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アウトドアメーカー「モンベル」の創業者でありオーナー、辰野勇氏の著書。幼少時代のエピソードや起業の経緯、そして経営者として下した大きな決断を記した内容となっている。
辰野氏自身もクライミングやカヌーなどアウトドアに精通しており、自身の豊富な経験が多くの製品を生み出し、また過酷なフィールドでの経験が企業経営の規範となっているようだ。
ビジネスのノウハウよりも、カスタマーサポートや社会貢献活動に、多くの頁を割いていたのが印象的だった。
多くの登山家や冒険家と同じように、辰野氏の文章も非常に洗練されていて、雄大な自然に向き合う人々に特有の、ある種達観したような雰囲気が感じられた。
そろそろ経営者としては引退を意識する齢のようだが、モンベル社にはいつまでも人と自然にやさしい企業であり続けていただきたいと思う。
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Asian Reading アジアの活読
モンベル7つの決断 辰野 勇 ヤマケイ新書
世界のパタゴニアにも負けていないJapan Out Door ブランドの雄モンベル。屈指のアルピニストにして創業者の筆者が、顧問弁護士からもっとも大切なのは「決断力」だといわれ、これまでの8つの決断を解説。冒険者のLeading Edge 、津波対策の浮クッションの開発、など。Titleは7つですが、岳人復刊をAdd。アジアの活読としても応援するぜ、!ベイサイドマリーナで読了。
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Patagoniaのイシュナード氏と似て非なる感じ。
一度商社に入った経験が
生かされているのがまた興味深い。
人生どんな経験が生きてくるかわからないなあと思う次第。
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アウトドアの考えと企業の話を実にうまくまとめていると思います。
「趣味」の一面が強いアウトドアでどう商売をやっていくかというのが、著者のりねんでは明確に述べられているのが特徴だと思います。
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アウトドアギアメーカーのモンベン創設者の本である。
冒険者は意外にも繊細で臆病者であるという。
常に危険と隣り合わせということはいろんな事に気を使い、何かあれば直ぐに判断が必要になる。
この冒険者の経験がモンベルという会社の経営、発展にも大きく関わっていることごよく分かった。
ある学者が"とんでも無いことをする冒険者は全人口の0.5%しかいない。だかその人達がいたからこそ、安全で平和なこの世界を暮らしている"と言っているそうである。
また、この本を読むと、無駄な経験は一つも無い事に気づかされる。
著者も職を仕方なく変えたり、自分の好きな物を作れない時期があったようだが、結果から言うと、その経験も会社を運営していく上で役に立つことになる。
人生、経験したもの勝ちだね。
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アウトドア総合メーカー「モンベル」創業者辰野勇さんの経営自伝。自身も登山家であったことから、登山と経営をリンクさせながら、その真髄を語っている。
経営者として大胆な決断の裏には臆病でリスクを大いに恐れるリアルな人間の姿があった。しかし登山同様、ありとあらゆることを想定した上で、最後は自分で決めたこと、信じた道は潔く闊達に歩み続けるシンプルな力強さをひしひしと感じた。
アメリカの名門ブランド「パタゴニア」との提携、そしてそこからの決別への道すじは、あまりにスぺクタルな決断すぎて、まさに雪山の頂上を目指し、命に関わる重要な決断を随時行っていく登山家の勇姿そのものであった。
国産メーカーとして、質の高い商品と世界を変えることに情熱をもって取り組むモンベル社員の取り組みに感化されずにはいられない。
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登山家は怖がりだ。晴天の日に雨具を持ち歩き、日帰り登山でもヘッドランプをザックに忍ばせる。命がけのリスクマネジメントは会社経営にも通じる。
p13 決断の定義とは、将来を見据えてあえて困難な道を選ぶこと
P28 資金よりも28歳で起業するという時間軸のタイミングがより大切だと考えた
p168 アルパインスタイル
p183 失敗を恐れずチャレンジしろと口では言うが、いざ遭難すれば世論は厳しい。そんな社会では、限界に果敢に挑戦しようとする若者は育つまい。leading edge
P186 行動以前にもっと重要なのが、行為の目的を明確に自覚することだ。社長業というリーダーの仕事は、会社の事業の意味と目的を明確に社員に示すこと。
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購入後、前半を読んで積読だった本。
後半がよかった。モンベルクラブ会員が日本全国のアウトドアフィールドで歓迎してもらえたら素晴らしいというフレンドエリアのコンセプト。割引が受けられるなど知ってはいたが、そんな思いから生まれたものとは知らなかった。
岳人も表紙が変わったな、と思っていたらモンベルが引継いだ事業だったとは。
自分の仕事も含め大量消費でしか回らない今の経済って何だろうと思っているのだけれど、いい社会やいい未来って創造すること出来るかもしれない、と思えた。個人の活動にはやはり影響及ぼす範囲に限界があるかもしれないが、企業で活動することで夢はもっと実現しやすくなる、そんな感じ。
創業者が語る言葉は夢や希望があっていい。
2019.3.25
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地域でも有名な進学校で、いわゆる名門大学に多くの卒業生を送りこんでいる、ある私立学校の理事長によれば、勉強のできる生徒には、必ず共通点がある。それは、「集中力、持続力、判断力」である。この話を聞いたある弁護士は、もっと大切なものがあるという。それは、「決断力」である。
アウトドア商品を開発している株式会社モンベルの辰野現会長は、モンベルの起業から今まで、7つの決断(本書ではなぜか8つ)をしてきた。
①28歳、資金ゼロからの企業:登記時の資本金は親から借り、登記後全額返金し、資金ゼロからの出発
②小さな世界戦略:欧州、南半球と自ら足を運び、ニーズや商習慣を学ぶ
③パタゴニアとの決別:自社ブランド商品へのこだわりのため、売り上げの25%あったパタゴニアと決別
④直営店出店:お客様の声を直接聞く体制を整えるための直営店を出店
⑤価格リストラ:直営店と値引きできる小売店の二重価格解消のため定価を引き下げ
⑥モンベルクラブ会員制度の発足:ファンづくり、社会貢献、地域貢献のための会員制度発足
⑦アウトドア義援隊:阪神、東日本大震災で、寝袋などアウトドア商品、ボランィアなどで貢献
⑧山岳雑誌「岳人」発刊:小売書店に頼らず、定期購読制度への移行を軸として「岳人」を継承
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芯の通った考え方が示されていて、気持ちよかった。決断が必要な場面の見極めと、実行。諦めないやつを負かすことはできないというベイ・ブルースの言葉を思い出した。
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28才でモンベル創業、勤務していた商社との関連からデュポン社の新しい繊維を取り入れ成長。日本を代表するアウトドアブランドへ、気がつけば私もモンベラー
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モンベルが日本の会社と知らなかった。ダクロンの寝袋。モンベルとは。知らず知らずに身近になっていたのだ。
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いい会社だと思う、きっと世の中で長く続く会社は社長の考えが素晴らしいからだろうなー
そして、作者の透き通った考え、読んでいてここまで読みやすく透き通った文章かけるのは、それだけ自然に身を置いてきた人だからか、アウトドア を極めるとこういうクリアな考えを持てるんだろうか
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ビジネスに必要な力、「集中力」「持続力」「判断力」そして「決断力」。
正直自分は、集中力、持続力、判断力、いずれも次第点以下がいいところだろう。なので辰野さんと違ってビジネスでは成功の蚊帳の外だし、有名学校にも縁がない。。。
ただ「決断力」に限っては(たとえ実際不足してたとしても)決してそれが劣っているなどとは口が裂けても言えない。決断力こそ人間の器そのものであって、またカッコよさの指標であると思っている。
決断力を発揮するにはそれ以前にそれを発揮するフィールドに身を置くように行動することが同時に必要不可欠な重要アクションだと思う。
本書とは関係なく、自分に最近色々な出来事が起こっていたりするのだが、ここ5年、いや10年?すっかり殻にこもっていた生き方をしていたことに気づき、反省と気づいてよかった安堵をなんとも複雑な気持ちで感じていたりした。
そんな中で本書を読んで気づいたキーワード「決断力」、もっと視野を広げなければっ...!
(著者の本「軌跡」と被るが、本書に最も感銘を受けたのは”8章”と”おわりに”かもしれない。もし自分が社長になったら絶対支持したいといえる内容であった。)
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登山が趣味の私。モンベルにはお世話になっているので、地元の図書館にて本書を手に取ってみた。
なにかと、創業者ものに弱い私だ。2代目などにはあまり興味が湧かない。私にとっては、創業者が書いた、ということが重要なのだ。
辰野勇。
オリジナルブランドのアウトドア用品を販売するメーカー、モンベルの創業者だ。
『モンベル 7つの決断』と題される本書。若かりし日々の活動、仕事に対する思いから始まり、モンベルの沿革について、決断というテーマで書かれている。
会員向けイベント『モンベルフレンドフェア』というものが日本の各地で開催されている。大阪で開催される際は私も足を運ぶことがある。かなり高い確率で会場に辰野さんがおられる。会場での講演もあるので、何度か実際に講演を拝聴させて頂いた。
とても元気で、モンベル大好き!すごいだろ!という自信が溢れ出ている印象だ。
本書でも、事業の拡大の軌跡が語られる。
とてつもない、野心と情熱。そして冒険心、決断。本から熱が発されているのかと思えるほどのパワーを感じる。
取引先との決別や無慈悲な決断。そこでは信用や裏切りが目まぐるしく繰り広げられてきたのだろう。自分本位と言えばそうなのかもしれない。とにかく自己実現に燃えているのだ。敵も多かっただろう。失望もされ、バカにもされただろう。
ところがモンベルの規模が大きくなってくると『この人は強い』と思わせるものがあるのだ。
今では初心者も、直営店で店員さんに相談しながら、道具を吟味できる。当時のアウトドア用品はBtoB。要は、メーカー→商社→小売り店の形だ。末端の客はメーカーとは離れたところで製品を手にすることになる。
モンベルの発展において重要だったことは、メーカーが製品の性能を、直接客に売り込むことが出来、客も作り手から製品の解説を聞くこと出来たことである。直営店でBtoCに切り替えたことは本当に素晴らしいと思う。モンベルの成功は、ユーザーへ直接働きかけたことにある。
現在は会長職をされている辰野氏だが、これからも表舞台で元気にやってほしい。
日本のアウトドアスポーツを支えるメーカーを作った偉業を称えたい。
読了。