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「糖は毒」「ジムはだめ」医学の見地から、効率重視のルーチン生活ではなく多様性が必要と説く。確かに穀物栽培が始まってから効率を求めて糖が蔓延し、コンビニ行けば糖由来物に埋め尽くされてると気付く。減量目的でなく、本気で生活を変えてみたいと思える本
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人間の進化適応環境は新石器時代であり、それと大きく乖離した現代の生活様式は、様々な疾患や不健康の原因になっている。ヒトが野生だった頃の生活様式に学ぶことで健全な身体を取り戻そう、という本。著者はハーバードの医学者。
低糖質食の効能について語るときに狩猟採集時代の食生活に言及される(人間はナッツ、果実、肉を中心に食べていた期間の方がイネ科の穀物を常食するようになってからの期間よりも圧倒的に長い)ことが多いが、本書がカバーする範囲は食事だけではなく、睡眠、人間関係(同族意識)、バイオフィリア(自然を好む性向)などにも渡っている。
いうなれば、「野生の人間」、すなわち私達の体のハードウェアの部分が適合しているのはどのような生活スタイルなのかということを広く取り上げているのだ。
例えば、公園や川の近くのタワーマンション(マンハッタンのミッドタウンや武蔵小杉)の上層階の物件価格がなぜ高いのかについて、本書のバイオフィリアの視点から説明できる。
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「引き金」は食べ物と運動。
山形で暮らす恩恵を感じながら人生の後半を歩もう。
「GO WILD 野生の体を取り戻せ!」
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チーターは肉しか食べないけど生きていける。なぜか、それは肉を食べることで、野菜を食べる必要性をカバーしている。そういうことか!と思いました。不思議と炭水化物ばかり食べるようになった昨今、食の見直しが必要なのかもしれませんね。
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『脳を鍛えるには運動しかない』の著者の、運動以外にも焦点を当てた本。日常生活での糖質と炭水化物の摂り過ぎはかなり気になってるので、やっぱり気をつけた方が良いと再確認した。トランス脂肪酸は身体の中に存在しない脂肪だから駄目なんだとはじめて知った。
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運動、食事、睡眠、精神など、人間のシステムに合った生活を様々な研究から推奨する本。
一つひとつの説明はさらに詳しい本があるが、全体像を把握したい人におすすめ。
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日本語で言うならストイックとか、江戸時代を見習うとか
そういったことに興味があったので
手に取りました。
多くある仮説のひとつに過ぎす、
この本の内容すべてに納得がいくわけではないですが
それもこれをきっかけにして自分で本当のことを考えてみる
という点において素晴らしいものであると思います。
アメリカ先住民の言葉として
すべての動物は人間より賢い、というのが書かれていましたが
全くそう思いますし、本来の日本人は
比較的そういった考え方だったと思います。
そこに正反対の、人間が一番であるという西洋思想が流れ込み
自分たちが一番という欧米思想が流れ込んできました。
それについても全てが駄目とは言いませんが、
悪影響の部分もやはりあったでしょう。
マインドフルネスひとつとっても、
江戸時代あたりの日本を目指すことが
自分の中では正解なのかなと思いました。
白米はごちそうという文化ではありますが。
当時もそれで脚気は流行りましたし
しかしながら栄養が足りていないと思われた
当時の人の方が身体が強いということもありますし
何事もバランスであって
それは自分で探していくべきところなのだろうと思います。
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一般的な健康本よりも学術的な記述が多く厚い本ではあるが、文章は易しく読みやすい。本来のヒトとはどういうものであったのか、ということから、私たちが目指すべき食生活や運動、その他の生活習慣のことについて記述してある。食事については、糖質の摂取については未だ多くの論争があるので、本書の記述に従って極端な炭水化物カットはしないほうがよいだろう。しかし、「多様性のある食事」という点は意識したい。また、ランニングと水分の記述では、ランナーが飲むべき水の量についてのアドバイスは過剰であり、過度の脱水状態の方がそうでない人より深刻な体調不良を起した人はいなかったとしている。この点は、命に関わるようなことなので、不用意に実践しないほうがよいのではないか。
一部、実践するのは難しいことや、未だ論争中なこともあるが、しかしそれ以上に、本書から学べる点は多いし、実践すべき点も多い。バイオフィリアやトライブといった章は、健康本ではみられないところなので、大変興味深く勉強になる。
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「既に充分、野生じゃない?」という友人達のツッコミが聞こえるような気がするが。きっと気のせいだ、うん。
著者2人のケーススタディが説得力あり。更に日本語版編集者のケーススタディまであり。編集者も大変ね〜
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著者は医学博士とライター。タイトルからは原始時代の生活を安直に賛美するものとも思えるが、全体を通して科学に基づいた内容になっている。
ワシントン大学保険指標・評価研究所(IHME)は、世界の疾病負担研究で健康に対する危険度の高い12のリスク因子をあげている。
高血圧
喫煙
アルコール
家庭の空気汚染
果物をあまり食べない
BMIが高い(肥満)
高血糖
低体重
大気汚染
運動不足
塩分の摂りすぎ
ナッツ類をあまり食べない
狩猟採集民は、肉だけでなく、肝臓や脾臓、骨髄、脳、とりわけ脂肪を食べることによって、微量な栄養素を摂取している。
炭水化物は消化によってさまざまな種類の糖に分解されるが、いずれも果糖(フルクトース)とブドウ糖(グルコース)からできている。ブドウ糖には毒性があるため、インスリンを分泌して血中濃度のバランスを保とうとする。ブドウ糖は、グリコーゲンに変えて筋肉に備蓄することもできるが、その量は少ないため、それ以上は脂肪に変えて蓄えられる。果糖は酵素によって数時間かけて分解されてブドウ糖になる。
トリグリセリド値が高く、HDL値が低いと、心臓病のリスクが高くなる。トリグリセリド値は、糖の摂取量と比例して増える。コレステロールの多い食事が血中のコレステロール値に及ぼす影響は、ほんのわずか。
マーガリンなどに含まれるトランス型不飽和脂肪酸の摂取が2%増えると、心臓病になるリスクが23%高くなる。
脳と体を健康にするには、精力的に有酸素運動をするのが一番いい。動かない生活は、認知機能の低下をもたらす。学生に有酸素運動の日課を取り入れると、学力が目覚ましく向上する。
日中に情報を2時間取り込んだら、その意味を理解するために1時間の睡眠を必要とする。1日に8時間半眠るのがよい。
テロメアは、細胞の成長に伴ってDNAが分裂する際にDNAを完全な状態に保つ役割を果たす。テロメアを保護するために分泌されるテロメラーゼは、老衰のスピードを遅くする。瞑想をすると、テロメラーゼが著しく増加する。
新しい変化に着目すると、好ましい結果をもたらす。マインドフルネスによって、その効果が得られる。
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健康な体を保つには、適切な食事と睡眠、運動を取り入れることということが書かれている。野生の体を取り戻せ!という副題にある通り、人類の進化の歴史を振りかっても、都市で暮らすようになったのはつい最近の話。体は、まだ都市での生活に順応しているわけではない。長年、自然の脅威と共に生き延びてきた私たちの体質は1万年前とそう大きく変わらないことを想起させる。
いつ、次の食事にありつけるかわからない期間が長かったため、栄養を溜め込むことはごく自然のこと。今のように食べたい時に食べれる環境に適した体ではないということなのだと思う。野生に立ち返って、都市と自然の環境でバランスよく過ごすことが健康に生きるコツなのだ。
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食事の部分については興味深く読んだ。炭水化物が現代病の原因であること、コーラを飲むのも、100%ジュースを飲むのも同じと主張している。実例を取り入れて説明する構成となってはいるが、訴えたいことについては、その例で例証できるわけでなく、結局著者の主張を信じるしかないようだ。低炭水化物食が良いのか悪いのかという観点から知識を得たかったが、モヤモヤ感が残った。
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自分の心身の不調の原因はこの本でほぼ説明がつくほど、納得の内容でした。
大切なのはやっぱり運動、睡眠、食事なんですね。当たり前すぎることですが、なぜ大切なのか人類の進化の歴史や豊富な事例をもとに書かれているため、とても説得力があります。
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人間はどのような生物か、その成り立ちから
走ること、糖質を食べないことなどを提案していく
文明という病の処方箋といったところか。
マクドゥーガルの2作に続くという位置付け。
糖質制限してみようかという気にさせる本。
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前作に引き続き、興味深く読み終わったした。
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ひとりのこどもをちゃんとした人間に育てるには、四人の大人が必要とされるのだ。
糖尿病は糖分と精製炭水化物のとりすぎがもたらした生活習慣病なのだ。これは最初に文明病として記録された病気のひとつであり、生活に砂糖と小麦が登場した時期と重なる。
重要なこととして、塊茎(ジャガイモ)を含めこれらの作物はすべて、高密度の炭水化物、すなわちデンプンの塊だった。これが文明だ。
(「共進化」)それが意味するのは、二つの種が長年にわたってともに影響しあいながら進化してきた場合、(略 感染性細菌と人間)敵同士であったとしても、一方を排除するともう一方もダメージを被るということだ。
数々の証拠が、心臓病はトリグリセリド値から予測できることを語っている。そしてトリグリセリド値は、盗った脂肪の量でなく糖の量に比例して増える。トリグリセド値が高く、HDLが低いプロフィールは、心臓病との関連が非常に強い。
「私たちが思考と呼ぶものは、進化の過程で動作が内在化したものである」
長い進化の鎖のどこにおいても、脳の動きとの間にはこのようなつながりが見られる。その相関は明らかで、多くの動きが求められるほど脳波大きくなっていく。
瞑想はある意味で狩猟採取時の心の状態とよく似ているというものだ。(略)瞑想とは、「今、ここ」に注意や意識を向けることであり、それはまさに野生の人々が自然環境で生き延びるために必要なことなのだ。
「いつでも反応できるよう注意し、警戒する」とはまさに狩猟採取民の性新常態だ。進化の導きにより、わたしたちは注意・警戒することで報酬が得られるようになっていることがわかってきた。
進化が狩猟採取民に与えた生き残るための方策も「新しい変化に着目すること」だった。
バソプレシンであれ、「社会性分子」オキシトシンであれ、わざわざ鼻からスプレーしたりしなくても、運動すれば自然に放出される。
オキシトシンは諸刃の剣なのだ。
(略)(信頼、共感、忠誠といった望ましい性質を促進する一方で、同胞への偏愛を強め、それ以外への偏見を強める。)
よそ者への不信は、自分にもっとも近い人々を信頼する社会的結び付きの裏返しなのだ。
人が仲間と協力するだけでなく、(捕食者に対し)抵抗し防御するという点でも適応を助けているのだ。
ヒト科が大きな脳を進化させるには、保育と食料供給における協力が欠かせなかった。はじめに共同保育ありき、なのである。
事実、自律神経系を軸とするこの(呼吸を調整する)システムには音楽ーとくに、ポーガスが「韻律」と呼ぶものーが深く絡んでいる。韻律とは、音楽、過小、氏、詠唱のリズムや抑揚のことだ。(略)人間の発達においては音楽は言語より前から存在したと述べている。それは、音楽のほうがより重要であり、鳥や鯨といったほかの動物の���化においてもすでに音楽は存在していたからだ。
迷走神経と繋がる器官や部位の多様さを見れば、それが作用するのが精神面の健康だけでないことが容易に理解できる。じつのところ、現代の身体疾患の多くは、迷走神経と腸神経系が関わる領域で起きているのだ。
リラックスと覚醒はおもっているほど対立しているわけではない。(略)最たる例はセックスで、もっとも基本的な心臓のポンプ活動という意味では完全な覚醒が求められるのと同時に、リラックスして完全に心を開き、相手と繋がることを求められる。