重にも色を変える。だからこそ、本を読むのはやめられない。
読んだ時の年代、心持ち、在り様・・・そのシーンにピッタリと寄り添う本を読んだ時のしあわせ、または驚愕・・・。
この小説は、今の自分のために書かれたのではないか!?・・・なーんて思っちゃったりして♪
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北海道を舞台にある未完の小説を通して自分の人生を振り返り新たな一歩を踏み出す人達を描いた連作短編。何れも心暖まるお話で共感できる事ばかり。物語は人生の中で心のビタミンとして大切なんだと改めて思う。毒のない湊かなえもいい。
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一つの未完の物語が、旅人の手に渡りそれぞれが話を完結させることにより思考がまとまってくるあたりがよいです。
本当の物の結末は、湊かなえならではの終わり方。
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初読。図書館。連作短編集。『山女日記』の感想に、今後が楽しみと書きましたが、期待に違わぬ新境地の発展形です。小さな町から山の向こうに出ていこうとする気持ちや行動には、小さな町育ちの私はたっぷり共感できちゃいます。いったいどんな結末をもってくるんだろうと、ワクワクしながら読みました。登場人物各々が未完の物語に自分なりの結末を描き出したうえで、湊さん自身もこの小説の結末をつくりあげます。結末のたくさんある小説で、なおかつ私たちにも空白の結末を与えてくれています。さて私の結末は・・・。
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とある短編が人から人に渡っていく事で紡ぎ出す物語。展開も構成も素晴らしいの一言なのですが、俺の読解力のなさのせいか、「街の灯り」の展開だけは腑に落ちませんでした。なぜ彼女が彼の事に気付いたのか、どなたか教えていただけませんか?
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「空の彼方」「過去へ未来へ」「花咲く丘」「ワインディング・ロード」「時を超えて」「湖上の花火」「街の灯り」 「旅路の果て」
の8編で構成された連作短編集
「空の彼方」ではじまった未完の小説が北海道を旅する人から人へと渡り、それぞれに自身と照らし合わせたり、未完の小説の続きを想像したりしながら物語は展開する。
湊さんの毒がまったく抜けてしまったようなホワーッとしたやさしい世界観でした。
読み始めは、「もしかして、物語の終わりは各自考えてください的な短編集か?」と思ってヒヤヒヤしましたがきちんと複線も回収されて収まるべき場所にパズルのピースがはまってくれたのでスッキリしました。
しかし作家さんの執筆ペースには舌を巻きますね。
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結末のない物語「空の彼方」。それぞれの事情を抱えて北海道を旅する人たちの間で次々に手渡されるその物語。各人が自分の人生に重ねて思い描く結末はそれぞれに違うもので、そのどれもが正しい結末と言えるのかもしれません。
そしてやがて明らかになる本当の結末。そうかあ、こういう展開は思わなかったなあ。自分の人生の選択に後悔をまるで覚えないということは決してないだろうけど、だからこそ自分次第なんだよね。自分の不幸を人の責任にするような生き方はしたくないな。
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山女日記と同様に、ミステリではない。作家を目指す女の子の未完結の物語が、冒頭に披露され、その後、人生の岐路に立つ人物にバトンタッチされていく。
ドラマチックな展開もなく、淡々とエピソードが続くので、ラストの仕掛けも期待したほどではなかった。
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ひとつの物語が、様々な思いを抱えた人たちを繋いで行きます。共感出来る人にきっと出会えると思います。
連作短編で、ぐるりと一周して最初の話と繋がる構成も素晴らしい!