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「私たちは『アートを見る』ことを学んだことがない」。作品や美術の知識ではなく、アートを見ることについての教科書で面白い。作品を見るときに知識はあったほうがいいのか?など日頃疑問に思うことにも言及されている。
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絵画の見方がよくわかりました
いままでのは見ていたのではなくただ眺めていただけなんだなあ と感じ 早く美術館に行ってためしたくなりました。
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美術館に行くのが割と好きで。
いろいろ見に行っていますが。作品を見る時に
やっぱり自分がいつもやっている見方がそれなり
にあって。
一度おおまかにさあっと見て回る。
そのあと1個1個を割と時間をかけて詳細にみる。
その時説明を読む。
気に入った作品を数点再度よく見る。その時に
左右から確度を変えてみる。遠近を変えてみる。
そういう風に繰り返しみていると、ある場所で絵が歪んで見えたり、絵に入り込んでしまうような感覚を持ったり。まぶしいくらいの光や、暗闇を感じたり。
軽いめまいを感じたりすることが本当にあるのです。
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アートとアート鑑賞は違う。アートを「見る」ことについて、7つのポイントを学ぶ。
一つ目は「よく見る」こと。意外と作品をじっくりみていないもの。ディスクリプションを確りやってみる。言葉に出すことで、隅々まで意識が行き届く。2つ目は「私が見る」という主体的な目で作品を見ること。エア買い付けという、自分がアートを買うというつもりで見ると、価値がなければならないので価値を主体的に見出すという。3つ目は「感性で見る」。4つ目は「知性で見る」。感性的な目で、温かさや寂しさといった感覚を大切にすること。そして、なぜそうなのか?と問いかけ、深めることによって知性的な深みに近づくことができる。なぜ黒を使ったのか、といった疑問を作品から読み解くことで更に作品を深く理解することができる。5つ目は「知って見る、知らないで見る」。前提や作者などの情報を入れずにありのままを見ること、背景や歴史、描かれた際の作者の状況を知って見ること。この2つで感じ方は変わる。6つ目は、「肯定的に見る、否定的に見る」。作品を敢えて肯定的、否定的に見てみることで、クールな感性的な見方ができる。最後は「気付きから寄り添いへ」。作者の側に寄り添い、どんな気持ちで何を描いたのかを同じ目線で見ていることで、わかり会える時間がある。
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何かを鑑賞するときは自らのシェマ(スキーマ)を通すので鑑賞表現には何かしら自分が投影されている気がする。その心理的プロセスを使ってアセスメントを行おうとしているので,鑑賞アプローチの分類やVTC,VTSの紹介などが参考になった。
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最近,美術館に足を運ぶことが多くなった。出会ったのがこの本。アートの見方の指南だ。「数多くの作品を見る」,「作品に必ず何かを発見する」,「なぜ?を作品に問いかける」,「知識を疑い,検証しながら受け入れる」など,20のヒントが示されている。あれ?あれ?科学の方法・科学論としても読めることに気がついた。
*推薦者(農教)H.S
*所蔵情報
https://opac.lib.utsunomiya-u.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00373703&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB
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絵画をみるときに、いろいろな作品をそれぞれ数十秒という短い時間で眺めていって、「ああ、癒されたあ」という見方がもっともがさつな見方なのかもしれない。よくみる、時間をかけてみる、なぜこうなのだと問いかける、などを自分なりにやって浮かびあがるものが絵画・美術品にはあるようだ。と、以上がぼくが前半部を読んだ段階の感想なのですが、要所要所や終章で、著者は、そんなざっくりした気分転換の見方だっていいんだよ、と寛容に言っている。そりゃあ、深い鑑賞の仕方もあって、そういうやり方で、作品と相対する鑑賞者としての自分が磨かれもするのだけれど、「レベルの高い見方をしないといけない」という強迫観念を持ってしまえば、アートとの心理的な隔たりが生まれて、アートに親しむことができなくなる。少しずつ、自分の興味の度合いを確かめながら、鑑賞の仕方のレベルを考えればいいわけです。おおきく、感性的鑑賞、知性的鑑賞、知識的鑑賞という三つを紹介しています。さらに、批判的な見方だって悪いわけじゃないという納得の論を述べていて、加えて、アート鑑賞によって他者の視点というものへの気づきが得られること、そして、他者そのものの心理になる「寄り添い」という鑑賞について触れている。
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如何にしてアートに接するか。
副題にあるように7つの視点から解説している。
感性的見方と知性的見方というのは、一見知性的見方の方がより知的で、感性的見方というのはそれに劣るように思われがちだが、その両方が大切であって、知性的に見るだけでは面白くない。
また、「好き、嫌い」という気分で「肯定的、否定的」と見方に影響を与えるため、一つの作品をあえて両方の見方で鑑賞することが大切である。
気分で鑑賞するというのは、自ずと偏った見方をしてしまい作品をフェアに見ていないということになる。
終章では批判精神に関する話も出てきて面白かった。
鑑賞する側もそうだが、絵画の中に世の中に対して批判めいたものを感じることがあるのは、絵画は単なる芸術ではなく、もっと深いものなのだということだ。
アートというのは人間的成長を促すことのできる、教育にも必要なものだということを初めて感じた。
本書でも引用されているように、「鑑賞力は精神発達に比例するのではなく経験に比例する」のだから、たくさん鑑賞して鑑賞力や批判的精神を鍛えたいと思う。
けれども、著者が言うように最終的にアート鑑賞というのは「その人その時に応じてフレキシブルな見方をすればよい」のであり、「気分転換」でもよいのである。
一番大切なのは楽しんで鑑賞することではないかと思う。
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美術館を鑑賞するときに、印象派のようなきれいな絵画を見るときはまだしも、現代アートなどぱっと見意味が分からんものを見るときは「どうやってこれを見たらいいんだろう」とよく思ってました。そんな「アートの見方」を教えてくれる本。目から鱗!とまではいかなくても、けっこう勉強になります。学校でも絵を描くだけじゃなくて「見る」勉強もしたほうがいいね。子どもに試したくなりました。
いろいろと方法論は書いてあったけど、個人的には「なぜ?と問いかけてみる」「もし別の状態だったらと考えてみる」「アートを説明(ディスクリプション)してみる」の3つについては、次回実践してみようと思う。
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アートの鑑賞方法を7つの視点から、そして鑑賞を深めるためのヒントとして20のポイントをわかりやすく解説している。具体的な作品を示しながら楽しく読むことができた。
アート観賞とは私たちがアート作品から何を読み取るか。「気分転換」から「寄り添い」までの無限の段調がある中で、その人その時に応じてフレキシブな見方をすればよい。そういうことだと思うし、きっと答えはない。
最終章のアートを通して「異論」をとのこと。日本人にとって必要で、アートが生み出すことが可能な、大事な考え方であるように思う。
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アート鑑賞方法についてのみ書かれているのかと思いきや、それにとどまらず、アート鑑賞によってもたらされる効用や、アートに限らない物事の見方を諭してくれる本。
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アート鑑賞の入門書です。といってもアートに関しての知識が羅列されているわけではなく、どのような姿勢で鑑賞をするかということについて書かれています。ここから美術鑑賞を始めて行きたいと思います。
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①人間は注意が向けられた部分だけをよく見て、それ以外の部分は認識が希薄になる。
②作品をよく見るためにはまずは作品の様態を言葉に変換する。
③時間をかけ、数多く見る。
④エア買い付けをしてみたり、発見をしようと心がけるなど、能動的に作品と向き合う。
⑤ひっかかり、違和感を大事にする。
⑥アートの見方には感性的見方と知性的見方の2つがある。
⑦アートを知性的に見るにあたっての有力な方法はなぜ?と作品に問いかけることとそれに自分なりの解を出すこと。もし別の状態だったら?と言うのも有効な問いになる。
⑧1つの作品を肯定的に、また否定的に捉えてみる。
作者に寄り添ってみる
VTS/VTC
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2020.06.15 アート鑑賞の基本的なスタンス、視点みたいなものを学ぶことができました。これは実践しないと意味がありませんね。ぜひ試してみたいと思います。
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アート鑑賞について、自分の中でもやもやとした違和感を感じていたのが少し霧が晴れたように感じました。ほとんどが、アート鑑賞以外の分野でも共通してとられる思考法やフレームですが、改めて整理されると、とても実践的で、そして確実に鑑賞を変えてくれると思います。
美術館に行くことがあるけど、いまいちどうすればいいのかわかんないんだよなあ、という人(私も含めて多くがそうだと思います)に、とてもいい入門書かと思います。美術館に行きたくなりました。
少し前に「13歳からのアート思考」という本も読んだのですが、それぞれ作りが違ってそれぞれのよさがあります。
本書は、著者の経歴や新書というつくりもあって、内容が基礎的な鑑賞の取り組み方に特化していて、美術についての知識や、知性的な揺らぎはほぼ得られません。ワークもかなりシンプルです。一方で、「13歳からのアート思考」では、①美術史の流れを踏まえながら、②各章のそれなりに手を動かす必要のあるワークで、思索を深めていくという作りになっています。
また、比較して紹介されている作品が本書ではモノクロなのが残念ですが、いづれもネット検索したらカラー画像が出てくるので、我慢できる範囲かと思います。
終盤で、政府の政策への批判的な見方が出てきます。著者が本書で伝えたいことは、主に技術的な側面でのいくつかの基本的な所作であるはずで、このように特定の立場をとらずとも伝えられるはずです。必要のない主張を混ぜないほうが、本、すなわち作品としての普遍性があがって、より多くの人に示唆を与える本になると思っているので、少し残念でした。