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「各々の事情」を有する“藩校”なので、勢いが在った場所も、余り盛んでも無かった場所も在る。“成果”と言える「人材の輩出」を特記出来る場所も在れば、必ずしもその限りでもない場所も在る…しかし、「地方で各々に教育機関を設けた」ということが、この国の文化の“深さ”や“広さ”を支えたことは間違いない。更に…“藩校”の跡は今日でも観光施設であるばかりか、文化施設となっている例も在る。加えて、“藩校”で「往年の青少年も学んだ」ということを地元の児童生徒に確りと伝えるような試みも多い。本書にはそういう話題も多く在る…
本書では、自身で立寄った経過の在る地域も、その限りでもない地域も在るので「何処かへ行きたい症候群」が読了後に強く疼く羽目に陥ってしまったが、それはそれとして一部の藩校で行われたような「卑怯な振る舞いに及ぶな!」と戒めたようなことや、古典に触れて読解力や作文力を高めるような教育を行ったという史実…顧て今日に活かすに値することであると思った…
大変に読み易い型でもあり、内容も色々な意味で興味深い一冊…強くお奨めしたい!!