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やっぱり伊坂氏は面白いなぁ。こんなにコロコロ視点が変わるのに、ちゃんと読者の心を引きつけたままにしておけるなんて改めてすごいなと。
時を超えて、勇気は伝染する。本当にそうならいいのに。
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「勇気とは、勇気を持っている人間からしか学ぶことができない」
「作家の影響力なんて高が知れているでしょ。それより、父親としての影響力を発揮して欲しいんだけど」
「敢然とドリブルで敵地に飛び込み、キーパーすら抜いて、ペナルティエリア内で相手の反則をもらった。あれはもう、神の技だった。神様のドリブルだ」
「神様ってドリブルするの?」
「人間には選択する瞬間がある。決断の瞬間だ。フォワードが大事な試合で、ペナルティエリアに入り、シュートに行くのかパスをするのか、それも決断の一つだろう。その時、試されるのは、判断力や決断力ではなく、勇気なんだと思う。決断を求められる場面が、人には突然、訪れる。勇気の量を試される」
「じゃあ、私はどうすればいいんだ。大きな力が、私たちを動かしているのだとしたら、私の意志や決断に意味があるのか」
「簡単だよ。何をしても、大きな影響がないんだったら」
「だったら」
「子供たちに自慢できるほうを選べばいいんだから」
「臆病は伝染する」
『「私は、あの時の、小津が試された勇気のことを知りたかったのかもしれない」
「なぜですか」
「今、私に必要なものがそれだからだ」勇気は、勇気を持った人間からしか教わることができないからだ。』
「よく父が言っていた。『臆病は伝染する』と。心理学者の言葉らしいが、それは説得力がある。臆病や恐怖は伝染するんだろう。一人が挫ければ、恐怖にしゃがみ込めば、隣の者もそうする。それがどんどん連鎖し、誰も未来に期待できなくなる。」
「臆病は伝染する」
「ああ、それか」
「お父さんは作品の中にも、その言葉を引用されていました」
「よっぽど気に入っていたんだろう。心配性だったから、その言葉に共感したのはよく分かる」
「でも、続きがあるんですよ」
「続きが?」
「心理学者の言葉は続きがあるんです。それもちゃんと引用されています」
「続くのか」
「『そして、勇気も伝染する』」
「え」
「臆病は伝染する。そして、勇気も伝染する」
「二十七年前、大臣が子供を救った勇気も、おそらく誰かに伝染したはずです」
『ダイエット食品のメーカーに電話をかけ、「今までのあなたのやり方より効率的です、と箱に書いてあるが、いったい僕の何を知っているんだ」と怒ったこともあった。』
『政治家だって同じだ。国民の支持率ばかりを気にして、畏縮している。国民が、「いいですね」なんて賛成できることばっかりやるんだったら、政治家なんて不要だ! そうだろう? 政治家がやらなくてはいけないことは、普通の人間が反対しそうなことを、どうにか推し進めることにあるんじゃないのか。』
「あなたには申し訳ないが、そうなったらもう仕方がない。後ろめたいことはないし、書きたい人間はいくらでも書きたいものを書く。人は、信じたいものを信じる。空は青く、海は広く、政治家は叩かれる。臆病は伝染し、男は浮気をする」
「先ほどこのカードの記録を確認したところ、あるダイエット商品のコマーシャルがありました」
「ダイエット商品の?」
「新しい運動器具のようですが、いまのところ、そのような商品が流通している情報は確認できていません」
「未来のダイエット商品だったりして ー 良さそうな商品ですか?」
「最後に、大きく、広告のコピーが流れました」
「どういう?」
「『あなたの今までのやり方よりも、より効果的に、求めていた結果が得られます』と」
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面白かった!最近の伊坂さんは、やっぱり政治とか権力とか大きなものに個人が立ち向かうべき、みたいなものが多い気がする。色々なストーリーが交錯して、わかるようなわからないような…。最後の僕(時間スリ)、が誰だったのかわからずモヤモヤ。
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パラレルワールド
Aという世界A'という世界。
少しだけ世界が変わっている。
2020.1.20
再読
全く読んだ記憶が無かったがどうやら昔に読んだことがあったようです笑
読んでても思い出さなかったのに、、、
伊坂幸太郎さんの特有のリンクが楽しめます。浮気の電話とか何気ない所が繋がってたんですねー
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面白かったです。短篇集として読みました。長編として読むとなかなか複雑で難しい。なので今度もう一度長編として読もうと思います。
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伊坂作品らしい短辺集。
個人的には、「PK」のラストで一番ニヤリw
後半少しSFっぽい内容になったりで、短辺の中で世界観に入り込むのは少し難しいけど、ファンの僕には楽しめた作品でした。
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「臆病は伝染する。そして、勇気も伝染する」
時を越えて、世界を越える。
何かひょんなことで、世界の流れを変えることはできるのだろうか。
あのささやかな虫が、数秒間だけ時間を止める能力が、PKの1ゴールが、世界を変えることだってある。
それなら、少しの勇気があれば、もっともっと大きく世界を変えることができるのかもしれない。
繋がるようで繋がらない、不思議なSFの世界。
解説を読んでやっと少しだけ理解できた。
少し物足りない。
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勇気は伝染するという言葉がまず印象的だった。
3部構成ですが、相互に関係していて、3部目の話で1部目と2部目の関係がよくわからなくなる・・・結局、どっちかがパラレルだったのだろうか?もっかい読んでちゃんとそのあたりを確かめたいが、いつになるやら・・・
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内容を理解するのに力を使った。
所々に、ぐっと引き込まれる瞬間があり
手が止まらなくなる部分もあった。
伊坂幸太郎の伏線を拾いきれなかったので、もう一回読みたい。
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おもしろかったです!
今までにあまりなかったSF要素に???となる部分もありましたが…
「PK」「超人」「密使」。短編のようで長編。
いつものようにちらつく伏線とパラレルワールドの関係。
小説家の父親の「次郎君」のお話。伊坂さんのこういうセンスが大好きです。
「臆病は伝染する。しかし、勇気も伝染する」
見えない力と闘う父親。赤ちゃんを助けた大臣。サッカー選手。戦隊ヒーロー。
誰かの勇気が誰かに勇気を与える。ヒーローとは?正義とは?
得体のしれない不安感が漂う作品でありながら、なぜか勇気をもらえる不思議な作品でした。
解説に書かれてあった、伊坂さんの仮面ライダーのお話がとてもよかった。
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伊坂さんらしい作品。
いろんな話が、のちのちどんどん繋がっていって。
でも今回はちょっと難しかった!最後の解説を含めてやっとなんとか、でも…っていうちょっと不完全燃焼。
相変わらず日常の中にある非日常のこの世界観は好きだなと思わせられる。
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人は勇気を試される時がある。それが大きな勇気か小さな勇気かは問題ではない。
道で拾った100円を交番に届けるか届けないか、そんなどうでも良い様な出来事にも大きな意味がある。小さな決断、勇気、正義が大きなドミノを倒すきっかけにもきっとなり得るはずだ。
本書の中で、自分の選択はさほど重要ではなくて、例えば拾った100円を届けたとしても世界は変わらない。届けなかったとしても世界は変わらない。だったら自分の子供に自慢出来る方を選べばいい。と書かれている。
誰かに誇れる自分でありたいし、自分自身に誇れる自分でありたい。
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伊坂さん独特のテンポで進む、ちょっと奇怪な三つの短編集。繋がりが緩い分、読みやすい。「これが、こうなります。」
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読み終わってすぐ、
頭の中で繋がりを整理するものの
もっかい読まないと!と思わせる。
感想はその後に書こう。
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一言。面白かった!伊坂さんらしさ全開の作品。フィッシュストーリー等が気に入った人なら、この作品もきっと気に入るはず。