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年が明けてもディック祭り!
まったく読む気を起こさないタイトル、何度目かの核戦争後の世界、はびこるミュータント、秘密警察、1年後までは正確に予知できる超能力者ジョーンズ、深宇宙からやってくる巨大な単細胞生物、思想統制・・・これらを組み合わせるとどんな物語ができるというのでしょう。ディックはやってしまいます。
当然、ある結末へ向かってまっしぐらとはなりません。突然立場が逆転してしまったり、環境が変わってしまったりと、非常に奇妙な小説なのですが、こんなことは現実世界では良くあること。これは寓話なのか?と思い始めるともう止まらない。ディック・ワールドへどっぷり~
なんという作家だ!
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久々のディック。主要な登場人物も少なく
かかわりもシンプルで、これはスラスラ読める
自分がその時知り・経験している、
また1年後という制限があっても、
未来が見通せて、他人が何をするか
自分がどうなるか、世界がどうなるか、
わかってしまう人間に、
起こってしまったことから、
その意味を顧みることしかできない普通の人間が、
未来を夢見て、または確定していることに挑み、
まんまと踊らされる踊り続けるのだけど、
それすら物語を追う人間にとっては過去でしかない、
起こってしまったことの後追い。
意外と(文字通り)歪んだ逆転のハッピーエンド?
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未来が見えても変えられない男の苦悩、登場人物の無気力感(ディック作品の好きなとこ)、金星人と立場逆転のオチ(本人達は幸せ)