紙の本
まあまあかな
2017/04/14 16:26
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トム - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙がきれいで買ってみました。続きは買わないかなあ。
紙の本
少女趣味…。
2016/01/04 20:32
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名無し - この投稿者のレビュー一覧を見る
着物と文学を組み合わせたミステリー。元ネタを知ってるとより面白いとおもう。ただ、主人公やその周辺、設定は典型的で少女趣味すぎる。
着物好きな人にお茶うけ代わりにどうぞ、な感じ。
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期待以上に良かったー。京都が舞台の話でも京都弁をつかわない本がたくさんあるなか、これはちゃんと京都弁なのが嬉しい。謎も可愛らしくも切なくどの話も良かった。
着物のことは全くわからないけど、想像するだけでも楽しく鹿乃も慧も良かった。
シリーズ化して欲しい。
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最後の章は読んでいて微笑ましくもほろ苦い恋そのものを感じた。全編通して着物に対する愛。秘めた思いが読み取れ秀逸。
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着物好きの高校生・鹿乃と、大学の先生の慧ちゃんが、お祖母ちゃんが遺した着物の謎を解いていく。
今まで古書や古い時計、絵画に纏わる謎解き話を読んで来たけど、着物は初めて。その着物たちも、柄の源氏車が壊れたり、泣いたりと、自己主張が強い!ちょっとファンタジー、少し間違えればホラー(笑)しかし、京都を舞台に、慧ちゃん以外の登場人物は京言葉を使っているから、ゆったりとした雰囲気です。
登場人物も鹿乃、慧ちゃん、お兄ちゃんの良鷹、回想の中のお祖母ちゃんに抑えられているところも良い。
鹿乃は慧ちゃんのことが好きだけど、慧ちゃんは。。。?ライバルになりそう?な春野の出現に、モヤモヤしている感じだけど。。。
お祖母ちゃんが遺した蔵の着物は、まだたくさんあるようだし、物語も続いていくのだろうか。
スタート時点では高校2年3月だったけど、終わったところでは高校3年生。徐々に月日を重ねて、高校を卒業したらどうなるのだろう。
3話目の「星月夜」のお祖母ちゃんとお祖父ちゃんのエピソードは、鼻血を噴きそうでした。
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着物の描写が丁寧で楽しいし、人物描写も読み手の想像に易しい。慧くん分かりやすい(笑)
ファンタジックなお話と念頭に置いておいたら問題ないだろうけど、その認識があまりなかったので最初の“元に戻す”くだりは一瞬おいてかれた感があった。
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おしゃれなお話。高尾滋さんにコミカライズして欲しい!着物を休日に着て出かけられる環境ってかなりうらやましいかも。春野くんが心につっかかった。それから…出てきた大学はおそらくうちの大学なので、うれしかった。
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久々に少女小説っぽい話を読みました。うーん、さらりとは読めますが、今回同時期に発売された谷さんのシリーズを念頭に置くと、ちょっと物足りない気がしました。
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アンティークのお着物に残された、過去の持ち主の
心残りを着物の柄などを手がかりにして解決してゆくファンタジー。最近の紹介文はすぐミステリという言葉を使いたがるが、ミステリと言うには謎解き要素の薄いものが多い。
これもその一つで、確かに着物の由縁や見立てを駆使して人の心を解くのだけれど、ミステリとはちょっと違う。和風の心理ファンタジーと名付けたほうが良い。
旧華族の野々宮家の令嬢鹿乃は、古美術商の兄と大学の准教授の青年とともに暮らす高校生。レトロな洋館に住み、祖母の遺したアンティーク着物を纏いながら、穏やかな日常を送っている。ところがここにある着物、どれも普通の着物ではなく「声」を発したり柄が普通でなかったりと曰くがある。怪奇現象を起こすこの着物に残った持ち主の心残りを解決することに、鹿乃はなるのだが…というお話。
素敵で閉鎖的な住まいがまず、自分だけの理想の世界だし、着物の描写がなんとも美しい。手触りの柔らかさや絹の冷たい滑らかさが思い起こされる。実際の着物の写真なども眺めて想像力を増して読むと更に楽しいだろう。
お能に和歌にお着物に、旧華族の家柄。そして鹿乃を守るような素敵な青年たち。淡い恋。こんな立場になってみたいものだわと憧れる道具立て。古風で、上品な明治以降の小説世界を、現代の読みやすさで仕立て直したオトナ女子もOKな少女小説だと思う。
出てくる生活感がおっとりと優雅で、文章も淡々とあわい感じ。細かい所までそういう意識が張り巡らされて言葉遣いも徹底した京都のお屋敷言葉。和モダンの上品な令嬢の暮らしを疑似体験して楽しんだり、このお話の主人公である着物の美しさを堪能したりするには、いい。一時の夢の世界を、手箱をあけてみている。そんなおはなしだった。
持ち味とはいえさらりと読みすぎたかなと思わせる文体なのでちょっと読み応えには欠けるかも。道具立てを堪能するお話なのでこれはこれでいいのか。ちょっとだけ物足りないので星3つ。
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趣味にどんぴしゃり。アンティーク着物に京都、着物着る可愛い女の子に居候の若い偏屈准教授(兄の親友)。おまけにお嬢様学校!女の子が頭はそこそこ悪くなく、でも引き継がれる伝統的な知識と教養を駆使して大好きだった亡きおばあさまの謎を解いて行く。
とても着物の描写がきれいなので、是非続きが読みたいです。
訳ありの居候氏との恋愛模様がちょっと楽しみ。きょうだいとギリギリ重なるくらいの年齢差は美味しい。
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なるほど、読ませたい読者層がはっきりした本だなあ。たくさん売れたら第二弾が書かれるのだろうというのが分かるつくりだった。中身は、悪くはないけど、他人にこれいいよ!と勧めるレベルではないなあ、という印象。
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日常ミステリと思いきや何の前振りもなくファンタジー要素が入って特に理由もなく受け入れられ主軸に進行していくので最初置いてかれる。加えてキャラスペック盛り盛りで「この設定要るか…?」みたいな気分にもちょっと。
内容的には決して悪くないんだけど。結局謎解きより祖父母のエピソードが一番萌えた。
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白川紺子さんの新作を読破。
文庫が発売される前に雑誌cobaltで短編が掲載されていて、ちょっと気になっていました。
着物が好きな女子高生・鹿乃、兄の良鷹、兄の友人で下宿人の慧の三人が着物に関する不思議を解き明かしていく――
というストーリーで、とても興味深かったのです。
短編連作という構成だったので読みやすかったですし。
着物に込められた持ち主の想いを昇華させてあげる、という役目を知らずのうちに祖母から受け継いでいた鹿乃。
元華族のお嬢さんで、おばあちゃんからもらった着物を休日になると着ていて。
着物、いいですねえ。
しかも昔の着物もなんだかおしゃれな感じの柄が多かったみたいで。
イラスト……というよりも、実物写真を見てみたいと思いました。
私も着物を普段着にしてみたいと思いつつ、持病があってムリかな? と思っていたり。
あとこの作品、ちょいちょい飯テロされますwww
ご飯のシーンが多く、すごくおいしそうです。
鹿乃も慧ちゃんもお兄ちゃんも料理が上手ですし。
ついお茶碗とお箸もってお邪魔したい気分になりました。
笑
読破した翌日にまた読破するということをやりまして。
本当におもしろかったです。
雑誌cobaltに2回ほど短編が掲載されているので、そちらも読みたくなりました(実は未読だったり)
第三話のおばあちゃんとおじいちゃんのお話はすっごくよかった。
おばあちゃんのツンデレっぷりににやにやしました。
続きが出るといいな!
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創刊間もない集英社オレンジ文庫の一冊。
書店で、表紙絵の色遣いと古風な線描の図柄に強く心を惹かれて購入。
何から何まで私の趣味に寄り添うような本。お勧めしたい一冊です。
行間に散り敷く花の名や文物は、古都に暮らす旧華族の血をひく兄妹と、間借りしている近世文学専攻の若き准教授にふさわしくて。別次元の時空の広がりが魅せる幻想美に酔いしれました。
読書を再開した頃、私は仕事と恋とで京都を訪れる機会が増え始めて現在に至っています。
暗くなるまで京都の学術出版社を回っていた就活時代は、余所者につれない京都の黄昏時に気が滅入ったものでしたが、今は京都の厚みと打ち解け始めています。
京都の深みに溶け込もうとすれば、それはもう一筋縄ではいかんこと、身に染みてわかっていますが、その古色蒼然たる美しさと妖さに囚われてしまいたくなる今日この頃。
おそらく続編が出版されることでしょう。今から待ちかねています。
最後に、二つのお気に入りを。
まず、鹿乃が物語をモチーフにして見立てる、着物の組み合わせ。その帯留めや半襟までが旧くて美しいのに、鮮やかで瑞々しい。
そうして、鹿乃と良鷹、それに慧。三人が囲む食卓に並ぶ料理の数々。どれも私には馴染みのあるものばかり。その季節にだけ味わうことのできる滋味が、その素材にふさわしい調理法で供され、さらに一回の食事の献立があざやかな彩りと取り合わせで、趣味の人は思わず笑みがこぼれてしまうくらいの和食の粋の極み。
これらは、この作品の楽しみ方のひとつだと思います。
ところで、石橋春野くんの名前の由来の万葉歌。
もしやこの歌なのでしょうか。
巨勢山(こせやま)の
つらつら椿
つらつらに
見つつ思(しの)はな
巨勢の春野を -坂門人足-
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蔵にある古い着物に想いが宿るという不思議を所与として、謎を解いていくお話。中心人物は美少女と美青年で、基本的に善良な人々しか登場しない。京都と旧華族という舞台で浮世離れした感はあるが、愛らしく、ときめいた。80年代、90年代のコバルトやティーンズハートの愛読者なら、きっと気に入るはず。このまま完結しても良いが、全体の流れとしては、多分まだ物語の入り口に過ぎない感じ。