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疲れて、自分がしっかり存在してないと感じる全ての人々に読んでほしい。
小学生のささやかな決意。
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「おなかがくちい」という表現を初めて見た。
12歳のもやもやとした言えない気持ち、教室の言い難い空気、をよく表現しているような気がする。
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小学6年生のクラスに漂う、嫌な空気感の描写がすさまじい。主人公の米利(めり)は5年生の時に不登校を一度しており、その時のトラウマを何度も引きずり出される。しかし作者はこの状況を「いじめ」と表現はしない。この学校という状況、制度そのものに疑問を突きつける。大人の視点から読めば「世の中そんなにろくな大人ばかりではない」と片付けられるかもしれない、けれど子どもたちからすれば学校は一度このような状況になってしまえば、逃げ場のない袋小路の地獄なのだ、というのがひしひしと伝わってくる。学校なのに、そこからどう「生き延びるか」という戦場のようなものになっている。そして、その戦場を作り出しているものは何か。その答えが最後の方に描かれているように思う。
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なんとも陰鬱な気分になる作品。
なかなか面倒くさくて、もうお年寄りの私にはじっくり読み耽り、浸る元気がない。
岩瀬さんの作品の主人公はぐちゃぐちゃしながらも、いつもどこか超然としていることが多いが、この作品ではお得意のねちねち感が内なるものに向いていて、一層読むのが苦しいものになっている。
それだけに若い人には共感を持って読まれるのではないか。
読む人を選ぶだろうが、小5から高校生ぐらいまてまに読むと、良くも悪くも忘れがたいものになりそう。
「トリゴラス」の作者である長谷川さんの絵もぴったり。
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岩瀬成子作品の中では、まん中くらいかな。
同じような内容なら『「嘘じゃないよ」と長谷川くんはいった』の方がいい。
もう子どもでないから、本物の子どもがこれを読んで、「私の気持ちを語ってくれている」と感じるか、自信がない。
ストーリー性はあまりないので、登場人物に共感できるかどうかが重要なのだが、正直言ってみんなが共感できる登場人物っていうわけでもない。
どこか暗く、冷めているところが『迷い鳥とんだ』に似ている。
親子のすれ違いを書かせると本当に上手い作家なのだが、ここではそこまでその才能が発揮されていない。
岩瀬作品を初めて読む人には薦めないかなあ。
クラスのいじめ未満みたいな厭な感じはすごくよく出てるので、読む価値は勿論あるが。
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思春期独特の学校生活のつらさ、生きづらさを思い出しました。
誰もが少なからず経験した気持ちかと思います。
主人公と同年代の小学校高学年の子どもがいますが、実態とはだいぶ隔たりがあるような気もします。(メールや行動力など)
中学生くらいのほうがしっくりくるかも。
盛り上がりも特になく、締めくくりも淡々としているので、私にとっては読後感があまり良くありませんでした。
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学校で浮きがちな小学校年生の米利。バス停で会った同級生の昼間くんのことが気になって駅に行ったら、彼は駅の地下道で自由人(ホームレス?)のクニさんと一緒に座っていた……。
些細なことがきっかけになって起こる人間関係の摩擦(いじめ?)に対する思春期の葛藤と成長を描く???
正直言って抽象的なゆらいだ心理描写が多くてとてもわかりにくかった。
これを高学年の子は共感しながら読めるのだろうか?
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子どもって、人ってそうだよなあと思う。表からとか裏からとか、ことによるとひっくり返してみれば、いろんな側面がある。そして、ほんのささいなことがきっかけで、いいことも悪いことも起こる可能性があって、そんなことがすとんとくる話だった。
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学図研の読書会課題図書。
小学校高学年の微妙な心の動きや、集団心理などが描かれている。直接的でないいじめの描写がすごく巧み。話全体に漂う空気感は子供達にこそ共感されるのではないだろうか。
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ひさしぶりに息苦しくなるような本を読んだ気がする。読んでいるうちに自分の小学校、中学校時代の嫌なことばかり思い出す本。自分が加害者だった時間の記憶もあるので、えらそうなことは言えないが、やっぱり日本の学校って救いようがないほど病んでいると思う。そこで死なずにすんで、生き残った自分を恥じないといけないくらい、仕組みとしての問題は大きい。栗原彬さんがどこかで書いていたように「受験戦争」というのはメタファーでなくて、実態そのものである。人がつぎつぎに倒れ、殺される。ともあれ、良い本でした。安易な解決も示してないところもまじめで良いと思った。
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思春期の子どもたちの心の中のモヤモヤが繊細に深く書かれていた。いじめている方もいじめられている方も立場は違っても抱えているという事実は同じ。それとどう付き合っていくか、どう消化していかは人それぞれだが。この年頃の子どもたちはそういうことと戦っているんだということを肝に銘じておきたい。
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どっしりと重たい内容
6年生米利ちゃんは同じクラスの転校生昼間くんと路上にいるクニさんと交流する。
同級生とうまくいかず、5年生のときは学校を休んでいた米利ちゃん
6年生では、昼間くんも米利ちゃんも男子にからかわれたり。
小学生の頃のなんとも逃げ場のない日々を思い出した。学校やクラスっていうのがすべてな感じにどうしてもなってしまう。でも、それぞれ家ではそことは違う世界もあって。
そして、そのなんとも言えない、言葉ではうまく表すのは難しい感じや感情が文章になっていた。
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いじめ、学校、思春期の始まりについて書いた本は山ほどあるけど、この本は…なんというか、すごい。
絵もタイトルも、そして気持ちの描写が、え?これ、あり?って思いながら読んだ。
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重たい。読んでいて子供を小学校に通わせるのが怖くなりました。
軽い気持ちで発せられる、からかいや悪口、クスクス笑い、などなど。する側から見れば大したことないと思えるようなことでも、当事者にとっては逃げ場のない教室の中で攻撃されるようなもの。子供には学校に行かないと他に行ける所がない、というおばあちゃんの台詞に納得。学校怖い。
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参りました。まず題名から引き込まれてしまいました。表紙といい、裏表紙の絵も、こんなのでいいの?と言う感じがしました。よくぞ描いて頂いたな、と。やっぱり心が強くないと生きて行けない世の中なのだ、と。また長谷川集平さんの絵がこの本の内容をよ〜く表現されていていると思いました。