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第一次世界大戦の前後、日本を遠く離れたバンクーバーで日本人の矜持を体現するような野球チームがあった。本書は、その記録のような物語である。端的に言えば熱血野球小説だけど当時のアメリカ大陸における日系一世、二世の苦難とそのような状況下においてもジェントルマンシップを見事に体現して、しかも勝つ事で「キル、ジヤップ」と叫んでいた白人からも尊敬を勝ち得たバンクーバー朝日というチームとそのメンバーが如何に素晴らしいかを記している小説を単純にスポーツ小説にはカテゴライズするのは正しくないのかもしれない。
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1907年、バンクーバーの日本人街にある広場で野球を「遊ぶ」日系の子供達。カナダの白人たちから理不尽な差別を受ける中で、野球で白人たちを見返してやろうと、日系人のみのチーム「バンクーバー朝日」が結成されます。武士道、大和魂を胸に、フェアプレイをモットーとして頑張った彼らが、カナダ社会に与えた影響は大きいと思う。
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旦那の仕事の関係で1年半ほどカナダ・バンクーバーに住んでいた。
昼間は暇なのでバンクーバーのあっちこっちを、ひとりでうろうろして
いることが多かった。
私の散歩コースのひとつになっていたトレーディングのお店で、ホッケー
カードを物色していたら見知らぬ男性から声をかけられた。「中国人か?
日本人か?」。英語で聞かれた。
日本人であると答えると男性はたどたどしい日本語で質問を重ねて来た。
「バンクーバーに日本人の野球チームがあったのを知っているか?」。
その昔、アメリカ同様にカナダにも日本から移り住んだ日本人が多く暮らし
ていた。その日系人たちがいくつもの野球チームを作っていた。
趣味でカナダの野球の歴史を調べているというカナダ人男性の話で初め
て知った。本書はそんな日系人の野球チームのひとつであり、最強であっ
た「バンクーバー朝日」の活躍を描いた小説である。
著者はバンクーバー朝日の初代エースピッチャーであったテディ古本の
ご子息であり、ノンフィクションではなく小説という表現方法なので実際
よりも美化された部分もあるのではないかと思う。
それでも、日系人に対する差別や排日運動という過酷な境遇に晒され
ながら、カナダのトップリーグで優勝を果たすまでには途轍もない苦労
があったであろう。
白人のスポーツである野球で、日本人が白人に勝てるはずがない。当初
は見世物であり、日系人が白人チームにコテンパンにやっつけられるの
を楽しみにしていたカナダの観客たちだったが、バンクーバー朝日の徹底
したフェアプレーと頭脳的な戦略に魅了される。
決して経済的に豊かではなかった日系人たち。人種差別や偏見に晒され
ながらも日本人としての矜持を保ち続けるのは、よほど強い気持ちがなけ
ればならなかったろう。
ただし、本書は読みようによっては危険性をはらんでいる。いわゆる「日本
スゴイ」のようなプロパガンダに利用される危険性だ。
ただ、著者の自身の父親や日本人移民に対しての深い愛情は伝わって
来る。だからこそ、太平洋戦争勃発で解散を余儀なくされ、歴史の波に
消えて行った野球チームのことを書き残しておきたいと思ったのだろうな。
カナダでの日系人への差別についても、歴史としてきちんと書かれた作品を
読んでおかなければと思った。
尚、本書には引退後のテディ古本の「その後」を描いた続編小説があり、そ
の作品も私の手元にある、。次はこの作品だな。
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誰が買ったのかわからないけれど家にあった本を読もうシリーズ。
想像以上に色んな所に気持ちがつながって、複雑な重いと一緒に感動した。
映画化されているようなので、レンタルしに行かなくては。
ピッタリくるかなぁ?
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100年前のカナダに、伝説の日系人野球チームがあった。その名は「バンクーバー朝日」。過酷な労働と貧困、苛烈な人種差別に苦しむ日系人にとって、彼らは唯一の希望の光だった。日系人排斥暴動をのりこえて力をつけ、あくまでもフェアープレーを貫きとおす選手たちの情熱は、徐々に白人たちの心も動かしてゆくのだが…。カナダ?1になるまでの実話を描く感動のストーリー!
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野球は全く分からないけれども、映画は以前観たので懐かしくて読んでみる事にした。日本にいる日本人よりも日本人としての誇りを持ちフェアに戦う姿に野球を知らなくても引き寄せられる。
続きのテディーズアワ−も是非読んでみたい。
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ゲームを一打でひっくり返すホームランはとってもスリリングで劇的だけれど、ヒットを一打も浴びていないのに点を積み重ねる攻撃は精神的に大きなダメージを受ける。恵まれない環境の中、体格や腕力に勝る相手に対し、同じPOWERという土俵対抗するのではなく、戦術や技を駆使したスモールベースボールで柔よく剛を制したバンクーバー朝日はの戦い方に共感を覚える。押してもダメなら引いてみな。壁の大きさに臆することなく挑戦を諦めない心をいつまでも大切にしないといけないね。もう歳だし・・・なんて言っていられない。(o^^o)
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カナダのトロントブルージェイズルの前身の物語で、実際にあった話し。映画化にもなったそう。
人種差別と言う苦難を乗り越え野球にスポーツマンシップに乗っ取り勝ち進む活劇。
日本男児系。