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どろどろのホラーと爽やかな青春小説がうまく調和したバランス感がよかった。
運命の力には誰も抗うことはできない。
ボタン一つ掛け違えただけなのに本来生きられるはずの幸福な生活とは真逆の怖ろしい闇が待っている。
赤子だった椰々子が閉鎖的な島に漂着してから始まる呪いの力、顔とり、続く身近な人の死、スピード感もあり早く先が読みたくてページを捲る手が止まらない。
死をもって呪から開放されたルネも運命に翻弄された被害者でありただただ安らかに眠ってほしいと願った。
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ジャンルとしてはホラーになるが、綾辻行人氏の「アナザー」などと同じで、起きている事柄の多くは現実(科学的)では解明できないことだが、そのそれぞれの因縁や要因は謎として提示され、全てラストまでに解き明かされる。そういう意味ではサスペンス的な要素も強い。
顔無し、結界、人食い鮫、謎の客船、クルーザーに乗った一団、何もないところを向いた鳥居、篝火、呪術・・・etc、様々な謎が、伊豆沖の孤島で繰り広げられる。
これらを高校生の主人公の眼を通して描くだけでなく、島の因習的で閉鎖的な日常を背景として、謎を解いていこうとする視点で描かれることでサスペンスとして読み易くなり、ホラー的な部分も受け入れやすくなった。
ガジェットが豊富であるだけでなく、バックボーンとなるストーリーが良く練りこんであるし、”誰が?”という部分もあって一級のエンターテイメントになった。
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島という孤立した空間で巻き起こる数々の災いにハラハラしながら読み進めていったが、災いの原因があまりに突飛すぎてついて行けなかった。日本を舞台にした話かと思えばいつの間にかブードゥー教が出てきて混乱した。最後は綺麗に終わったとは思う。
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ホラー小説大賞受賞作
すごーく、すなおーな、ジャパンパニックホラーです。作者さんすごい好きなんだなぁというのが溢れ返ってます。このまま映画にできそう(演出如何ではB級ホラーになりそうだけどw)。映画にしたら緩急つけてめっちゃ怖くなりそうですが、小説では怖いの苦手な人も大丈夫と思います。
あとは作者さんが日本大学生物資源科学部卒業だそうなので、せっかく島嶼を舞台にしているのだからちょっと作中にその知識を(情景とかうんちく的なものでもいいので)入れればいいのになと思いました。
あと、助教に一番気の毒でした大賞を…
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伊豆諸島の島を舞台にしたホラー小説。突然流れついた沈没したはずの客船、頭部の欠けた死体、島の洞窟に流れつく死体、人食い鮫の出現。島民から村八分的な扱いを受け続け、16年前に流れついたとされる高校生の椰々子の謎と彼女の関係者の死。同級生の杜弥は椰々子に思いを寄せるとともに、謎を解くミステリー性も感じられたが、ブードゥー教や島に伝わる怨念話はしんどかった。ルネと椰々子との関わりは理解し難かった。さかなの怨念が死者に乗り移って島民を襲う場面はゾンビを彷彿。最後の椰々子と杜弥の再会の場面は良かった。
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途中までは面白かった
謎の多い島、美少女、伝説。わくわく
後半、ゾンビ、人ばんばん死ぬ、ファンタジー??
人間の奥深い怖さとか期待したが、おや?こういうお話?
ついていけなくなった。
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初めは次々に起こる事件を解決していくのかと思ったが、途中から呪いの根源のはなしになり、日本だけでなく外国の話が出始めたあたりからは?が強くなった。
できれば日本の古い風習や後味の悪い話で進めて欲しかった。