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平易な文章で読みやすく、まるで漫画を読んでいるようにイメージできる。日本人の野球は、昔からスモールベースボールやね。映画も期待。
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20世紀初頭にカナダのバンクーバーで活躍した日系人の野球チーム「バンクーバー朝日」を題材としたノンフィクション的な小説。
カナダに移住した日系人の苦労、受けた差別などの歴史的背景などもわかり、勉強になった。
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どれだけの野球プレーをしてたんだろうか?
カナダ、日本との野球の歴史を知ることができて面白かった。
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20世紀初頭から第1次世界大戦を経て第2次世界大戦直前頃までを背景として、バンクーバーに渡った日本人移民たちが日本人だけの野球チームを作り育てそして時代の波に消えていく歴史小説。
カナダに渡った日本人移民についての本は初めて読んだ。米国の日本人移民の話と同じように黄禍論や対戦国人種という理由での様々な差別に抗って生きる人々の姿には敬服する。また、このような出来事を発見し調べ発表した著者に敬意を表する。
ただ、柱となる野球チームの活動については、潤色を加えてはあるものの、あくまで史実に基づく歴史小説の文脈で書かれているため傍観的であり、臨場感を味わうという野球小説の醍醐味は無い。坂之上の雲や遠い崖そして二つの祖国に近い感じ。
映画化されるそうだが、100年も昔のカナダの片隅での出来事が、今何故取りざたされるのか、そこにある意図の方が興味深いなぁ。
<追記>
新渡戸の武士道が米国で発表されたのが1900年。日本語訳はその約10年後に刊行された。本書の中に出てくる武士道は、カナダ人の場合は新渡戸のものに由来し、日本人移民の口から出るものは古来からの武士道精神に由来すると思われる。したがって両者は似ているが異なる。
1917年はMLBではホワイトソックスがワールドシリーズを制覇し、1919年はブラックソックス事件が起きた年。
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2014.11.16読了
とても読みやすい文章で野球経験の無い自分にも楽しめた。日系カナダ人が戦前にどのような扱いをされてきたか、そして当時の歴史にも触れることができてと興味深い一冊であった。
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サブタイトルに「日系人野球チームの軌跡」とある。メインタイトルは「バンクーバー朝日」、そして間もなくロードショーの映画のタイトルは「バンクーバーの朝日」だ。
1914年にカナダ・バンクーバの地で、たった9人のチームとして誕生した野球チームの名前が「バンクーバー朝日」。チーム名だ。
そのチームの軌跡を映画のタイトルにしたとき、「バンクーバーの朝日」としたのは素晴らしいと思う。本書を読んだあとも、バンクーバーに赤々と朝日が昇ったような爽快な気分だったから。
場所はカナダ・バンクーバーの日本人街。夢を求めて海を渡った日本人たちはやがて激しい排斥運動の餌食となる。「キル・ザ・ジャップ」という罵声、そして暴動。
そのような中で野球を通じて自らを鍛え、そして友情をはぐくみ、さらには地域の理解を勝ち取ってきた男たちの熱いストーリー。
あの三浦しをんさんの「風が強く吹いている」では、たまたま同じおんぼろアパートの住人だった素人ランナーで駅伝チームを作り、チームの実力をつけ、それぞれのランナーが個性を発揮し、そして箱根で輝いた。
バンクーバー朝日は、それをカナダの日本人街から、もっと歴史や地域のきびしい軋轢を乗り越えて、長い年月をかけて輝かしい栄光を築いきあげた。
そのドラマが本書には書かれているのだからのめり込んでしまったのはしかたないだろう。ぜひ映画もこの感動を倍増させてくれる出来となっていることを期待したい。
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20141221
映画化をきっかけに読んでみた。
公開前だったので、キャストを知らないうちに読むことが出来、実在する登場の容姿を想像しながら楽しく読めた。
100年前のカナダで排日運動と闘いながら生き抜いた日本人が居たことを初めて知った。
そんな中、バンクーバー朝日がターミナルリーグで優勝するまでの血と汗にまみれた軌跡を、ワクワクしながら読み進めた。
ミッキーと、テディのなんとも言えない信頼関係が強く印象に残った。
続編のテディズアワーも是非読んでみたい。
あと、作者のテッドYフルモトと、テディ古本との関係性がどうしても気になってしまう…
只のペンネームなのだろうか?
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貧しくて生きていけない日本から旅経った人々の苦しみ、過酷さはいろいろ聞いているが、この作品の日系一世、二世の姿は我々に、又異なった印象を当てえる。
当時のカナダで野球をやり、クラブチームを創り主張しながら生きていく日本人です。感動です。読んで泣きました。
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1900年 カナダに移住した日本人が差別、迫害を受ける中、野球を通してカナダの白人に武士道精神に則ったフェアプレーで支持される
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カナダに住んでる日系二世を中心とした若者達が、白人からの差別に負けず、カナダの野球リーグで、優勝するまでの軌跡を綴った話
ラフプレーされても、やりかえさない武士道の精神に日本人の誇りを感じた。
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100年前にカナダに存在した日系人野球チーム、
伝説として語り継がれてきたその存在は、2002年に甦りました。
伝説の始まりは1907年、日系人排斥の暴動から、
その後、1914年にチームが立ち上がり、、
1926年には、カナダ・リーグで優勝するまでになります。
あくまでフェアプレーを突き通すチームカラーは、
日系人のみならず、白人社会にも影響を与えながら。
著者はテッド・Y・フルモトさん、
チーム初期を牽引したテディ古本さんの息子さん(日本在住)。
文章は粗削りながら、非常に読み応えがあり、
息をのむようなプレーの描写は、グッと迫ってきました。
そんなチームも、先の大戦の影響でばらばらとなります、
カナダ政府による、日系人の強制収容所送りによって。
この行為に対し、カナダ政府が正式に謝罪したのは、1988年、
そして、カナダ野球界で「バンクーバー朝日」が殿堂入りしたのが、2002年。
寡聞にして、知りませんでした、、1988年も、2002年の出来事も。
まだまだ知られざる物語はあるのだなと、あらためて。
そうそう、『KANO』は台湾における差別の超克でした、
時期的には被っており、先の大戦が影を落としたのも同じ。
どちらも映画にもなっているようで、
機会があれば是非、見比べてみたいところです。
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白人にも敬意を払われるほどのチーム、バンクーバー朝日。
差別、戦争にその運命を絶たれる。
テディ古本のその後の話が気になる。
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最近野球を題材にした映画が続いておりますが、これがそのきっかけだったのかもしれません。書店にはこの「バンクーバー朝日」と、「バンクーバーの朝日」という本が並んでおります。最初どう違うのかわかりませんでしたが、こちらを読み終えて、「の」を書店でパラパラと読んでみると、どうやらこちらの方がノンフィクションに近い、つまり実話に近い物語だったようです。
・1914年、カナダ・バンクーバーには、多くの日本人移民が住みついており、苛酷な労働条件、生活環境の中で日々過ごしていた。その日本人移民の心の支えになるものとして、当時カナダでも人気のあった野球に日本人チームとして参加すべく「朝日」は結成されたとのこと。
・最初「朝日」は実業団チームのような形(選手は各々仕事を持っていて、それが済んでから練習する)で始まり、やがて地元でNo1になり、プロ野球のリーグに参戦。最後はカナダでNo1になった後、突然解散してしまうまでの話を、ピッチャーであるテディ古本を中心に書かれておりました。
・「朝日」は設立の趣旨により、日本人移民だけで結成されたチームであるため、選手の数はいつも9人というギリギリの数だったようで、ピッチャーは2人でしたが、野手との兼任。他の選手も補欠がいないので、どんなに苛酷な試合でもこなしていったようです。
・カナダの野球は、力自慢の選手が豪快にボールを投げ、それを豪快に打ち返す、荒っぽい試合。それに対し「朝日」は、力では負けるので、ピッチャーはコントロールと変化球、バッターはバントを多用する地味な戦法。当初大味なプレーを好んでいたカナダ人も、緻密なプレーと、武士道精神に則った「朝日」のフェアなプレーを次第に支持するようになる。
・但し、移民としての日本人の労働環境は厳しく、しかも日本人はまじめでよく働くため、それがカナダの労働者の仕事を奪う結果となり、時には仕事を奪われた白人たちが、日本人街で暴動を起こしたり、政府の移民への規制が厳しくなったりと、多くの苦労があったようです。
・それでも「朝日」の評判は本国・日本にも伝わり、日本で結成間もない巨人軍が渡米した際、「朝日」との親善試合を行った記録があるとのことで、その時は沢村栄治が投げたとのこと。
・100年近く前の出来事なので、どこまでが史料に基づく実話で、どこまでがフィクションなのかわかりませんが、おそらくカナダNo1になったことは事実で、その後解散したことも事実のようです。
・解散の理由は簡単で、太平洋戦争の勃発により、カナダは連合国側で参戦し、日本人は捕虜収容所に強制隔離されてしまったため。バラバラになってしまったメンバーが、戦後再び集まって「朝日」が復活することはなかったようです。
・そんな「朝日」ですが、2002年、カナダのトロントで行われた、トロント・ブルージェイズとシアトルマリナーズ(イチロー、佐々木、長谷川が所属)の試合では、「朝日」の選手たち5人が登場。すでに90歳を超えた日本人が始球式を行い、会場を驚かせ、かつ大喝采を浴びたそうです。また、その翌年、「バンクーバー朝日」はカナダの野��殿堂入りを果たしたとのこと。
・と、ここでなにゆえ急に「朝日」が発掘され、注目を浴びるようになったかというと、実はこの本の作者が、「朝日」のピッチャーをやっていたテディー古本の息子(?)か孫のようで、作者は長年この「朝日」の研究を続けてきて、それが注目されてきたらしい。
ということで、映画の宣伝ではかなり感動的な内容になっているようですが、実は本の中身としてはそれほどでもありません。実際には白人主義の社会で生きるだけでも大変な時代に、その白人相手に戦っていく苦労は並大抵のことではなかったかと推測されますが、それらがうまく伝わってこなかったのは残念。
それでも100年前の遠い異国の地で、「日本人の誇り」を胸に活躍した野球選手がいたことを知ることができ、大きな収穫でした。
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一昨年ぐらいか、テレビでバンクーバーに「朝日」って野球チームがあった事を紹介していた。
その後、映画にもなったようで。
で、映画は「バンクーバーの朝日」って間に、「の」が入るが、この本は「バンクーバー朝日」で「の」は入らない。
本屋さんでは、映画の元になった「バンクーバーの朝日」ってのも有り、買う時にどちらか迷ったが、パラ読みしてみて、こっちの方がより史実に基づいているようだったので、こっちを読んでみた。
こっちの本も脚色はしてあると思うけど、なかなか面白かった。
およそ100年前、大正時代、日本は貧富の差が激しく、世界の各地へ移民に出た。
中国、ハワイ、ブラジル、アメリカ、そしてカナダ。
それぞれ、どの地域も大変な苦労が有っただろう。
この本の舞台はカナダ。
そもそも、バンクーバーに日本街が有った事さえ知らなかった。
一次、二次の世界大戦を控え、大変な迫害を受けたようだ。
そんな中、日本人だけの野球チームを作り、武士道精神を貫き、カナダリーグで優勝までする物語。
実際に有った事だから、凄い先輩方が居たもんだと感心してしまうし、誇りに思う。
山崎豊子の「二つの祖国」「大地の子」は是非、読んでもらいたいし、ブラジル移民を題材にした、垣根涼介の「ワイルド・ソウル」も良い。
どれだけ我々の先輩方が苦労して来られたか。
そして今でも日系一世、二世の方々の苦労を知るべきだと思う。
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20世紀初頭のカナダの日系人による野球チームを題材にした小説。サラリーマン作家による人物描写は素人くさいが、さっくり読める。2014年末に東宝が映画化。