紙の本
シリーズその4
2015/02/05 01:55
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はにーとーすと - この投稿者のレビュー一覧を見る
年に一冊のペースで刊行されているこのシリーズ。
今回は前作から続いているカイと三四郎の間に漂う微妙な気持ちのすれ違いと
そこから生じた2人の、これまた微妙な距離感からくるお互いの葛藤をまるっと一冊堪能するという内容です。
その中でも特に、カイがいろいろと苦しくなってどうしたらいいのかぐるぐる悩んで煮詰まった挙句
三四郎に思いの丈を言い募るシーンがとても印象的でした。
更に前作に続き今回もあの、三四郎がぐだぐだと頭で考えています。
いつもなら自分から近寄ったりしない凱に相談なんかするんですから、彼なりに相当考えているんだと分かります。
第三者から見ればカイと三四郎って全くかみ合ってないように見えても、でも実は根っこはしっかりとバディとして繋がっているんだなぁと
ハラハラしながらも安心して読み進められるからこの2人はやめられない!
今回もノンストップで読了できました。
カイと三四郎の距離はなかなか縮まってくれませんが、2人を含めた様々な事態はじわじわと進んでいます。
ラストは思いもよらぬ事件が起こって次刊に続く、です。
えーっ、また1年待たなきゃいけないのぉ!
と思いましたが、久能さんがあとがきで次のお話はすでに8割上がっているとのこと。
もしかしたら案外早く5巻を読むことができるかも?!と、期待しつつ今から楽しみに待ちたいと思います。
それから三四郎には是非とも次こそは、精神的にも肉体的にも回復していてほしいなぁと願うばかりです(笑)
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心臓が痛い。
私はカイ至上主義で、読んでいる途中でもカイに同調しながら(おまえは月人か)読んでいるからか、「あの」場面でほぼカイと同時に涙がぶわっ…!と(T□T)
何を見て、何を感じて泣いたのかは、読んだ人にだけわかるということで……まあ、三四郎もあれですね、おいたわしや←。えっ、三四郎も好きですよ!扱いがカイと違いすぎるって?いやそれはカイが好き過ぎるだけです/笑。
なにはともあれ、ラストではすこーしだけカイがふっきれたような顔をしているので安堵しました。
次巻ももう半分以上書き上げているという事なので、今年中は無理でもまた来年には読めるかな。
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かれこれ20年に渡って続いているシリーズである。
番外編と銘打たれているものの『カデンツァ』が『青の軌跡』と地続き、本筋であるのは明らかだ。
第1巻からのファンはジュール=ヴェルヌを降りるまでの作品と思っていただけに
これはうれしい誤算である。また作者も誤算だったであろう。番外編とつけてしまったのが物語っている。
4巻は事件が巻き起こる前の、いわば溜めの部分だ。
カイと三四郎の前にたれこめた行き場のない、出口のない、また答えのない問答が、
思考を得意としない三四郎の前に大きく立ちはだかり、
彼の双子の弟ではないが、ざまあみろと胸がすく想いである。
ちゃんとカイと立ち向かいなさい。男なら逃げるなよと。
三四郎の自由な生き方は個人的に好きだけれど、周りにはいて欲しくないタイプである。
カイは本当に大変だ。惚れたほうがいつだってつらいのだ。
なんだかよくわかりませんが、ネタバレを回避するとこんな感じです。
派手な事件が起きる前、不穏な前夜とも取れますが、
じつは『青の軌跡』のテーマど真ん中なのではないだろうか。
生きた人間の息吹、苦悩、生き様がこの作品にはある。
人が二人いればそれだけで摩擦が起きる、それが世の常。
それがどんなにいとおしい相手でも、いやいとおしい相手だからこそ、
無視することはできないのじゃないかな。無視どころか煩悶する。
それが今回の三四郎です。
長いシリーズのなかで少しずつ距離が縮まってきた彼らだけれど、
着地点は違う道を歩く気配がし、そのラストで締めたはずでした。
でも結局、カイは三四郎を好きでたまらないのだな。
だからこそ『カデンツァ』は、番外編に収まらなかったのではないだろうか。
まただからこそ、思考を得意としない三四郎に、カイは自分にとって何者だ、
と作者は迫ってくれたのではないだろうか。
この続編の着地点が三四郎に依存(執着)するカイを解き放つものになるかはわからないけれど、
なんとなくそんな予感はするものの、いやもうラブラブで行っちゃえよ!
三四郎嫁に行っちゃえ、シリーズここまで読んだんだから作者様お願い!と祈ってしまうんだけど、
そうはならないだろうなあ。いやわかんないですけどね。
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カイと三四郎のもどかしい関係がさらに悪化することで,少し光明が見えた気がした.一方プランBの実行前にリリアン誘拐,盛り上がる展開に次巻が楽しみ.
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1-5までの読んだ感想をブログにて書いてます。
もし良ければこちらでご覧下さい(*_ _)人
http://soranekotan.blog.jp/archives/1719032.html